2010年10月20日 卒論中間発表会
7AHW1225 永橋由衣
指導教員 小貫大輔先生
「日本人と海外の化粧 ~なぜ日本人は外国人よりも化粧が濃いのか?~」
はじめに
現在、世界中で行われている化粧。中でも日本人は、外国人よりも多くの人が日常的に化粧を行っているように思う。海外のスナップ写真などを載せた雑誌を見ても、日本人と比べると化粧が薄いことがわかる。では、なぜ日本人は化粧が濃いのだろうか。
顔は、他者とコミュニケーションを取る一つの手段として重要な部分である。しかし、日本人は顔の表情に変化がなく感情が伝わりにくいと言われている。
村澤博人が『顔の文化誌』の中で紹介した留学生のレポートの中で、日本にやってきた留学生が日本人のことを次のように述べている。日本人の顔について、文化が違うので日本人の顔を読めなくても当然のように思われる。しかし、確かに世界で一番、顔の表情が変化ない人も日本人ではないかと自分で思う。
このように、日本人の顔でのコミュニケーションは外国人に比べると少ないと言える。私は、その原因の一つに人種が関係した日本人特有の顔にあるのではないかと考えた。黄色人種である日本人の顔は、吊目で口はアメリカ人などの他人種と比べて小さい。そのため、表情は分かりにくく、無表情だと怒っているのかと勘違いされやすい。一言で表すならば、冷たい顔だ。一方で、アメリカ人などの外国人は、クリっとした丸い目に大きな口を持ち、表情をより豊かに表現できるため、少しの表情の変化でも読み取りやすい。また、無表情でも優しい顔をしている。
したがって、日本人は日本人の本来の顔である黄色人種的な吊目顔や、文化的に表情を表に出さないという性質から、顔でのコミュニケーションが乏しいと言われる日本人の表情を豊かに優しく見せるために、化粧を濃くしているのではないかと私は考える。
本稿では、日本とは対照的なアメリカ人と日本人の文化と性質を比較し、仮説を立証したい。
第1章 日本人の化粧
第1節 化粧の定義
化粧とは、男女を問わずに、日本だけではなく世界中でおこなわれる。また化粧は、朝起きて顔を洗う、寝癖の髪を整える、歯を磨く、顔にクリームを塗る、ファンデーションを塗る、口紅を塗る、などこれらすべてが化粧にされる。
第2節 顔でのコミュニケーションと化粧
前述のように、村澤博人が『顔の文化誌』の中で紹介した留学生のレポートの中で、日本にやってきた留学生が日本人のことを次のように述べている。日本人の顔について、文化が違うので日本人の顔を読めなくても当然のように思われる。しかし、確かに世界で一番、顔の表情が変化ない人も日本人ではないかと自分で思う。
日本は昔から、表情や感情をむやみに表に出さないという文化がある。海外に比べ、顔でのコミュニケーションが少ないということが言える。しかし、第二次世界大戦後の自由な社会が認められるようになった現在の日本では、西洋の文化から影響を受け、日本人の顔に対する考え方も変わった。
第3節 かわいらしさと人間関係
アメリカ人や他国の人々の多くが前髪を伸ばし額が見えていることに対し、日本人の多くは前髪を短く切り、額を隠す傾向にある。さらに、たれ目メイクの流行のように、本来の日本人の特徴である吊目を隠し、かわいらしく見せようとする。日本人はかわいらしく見せることで、人間関係をよくしようとしているのではないだろうか。
第2章 アメリカ人の化粧
第1節 アメリカ人の顔でのコミュニケーション
第2節 セクシー思考のアメリカ人
村澤博人によると、アメリカの子供は成熟した大人にあこがれ、大人になることを目標として、幼いころから大人を意識して育っていく。
第3章
第1節
第2節
第3節
おわりに
現在、世界で行われている化粧は、社会や文化の発展に伴って進化してきたものだと考える。したがって、化粧はその時代の社会や文化のリアルを語るものでもある。また、化粧をすることによって他者への印象を変えることができる。
●参考文献
- 村澤博人『顔の文化誌』講談社学術文庫、2007年。
- 平松隆円『化粧にみる日本文化 だれのためによそおうのか?』水曜社、2009年。
最終更新:2010年10月07日 01:08