「ビッグX」とは?

『ビッグX』(ビッグエックス)は、1963年から1966年まで『少年ブック』に連載された手塚治虫の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメである。また「ビッグX」は、薬品またはエネルギーの名称であると共に、それにより変身した主人公を指す場合もある。(Wikipediaより引用)


簡単に言うと主人公「朝雲昭」がビッグXを使って巨大化し、悪と戦うSFアクションマンガである。
昭が無敵のヒーロー、「ビッグX」となって敵をけちらすシーンは連載当時の子供たちを興奮させた。
そのため、本来は「ナチス同盟編」で終わるつもりが延長されたり、1964年には東京ムービーによってテレビアニメ化された。

しかし、ビッグXは単純な勧善懲悪で成り立っている印象が強く、手塚自身はビッグXは「主人公がやたらヒーローぶるから」という理由であまり好きではないと語っている。
また、手塚ファンからの知名度も低く、雑誌などで同じく巨大ヒーローモノである「マグマ大使」は紹介されてもビッグXはあまり紹介されなかったりする。

だが、ビッグXの根源は手塚漫画のテーマの一つである「反戦」「反ナチズム」であり、勧善懲悪が目立ってしまった今作でもそのようなテーマがしっかり表わされている。
また、編集者が知ってる限りでは作中でナチスが直接出てくる手塚マンガはこの「ビッグX」と「アドルフに告ぐ」のみと貴重である(多分)。


ビッグX連載時はちょうどベトナム戦争真っ只中の時代だったが、今でもどこかで戦争は繰り広げられている上、最近ではヨーロッパを中心にネオナチの動きが活発化している。
そんな時代だからこそ、ぜひビッグXを読んでいただきたい。

ビッグXになって敵の建物をぶっ壊すシーンも中々痛快なので胸をスカッとさせたい方も必見である。

最終更新:2015年03月15日 19:21