5 > 27 静かなる革命

(2010年5月27日)

静かなる革命

 文化や社会、人口の変化を3つの資料を使って読み解く中で、いくつかの共通点があると思った。
 世界の地域ごとによって多少時期はずれるものの、だいたいどの国や地域でも同じような社会の変化が見られる。その大きな転換点になっているのが脱工業社会、脱物質主義である。これ以前と以後では世代によって価値観が大きく異なる。転換以前のいわゆる年長者は、自分の利益よりも家族や配偶者、子孫といった他人に対する利益や幸福を求める傾向が強くみられた。しかし現在では経済成長によって家庭に余裕が出て、女性が社会進出したように、個人の権利が認められるようになった事で、自己表現が重要視されるようになった。また女性の社会進出には避妊薬が普及した事を始め、性の考え方や家族のあり方が根本的に変わったことが影響している。そのため、女性の主婦としての役目の重要性が失われ始め、ベビーブームは終わりを迎え、晩婚化や少子化、離婚率上昇に伴うシングルマザーが増えている。
 最近の日本社会では若い男性のひきこもりやフリーター、ニートが増えていることで、余計男女の交際や性に対する積極性が失せ、結婚適齢期という言葉も言われなくなり、益々結婚する人が減り、少子化を深刻化させている。さらに結婚し子どもがいる家庭も共働きが以前より増えているため、子どもが幼稚園や保育園に預けられたりする。実際に昼間、預けられている子どもは健全に育つだろう。しかし今の日本は、幼稚園や保育園が不足し待機児童が増えているという問題によって子どもが家に1人ぼっちにさせられている。これは子どもの成長にとても深刻な影響を与えかねない。かといって昔のように近所同士でコミュニティがあるわけでもなく、子どもを任せることもできなくなってしまっている以上どうすることもできずにいる親は多いのではないだろうかと思う。

最終更新:2010年06月03日 15:42
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