12話「紅龍」

雨宮「っく・・・遠隔攻撃か・・・いい剣装持ってんじゃねえか」

陽斗「さすがっすね」

雨宮「いや、あれくらい普通に弾けないとな・・・やっぱ鈍ってるか」

陽斗「分断されちゃいましたね・・・どうするんすか」

雨宮「まぁ向こうは向こうで本陣に向かうだろう、現地集合しかねえ」

陽斗「・・・‼‼‼」

雨宮「ほう・・・気配を消す技術は俺並みか?」

?「・・・何者かと思えば・・・どちらも懐かしい顔だ」

雨宮「・・・?」

陽斗「あんたか・・・名桐隊長」

名桐「・・・雨宮研二、貴様が生きているとすればただ事ではない」

雨宮「まぁ待て、俺はお前の顔を思い出せないんだが・・・名桐ってことは・・・王家の人間か」

名桐「貴様が護衛していたころは幼かった・・・幼名は信五郎」

雨宮「信五郎・・・随分ふてぶてしくなったじゃねえか」

名桐「いつまでも幼いままじゃないということだ・・・それはいい、生きていた理由にも興味はない」

名桐「だが、今この時に現れたのは何か理由があろう・・・説明がなければ切り伏せるが?」

雨宮「俺は東雲に例の戦争でやられて仮死状態だった、だからわかる、あいつを抑えれるのは俺しかいない」

雨宮「そのことを伝えに来たんだ・・・お前らがいくら優秀だろうと、犬死だ」

名桐「・・・そうか、忠告痛み入る」

雨宮「そういうわけだ、総隊長のところへ案内してくれ、全員の前で細かい話をする」

名桐「よかろう・・・ただし・・・私を倒してからだ」

雨宮「話の分からねえやつだな、戦う理由がねえだろ」

名桐「10年死んでいた男の話など信用できん、もし私を軽く凌駕できるなら本物と認める」

雨宮「いいのか?死ぬぜ」

名桐「貴様は私を殺したいのか?」

雨宮「ったく・・・口も達者になられたもんだ・・・仕方ねえ」

陽斗「おいおい、いいのかよ」

雨宮「こいつはガキの頃から頑固で負けず嫌いなんだよ・・・ちょいと遊んでやるさ、君臨せよ」

白虎‼‼‼‼‼‼‼‼‼


名桐「ご丁寧に剣装まであるとはな・・・轟け」

紅龍‼‼‼‼‼‼‼‼‼


陽斗「あれは・・・火‼‼?」

雨宮「剣装は遺伝するって言ったろ、あれは赤の国王家にのみ伝わる伝説の火竜だよ」

名桐「後ろの少年は剣装試験に落ちたはず、なぜ剣装について知る?」

雨宮「なんだよ、こいつも知ってんのか・・・まぁ俺の弟子みてえなもんだ、気にすんな」

名桐「貴様の次に切り伏せよう」

雨宮「やってみ」





河崎(この洞窟が東雲の根城、行くよ)

玲司(おす)

亜希(了解)

ザッ


河崎「・・・早速敵のお出ましね」

玲司「っと・・・1,2・・・6体か、あれなんなんすか」

河崎「クローン兵と言ってね、10年前までうちで研究してたものよ」

亜希「一つ一つが意思を持ってるように見えるけど」

河崎「そう、非人道的ってのと、研究の第一人者の死で研究は打ち切りになったんだけどね」

河崎「まぁその第一人者を殺したのが東雲だから、奴が研究を続けていても不思議じゃない」

玲司「さて、じゃあやりますか」

河崎「そうね、まだ敵に私たちの正体を知られるわけにいかないから剣装じゃなくて秘術で対処しましょう」

亜希「じゃあ玲司くんに任せる」

玲司「おーけー・・・秘術の二十」

仙人掌‼‼‼‼‼‼‼‼‼


河崎「いいね、完璧」

?「ほう・・・陛下のクローン兵を木っ端微塵とは・・・やるね」

亜希「・・・敵」

玲司「ただの人間・・・ってわけじゃなさそうだな」

?「・・・お前ら、護衛隊じゃねえな・・・何者だ」

河崎「答える気はない、秘術でさっと終わらせるわけにもいかないか・・・」

?「ふむ・・・そうか・・・残念だ」

河崎「私がやる、あんたら下がってな」

亜希「じゃあ私ら先に・・・」

河崎「バカ、動・・・」

ギィン‼‼‼


?「ほぅ・・・少女の方も剣も飾りじゃないか」

玲司「上から剣が降ってきたぞ」

河崎「おそらく、こちらの動きに反応して自動で放つトラップよ」

亜希「・・・動けないってことか」

河崎「あんたら黙って見てな」

玲司「河崎さんも動けないでしょ」

河崎「あんたらとは実戦の経験値が違う、問題ない」

?「・・・乱れろ・・・黒光蟲」

玲司「あれって・・・」

亜希「ご・・・ゴキブリ・・・」

河崎「知らない剣装だ・・・あんた何者・・・」

?「キッド=オーキンス・・・よろしくね、河崎さん」

河崎「河崎静香よ」

キッド「どうも、じゃあいきますよ」

スッ


河崎「分身か・・・なるほど・・・ゴキブリね」

キッド「いくらでも分身できるぞ、どうする?」

河崎「奏でよ」

黄金蜻蛉‼‼‼‼‼‼‼‼‼


河崎「いくよ」

キッド「趣味の悪い剣装だね、金ぴかとは」

河崎「見た目は割と気に入ってるんだけど」

ドスッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼


玲司「うしろ‼‼‼」

河崎「ちっ・・・秘術の五十」

双連花火‼‼‼‼‼‼‼‼‼


キッド「大ぶりの槍ではこの数は辛かろう、相性が悪かったな」

河崎「・・・どうかな」

金爆‼‼‼‼‼‼‼‼‼


キッド「‼‼‼‼」

河崎「いくら増えても、私には効かない」

キッド「っち・・・あたり一面爆破か・・・案外大雑把なやつだな」

河崎「あまり舐めないことね」





東雲「・・・キッドのところに?」

部下「えぇ、河崎とかいう女と」

東雲「河崎・・・かぁ・・・爆破の能力かな?」

部下「そうです、よくご存じで」

東雲「殺したはずだったけど・・・10年も経って何しに来たんだか・・・」

部下「もう一つ、最後のトラップを突破されました、先陣、5分ほどでこちらに・・・」

東雲「下がっていいよ・・・君の予想は外れかな」

ギィン‼‼‼‼‼‼‼‼‼


宮國「・・・あんたが東雲か」

東雲「普通、聞いてから斬らない?」

宮國「見れば分かるからね」

東雲「じゃあ聞かなくていいよね」

部下「早すぎる・・・なぜ・・・」

東雲「彼は僕のデータにない隊長だ、仕方ないだろう」

宮國「君の首、とらせてもらうよ」

東雲「ほう・・・強気だね」

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最終更新:2017年12月17日 15:43