4話「秘術と破術」

翌日


陽斗「ここ・・・護衛隊の隊舎じゃねえか」

玲司「あぁ、まぁ行こうぜ」

審判「待ってたよ」

陽斗「あ、剣闘の時の審判‼‼‼‼」

審判「青砥隊長の頼みだからね、おいで」



審判「さて、じゃあ君らに剣術、破術、秘術について教えるね」

陽斗「面白いことってそういうことか」

玲司「そうそう、楽しいっしょ♪」

審判「隊兵が知ってることについては教えてあげるよ、隊長の命令だからね」

玲司「そもそも隊兵ってなんなんすか」

審判「隊兵ってのは二十歳試験で合格して護衛隊に入隊した人の総称だ、隊長や副隊長にはなれない」

審判「それとは別に隊士ってのがいてな、それが15歳試験を通った人たちだ」

陽斗「それくらい知っとけよ」

玲司「わりー、あんま友達とか知り合いにいなくてな」

審判「まぁうちじゃ剣術、破術、秘術を先頭の三大柱としているわけだが、まずは剣術だ」

審判「古来は型ってもんがあったんだが、今じゃ使う人は少ない、使わなくても強い人が現れたからな」

玲司「へぇ、文字通り型破りな人ってわけか」

審判「あぁ、その人たちが型を嫌ってて、隊兵、隊士学校でも教えなくなった、正直君らに教えることはないよ」

審判「君は剣闘、君は剣道の有段者だ、噂によると隊士にもなると上の段階があるらしいが、隊兵の俺が教えられることは特にないかな、君らのほうが上手だよ」

玲司「へぇ」

陽斗「そんなもんなのか」

審判「次は破術、破術ってのは自分の体力を削って発動する技のことだ、多くは直接攻撃できるものになる」

陽斗「そーいえば夏輝はビーム放ってたな」

玲司「なんか破術の四とか言ってた、あれなに?」

審判「破術は全部で99種類ある、出す場所と量で何が出るかが決まるから、基本的にはこれ以上はない、それに番号を割り振ってるんだ」

審判「大体数が大きくなるほど派手で大きな技になるが、消費体力も多いし、何より習得が難しい、四番はまぁ隊士、隊兵ならだれでも使えるな」

審判「副隊長になるには30番台まで、隊長になるには50番台までの破術をすべて習得していないといけないんだ、まぁ特例で隊長になった人もいるけどね」

玲司「逆に言うと99まであるけど50番台を自在に使うのは隊長だけってわけか」

審判「得意不得意があるからそうでもないよ、僕みたいな下っ端でも四十六番は使えるし」

玲司「そーなんだ、それ見せてよ」

審判「こんなところで使ったら隊舎が壊れるよ」

陽斗「ふぅん、凄いんだな」

審判「で、秘術についてもだいたい同じだ、ただ一つ違うのは体力ではなく周囲の自然エネルギーを消費して出すんだ、多くは攻撃ではなくサポートになる」

審判「番号のシステムも全く同じだ、とりあえず破術と秘術の一はすべての基本、それだけ教えてあげるよ」

ダッダッ・・・


玲司「なんか騒がしいな」

審判「明日の朝近隣諸国で大きな会議があってね、その準備だよ」

陽斗「首脳会談だろ?」

審判「よく知ってるね、ほとんどの兵が行っちゃうからね、残る方も大変さ」





翌日


陽斗「すげーな」

玲司「人多すぎだろ」

審判「まぁほとんどの隊兵が行くからね」

おおおおおおおおおおおおおお


陽斗「なんだ?」

審判「お、新しい護衛隊の総隊長だ」

青砥「矢吹総隊長、お気をつけて」

矢吹「うん、青砥くん、後は頼んだよ」

青砥「御意」

矢吹「宮國くんは来てないか・・・」

青砥「すんません、そういうやつなんですわ」

矢吹「気にしないでいいよ、多分ノムさんのとこでしょ」

青砥「そっすね、じゃあお気をつけて」





2日後、廃墟


玲司「お前まだ全然だな」

陽斗「お前が凄いんだよ、秘術うめぇな」

玲司「センスだよ♪」

陽斗「おかしいなぁ、自然エネルギーが足りねえよ」

玲司「自然エネルギーのせいにすんなって♪」

陽斗「うっせー」

ドンッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎


陽斗「‼︎‼︎⁉︎」

玲司「なんだこれ・・・地震か?」

陽斗「さぁ・・・ただ、あんまいい予感はしねえよな」

避難警報、避難警報


玲司「まじかよ、初めて聞いたぜ」

陽斗「戦争の時にでも聞かなかったのにな」

全員指定の避難所に避難してください


玲司「仕方ねえ、行くぞ」

陽斗「母さんが心配だから俺は一回家に帰るよ」

玲司「じゃあ俺も一緒に行くよ、単独行動は危険だろ?」

陽斗「わりいな」





陽斗の家


陽斗「・・・いねえな」

玲司「探そう‼︎」

?「陽斗くん、お母さんなら高校に避難したよ」

陽斗「そっか、ならよかった」

玲司「俺らも行こうぜ‼︎‼︎」





ズシャッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎


陽斗「‼︎‼︎⁉︎」

亜希「くっ・・・」

ドサッ


玲司「亜希ちゃん‼︎‼︎⁉︎」

?「お、新手かぁ?」

陽斗「あいつ・・・侵入者か‼︎‼︎」

?「ち、護衛隊のやつじゃねえか、さっさとどっか行け」

陽斗「亜希‼︎‼︎分かるか‼︎‼︎⁉︎俺だ‼︎‼︎‼︎」

亜希「・・・はると・・・逃げて・・・」

陽斗「俺の性格、知ってんだろ」

玲司「やるなら付き合うぜ」

陽斗「あぁ、亜希、刀借りるぜ」

?「・・・っち、仕方ねえな、相手してやるよ」

陽斗「さっきまで嫌がってたのに、どうかしたか?」

?「仲間2人が隊長と接触してな、もう俺は暇になっちまったんだ」

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最終更新:2017年05月09日 01:32