6話「魔神封印」 - blade_summoner @ ウィキ

東雲「今回の奇襲の仕上げだ、爺さんの持つ詠鍵を回収する」

玄三「ほう」

東雲「ユエル、君は下がってなさい」

ユエル「宮永、次は殺すからな」

バッ

陽斗「消えた・・・」

玄三「破術の八十三、幻空闇歩・・・瞬間移動できる穴を作り出す術だ」

陽斗「すげぇ・・・詠唱聞こえなかったぞ」

玄三「奴が破術の達人と呼ばれた由縁じゃよ」

東雲「さて・・・詠鍵を渡せ、それで終いだよ」

玄三「渡すわけがなかろう、今ここで成敗してくれる」

鳴神‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

東雲「君臨せよ」

玄武‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

玄三「久しぶりに見たのぅ、雪の能力じゃったな」

東雲「雪のシールドのまえでは雷撃も無力、もう二発目は撃てないでしょ？」

玄三「舐めるなよ・・・若造‼︎‼︎」

東雲「ムリしないでよ、一発撃てただけでも奇跡なんだし」

凍星‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

玄三「ぬ・・・」

東雲「腕と足は凍ったね・・・もう終わりだよ」

玄三「っぐ・・・」

ダッ

青砥「お久しぶりです、東雲隊長」

東雲「久しぶりだねシン・・・君も隊長になったんだ」

青砥「野村総隊長、代わります」

東雲「残念、もう遅い」

ヴォン・・・

青砥「これは・・・四柱結界・・・」

玄三「行け」

青砥「・・・？」

玄三「ここはわしに任せて去れと言ったんじゃ」

青砥「しかし‼︎‼︎」

玄三「わしに恥をかかせるか‼︎⁉︎」

青砥「・・・失礼しました、火災現場へ行きます、ここには医療部隊を」

玄三「うむ、それでよい」

バッ

東雲「いいの？もう虫の息なのに」

玄三「貴様が何をしようとしているか・・・わかるがな、理解できん」

東雲「へぇ、デタラメ言うなよ詠鍵でできることなんて山ほど・・・」

玄三「召喚獣の複数所持、同時使用・・・違うか？」

東雲「やっぱ・・・あんたは苦手だよ」

ドスッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

玄三「ぐっ・・・」

陽斗「爺さん‼︎‼︎」

玄三「少年よ・・・総隊長に・・・伝言を頼む・・・この国を・・・・・・託した‼︎‼︎」

陽斗「え、あぁ・・・おう‼︎‼︎」

東雲「もう内臓のほとんどは凍っちまったぞ、どうする気だ？」

玄三「貴様の失敗はただ一つ、年寄りを見くびりすぎたことじゃ、破術の九十一」

魔神封印‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

東雲「なっ‼︎‼︎」

玄三「ぐ・・・」

東雲「魔神封印は寿命を削って出す破術・・・あんたそもそも破術はほとんど使えなかったはず‼︎‼︎」

玄三「人は進歩するのよ・・・ただ、死と引き換えじゃがな」

東雲「自らの命と引き換えに俺を封印するってのか‼︎⁉︎」

玄三「完全にできずとも、あとはうちの兵に任せられる、わしの役目はここまでじゃ」

東雲「丸くなったな・・・あんたも」

玄三「なんとでも言え・・・ぐ・・・終わりじゃ」

ドサッ

東雲「くっそー‼︎‼︎‼︎」

バシュッ

東雲「はぁ・・・はぁ・・・あのじじい・・・」

陽斗「あれ、封印したんじゃ・・・」

東雲「破術にはいろいろあるんだよ・・・とはいえ、撤退だな・・・アトム‼‼‼‼」

ゴオオオオオオオオオオオオオオ

アトム「・・・どうぞ・・・こちらへ」

陽斗「なんだ・・・ありゃ・・・」

バッ

花守「貴様・・・東雲‼‼‼」

東雲「あれ、悠お嬢ちゃんじゃねえか、また会おう」

花守「待て‼‼‼」

バッ

花守「っく・・・間に合わなかったか・・・」

陽斗「あ・・・」

花守「・・・すまない、一般人を巻き込んでしまうとは」

陽斗「言ってる場合じゃないっすよ、爺さんを早く・・・」

花守「魔神封印は・・・助からない・・・」

陽斗「そんな・・・」

花守「あの人なら自分に構わず国を一刻も早く復旧せよと言うはずだ」

花守「一般人を巻き込むことも嫌っていたからね・・・」

ザッ

兵「医療部隊到着しました、怪我人を回収します」

花守「じゃあ、あとはここ頼むよ」

科学研究所

兵「鷲尾隊長に伝言を、急ぎ宮國隊長の毒ぬきをお願いしたい‼︎‼︎」

門番「すぐに」

バッ

鷲尾「聞こえていますよ、非常に面倒なことをしてくれましたね」

兵「し、失礼しました・・・」

鷲尾「私が腹を立てているのは侵入者ですよ、妨害電波とは・・・小癪極まりない」

兵「はい・・・」

鷲尾「で、宮國が毒を食らったと・・・案内したまえ」

鷲尾「赤の国最強の男が、無様だね」

宮國「敵の侵入時にも地下に籠ってた隊長ほどじゃないよ」

鷲尾「君は私に治療される気があるんですか？」

宮國「これだけ多くの兵が見てるからね、責任問題だよ」

鷲尾「はぁ・・・まぁそうですね・・・ただし私は医者ではなく科学者だ、毒の中和になりますよ」

宮國「いいから早くしなよ、時間はないんだ」

花守「隊長、お怪我は？」

青砥「ないない、悠ちゃんは？」

花守「平気です」

青砥「・・・ノムさんのことなら君が気にすることはないやろ」

花守「・・・しかし・・・目の前で・・・」

青砥「助けるなら僕が行ってた、君に責任はないよ」

花守「相変わらずお優しいんですね・・・」

青砥「珍しいやん、急にしおらしくなっちゃって」

花守「そんなことありません、いい加減なことを言わないでください」

青砥「それでこそ悠ちゃんやな、はよ撤収しようや」