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ヒロイン
あ、あの、先生……。今日はありがとうございました。
遊ぶ、というのはよくわかりませんけど……。
おかげで少し、数学が好きになれた気がします。
真山 恭一郎
その顔、その声……。俺を誘ってるのか……?
ヒロイン
え……?
真山 恭一郎
ふん……。無自覚が、最も手に負えないな。
おまえがその気なら、別のことも──
丁寧に、優しく、教えてやってもいいが……?
遊んでやるというのは、そういうことだ。
ヒロイン
せ、先生、耳元で囁かれると、くすぐったいです……!
真山 恭一郎
くすぐったいだけか? ……他に何も感じないのか?
ヒロイン
(くすぐったくて……。すごく、恥ずかしい……!)
真山 恭一郎
どうした、耳まで赤いようだな? 何を想像した?
ヒロイン
い、いえ、何も……っていうわけじゃないですが……。
真山 恭一郎
バカかお前は。全く仕方のない奴だ。だがもし……
他の場所でこの状態なら、俺もどうなることかわからんがな。
ヒロイン
(先生の吐息がすごく熱くて、もう、なんだか……
何も考えられなくなっちゃう……!)
真山 恭一郎
……まあ、いい。今日はこれくらいで勘弁してやろう。
次回の補習は、学校以外の場所で行うぞ。わかったな?
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