今回は,先週取り込んだ画像をデジタイズします.

1.モニターの立ち上げ

まず,eosmaiにログインしてください.
その後,先週作業を行っていたディレクトリ「Epicenter」に移動し,GRASSを立ち上げてください.
cd Epicenter
grass62
ロケーションは「epi4_ll」マップセットは各ユーザー名です.
grassに入ったらまずモニターを立ち上げます.
d.mon start=x0
今回は,このモニターを用いてデジタイズを行うので,モニターはなるべく大きくしておいてください.
(デジタイズの作業を始めてからは画面の大きさは変えられないので注意してください)

2.デジタイズ

する.(ファイル名)デジタイズするためのコマンドは「v.digit」です.
v.digit
上のコマンドを入力すると,新しいウィンドウが立ち上がります.
そこで以下のように入力してください.
①create new file if it does not existにチェックを入れる.(新たにファイルを作るため)
②「Name of input vector map」に
epi4
と入力
③「Display commands to be used for canvas backdrop」に
d.rgb r=epi4.red g=epi4.green b=epi4.blue
と入力する.(背景にepi4のカラー画像を表示させるため)

  ※今回は,グラフィックベースで作業を行うため③のように入力しますが,コマンドベースで作業を行う場合はv.digit -n map=epi4 bgcm="d.rgb r=epi4.red g=epi4.green b=epi4.blue"と入力します.

以上③まで入力したら「run」ボタンを押してください.


すると,立ち上がっていたモニターに地図が表示されます.今から,この地図とマウスを使ってデジタイズを行っていきます.
まず,いくつか注意点を述べておきます.
1.領域を囲もうとするのではなく,あくまで線(ライン)としてなぞること.
2.線をなぞるとき,左から右,下から上などの規則性を自分の中で決めておくこと.
3.同じ線を二重になぞってはいけない.
以上の三点に注意してデジタイズを行ってください.

では,以下にやり方を示します.
①「Zoom in by window」を押して適当な領域(地図の左下からやるのが望ましい)をズームインする.
②「Digitize new line」を押して,地図上の赤い線の始点を左クリックする.
③直線が曲がるところで左クリックをして線をなぞっていく.
④違う線との交点(ノード)まできたら,その交点で左クリックを押した後,右クリックを押していったん作業を終わる.
⑤これを各ラインで繰り返す.
  ※間違えた場合などの消し方:アイコンの右下[Delete point,line,...]をクリックし,消すラインを左クリックで選択(このとき,選択されるとラインが黄色になる)し,もう一度左クリックすると消えます.
  ※v.digitの終わり方:[Delete]の上にある[Save and exit]をクリックすると,変更を保存し,[v.digit]が終了されます.
今回は時間の都合もあるので,ある程度できたらそこで終わってもらって結構です.


デジタイズの作業を終えたら「epi4」が出来上がっているのかを確認します.
g.list vect
ここに,epi4が表示されれば結構です.

出来上がった画像を確認してみましょう.
d.vect epi4


では,デジタイズによってできたファイル「epi4」をテキストファイルとして出力します.
(この作業の前に念のためPWDコマンドでカレントディレクトリがEpicenterであることを確認することを薦める。)
v.out.ascii in=epi4 out=epi4.txt format=standard
実際に出力されたファイルを見てみてください.
less epi4.txt
  ※「q」で終わってください.
これでは,各緯度経度の桁数が多すぎるので,小数点以下三桁として出力します.
v.out.ascii in=epi4 out=epi4.txt format=standard dp=3
もう一度,lessでファイルを見てみてください.
less epi4.txt

3.epi4.txtの編集

今行ったデジタイズには,さまざまな誤差が含まれます.この誤差を丸めるためにrubyを用いてファイルを編集します.

まず,emacsを立ち上げます.
emacs &
そして,emacsでこのスクリプトを書いてください.(リンクをクリックしてください.)
(なお、このスクリプトの意味を自分なりに解説してみました。よかったら次のページ「解説」を見てみてください。<解説1>)

ファイル名は
grs_mod.rb
としてください.
保存したらルビースクリプトを実行します.
ruby grs_mod.rb

すると,「epi4.mod」というファイルができていると思います.

このファイルをGRASSに取り込んで表示したいと思います.
v.in.ascii in=epi4.mod out=epi4_mod format=standard
d.vect epi4_mod col=blue


ちゃんと地図のカラー画像の上に青い線が表示されたでしょうか?
表示された方はこれで今回のゼミは終了です.
お疲れ様でした.


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最終更新:2007年06月20日 23:42