3話「旧友」

①「残念だったな、俺が・・・」

亜希「準備完了、上出来よ」

陽斗「へへ・・・そーかよ」

①「ち、そうだったぜ」

亜希「もう遅いよ、秘術の六」

土縛り‼‼‼‼‼‼‼‼‼


①「く・・・秘術か・・・若いのに優秀だな」

亜希「どーも」

①「だが・・・やはりまだ若すぎる」

陽斗「後ろ‼‼‼‼」

亜希「えっ・・・」

②「俺を拘束し忘れたな」

破術の四・弓光線‼‼‼‼‼‼‼‼‼


②「ぐっ・・・」

夏輝「待たせたな」

亜希「ハァ・・・何してたのあんた」

夏輝「こいつらの協力者を探してたんだ、そっちはそっちで確保したぜ」

亜希「そう・・・」

夏輝「さてさて、とりあえず陽斗の応急処置してやるよ」

陽斗「わりいな」

夏輝「てか何してたのはこっちのセリフだぞ、何で陽斗連れてきたんだよ」

亜希「連れてきてない、来たらいたの」

陽斗「ま、そーいうこと・・・今のやつ何?手からなんか出てたぞ」

夏輝「破術の四、弓光線、指からビーム発射するんだ、かっこいいだろ」

陽斗「そうだな、で、なんなんだよ破術って」

夏輝「あ、そーか・・・まずかったね」

亜希「基本的には護衛隊以外の人がいる前で使っちゃいけないからね、私先に帰るよ」

夏輝「おう、俺は救急車来るまで付き添うわ」

亜希「よろしくね」

玲司「なんだなんだ・・・お前の友達すげーのな」

陽斗「俺もびっくりしたよ」

夏輝「まぁあれは俺も最初驚いたよ」

玲司「でさ、さっきの子はどっちの彼女なの?」

陽斗「お前マジでぶっ殺されるぞ」

夏輝「命知らずなやつだねぇ・・・あいつ怖いぞ」

陽斗「めちゃくちゃ口悪いしなぁ」

玲司「へぇー、中学生が毎晩同じ部屋で集まってたら嫌でもそうなりそうだけどなぁ」

陽斗「お前のいた和やかな環境じゃねーんだよ、俺もこいつも社交的ってわけでもねえしな」

夏輝「何てったってこっちの中学じゃ三恐なんて言われてたくらいだからな」

玲司「こわー」

陽斗「冬海は元気してんのかな?」

夏輝「あー、どうだろうね・・・中一んとき黄の国に行ったっきりだな」

玲司「だれ?」

陽斗「昔俺らとつるんでたやつ、優しい系?」

夏輝「そーだね、何で一緒にいるか謎だったけどな」

陽斗「冬海は戦争孤児だったんだけどさ、実は黄の国のお偉いさんの子だったって分かって行っちゃったんだ」

玲司「ふぅん、かわいい?」

夏輝「どっちかっつーとかわいい系だよな、モテた気がする」

陽斗「そーだっけ?」

夏輝「まぁ中一んときだしなぁ・・・」





5番隊隊舎


亜希「捕らえた4人は監獄に送ってきました、報告は以上です」

青砥「うん、ごくろーさん、今日はもう休んでええで、疲れたやろ」

亜希「いいえ、まだ何かありましたら・・・」

青砥「ムリせんでええよ、初めての実戦で疲れ切ってるの、顔に出てるで」

亜希「別に疲れてません」

青砥「そういうとこ悠ちゃんに似とるなぁ、いつか体壊すで」

亜希「花守副隊長はあまり体調がよろしくないんですか?」

青砥「うぅん、よく知らんけどね、まぁとにかく隊長命令、今すぐ自室に戻って休むこと」

亜希「・・・はい」

ガチャ


花守「失礼します」

夏輝「失礼します」

青砥「どうしたん?」

花守「犯人の動機が割れました、隊に恨みがあったとのことです」

青砥「ふぅん・・・そないなことでいちいち事件起こされたらキリがないなぁ、司馬くんは?」

夏輝「自分の中学の時の友人とその友人が現場に居合わせて、破術と秘術を見られてしまいまして・・・」

花守「まったく・・・相手は元護衛隊所属とはいえ、今は帯刀を許可されていないんだよ‼‼‼‼」

夏輝「いや、でも持ってましたよ」

花守「そういう問題じゃない、一般人の前では使用禁止だって・・・」

青砥「まぁまぁ、僕が責任とるんでそれは構わんよ、今その子らどこにおるん?」

夏輝「一人が怪我したんで病院で検査中です、もう一人は受付で待たせてあります」

青砥「そか、なら会ってくるわ、悠ちゃん書類まとめといて、司馬くんは帰って休んで」

夏輝「では、お先です」

花守「同行しましょうか、今隊長補佐も出てしまっていますし」

青砥「構わんよ、それより書類面倒やからまとめといてー」





受付


受付嬢「あ、青砥隊長‼‼‼?おひとりでどうなさいました‼‼?」

青砥「人待たせてんねん、お気になさらず~」

玲司「あ・・・」

青砥「君やな、こんにちは、5番隊隊長の青砥シンですー」

玲司「ども、こんちは」

青砥「今日見たこと、全部見なかったことにしてもらえんかなぁ?」

玲司「えっと・・・破術・・・とかですか?」

青砥「そうそう、まぁほんまは一般人の前で使っちゃあかんものやねん」

玲司「いいっすよ、その代わり一つ頼んでもいいっすか」

青砥「まぁ・・・言うてみ?」





病院


陽斗「なぁ爺さん、何でこんな混んでんだよ」

爺さん「さぁの・・・土曜日だからかの」

陽斗「へぇ・・・爺さんどこが悪いんだよ」

爺さん「わしは腰が悪くての、仕事もできん」

陽斗「爺さんまだ仕事してんのか、何してんの?」

爺さん「内緒じゃ、今は仕事してないからの」

陽斗「なんだよー」

爺さん「若者よ、何かあるんじゃろう・・・悩み」

陽斗「まぁ爺さんに言っても仕方ねえんだけどな・・・去年一緒にいた友達が何かすげー遠くに行っちゃってさ」

爺さん「なるほど・・・今は焦らないことじゃよ、まだ若いんじゃ」

陽斗「はぁ・・・そうなのかなぁ・・・」

爺さん「若いなら今からでもいくらでも追いつけると思うぞ、可能性は無限大じゃ」

陽斗「・・・そうだよな、なんかもう諦めてたけど・・・二十歳試験目指してみるか」

ガタッ


玲司「よう陽斗‼‼‼‼」

陽斗「どこ行ってたんだよ」

玲司「面白いことになったんだ、いつごろから動けそう?」

陽斗「なんか寝て起きたらすごい元気になっててさ、明日の朝の検査が大丈夫なら退院できる」

玲司「じゃあ明日退院できるなら連絡ちょーだい」

陽斗「おう」

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最終更新:2017年03月02日 15:37