**資産とは ***資産の概念 -資産とは、企業が有するもので、その企業に価値をもたらし、貨幣額で示すことのできるものです。 ***資産の分類 -資産は、流動資産、固定資産、繰延資産の3つに分類されます。 ***資産の金額 -資産に付されている金額の決定基準を評価基準といいます。 -(おおまかにいって)事業用資産(生産・販売など、本来の企業活動に利用される資産)の評価基準は取得原価、金融資産(余剰資金の運用のために保有される資産)は時価です。 -取得原価とは、資産の取得のために支出した金額、時価とは、期末時点での資産の公正な評価額(公正価値ともいいます)(例えば市場価格)です。 ***流動資産 -流動資産に含まれるのは例えば以下のようなものです。 |現金及び預金|受取手形|売掛金|有価証券|棚卸資産| |前渡金|前払費用|未収収益|短期貸付金|未収金(未収入金)| -債権(例えば、売掛金や受取手形)が回収不能になることを「貸倒れ」といいます。貸倒れの見積額は「貸倒引当金」として債権から差し引かなければなりません。 -貸倒引当金の表示方法には、債権から控除する形式をとる方法と、控除後の金額で表示し、貸倒引当金の金額を注記する方法があります。 1.控除する方法 売 掛 金 100 貸倒引当金 10 90 2.注記する方法 売 掛 金 90 (貸倒引当金10を控除した金額である。) -有価証券の種類と分類は以下のとおりです。 |売買目的有価証券|流動資産| |満期保有目的の債権|固定資産| |子会社・関連会社株式と市場性のない有価証券|固定資産| |上記以外の有価証券で市場性のあるもの|固定資産| ***固定資産 -固定資産に含まれるのは例えば以下のようなものです。 |分類|例示| |有形固定資産|土地、建物、構築物、機械装置、車両運搬具、工具器具備品、建設仮勘定| |無形固定資産|特許権、商標権、ソフトウェア、のれん| |投資その他の資産|投資有価証券証券、長期貸付金、長期前払費用| -有形固定資産の減価(使用や時の経過などにより価値が下落すること)の合計(期末までの累計額)を減価償却累計額といいます。 -減価償却累計額の表示方法には、有形固定資産の取得原価から控除する形式をとる方法と、控除後の金額で表示し、減価償却累計額を注記する方法があります。 1.控除する方法 建 物 100 建物減価償却累計額 30 70 2.注記する方法 建 物 70 (建物減価償却累計額30を控除した金額である。) -無形固定資産の減価は直接控除され、残高のみが表示されます。 ***繰延資産 -繰延資産は、役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現すると期待されるため、支出額を効果が及ぶ将来の期間に費用として配分するために、資産として計上されるものです。 -繰延資産に含まれるのは例えば以下のようなものです。 |創立費|開業費|開発費|