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あとがき


私は基本的に、「創作者であれば自分の意見は自分の作品に反映させる」を心情としています。
だから今まであとがきというものを書いたことが無く、そういうものを書くくらいならその分本編に力を入れるべきと思ってました。
ただ、今回は区切りということもあり、ちょっと書いてみようと思います。
今回の話だけでなく過去話も含めての話になるので少し長くなりますので、ご了承ください。

クロウ・エリュシオンは私が最初に創作したキャラクターです。
自分は子供の頃、漠然とクールなキャラというものに憧れを持ってまして、そういったものを反映させたキャラでした。
忍者というモチーフも、カッコいいと思ったから取り入れた感じでした。
それを最初に思った作品が何だったのか今は思い出せませんが、『月の中の男』で月を背にして佇む姿は、格闘ゲーム『エアガイツ』の佐助というキャラがオープニングで似たような場面をやっており、
それが印象に残ったのでやらせてみた記憶があります。
また、モデルの一人にアニメ『Gungrave』のブランドン・ヒートがいます。彼のように無口だけど意思を行動で示すというような、そんなキャラが好きです。
ロックマン・ロードとのライバル関係も、『Gungrave』のブランドンとハリーの関係性に感銘を受けて、そういう関係を表現したい!と思って設定しました。思ったより上手く行きませんでしたが。
そんなクロウもこの作品で登場を最後とさせて頂きたいと思います。
とはいえ、何かの切っ掛けがあればまた書くかもしれませんが、しばらくはオリジナルに注力すると思います。
まぁとりあえず、お疲れ様。

昔、このシリーズを書き始めた頃。「情報を小出しにして話の縦軸を操作するキャラが欲しいな」と思いました。
またその頃にアニメ『巌窟王』に嵌っていました。その『巌窟王』の主人公モンテ・クリスト伯をモデルに出来上がったのがノアというキャラです。
何考えてるか分からないけれども自分の復讐にだけは本気で取り組んでるというキャラにする予定だったのですが、最後の方でそれが裏切られることになりました。
そう、最初は従者の命も復讐の道具にするくらいの非情なキャラにするつもりだったんですが、最終的にああいう最期になりました。創作って分からんものです。

そしてそんなノアの最期を予想外の形にしたのがゼゼ。最初はノアの従者ということ以外、あまり詳細に設定してませんでした。
詳細に設定しなかったのが功を奏したのか、彼女は予想外に多くの名場面を生んでくれました。
何度か退場させようとした機会があったのですが、その度に彼女の居る名場面が頭の中に多く浮かび、結果生き残り。作者の自分にとっても予想外な出来事を多く発生させるキャラでした。

私は忍者と同じくらい探偵という職業が好きです。それもシャーロック・ホームズ的な謎を解き明かす者よりも、裏社会を渡り歩き陰謀を解き明かしていく、フィリップ・マーロウのような。
学生時代にそのフィリップ・マーロウの長編を読み漁ったのですが、その頃はハードボイルドものの一般層への知名度はあまり広くは無かったのです。
なので、元粛清官というロックマンDASH世界の深淵に近い位置にいるクロウとは対照的に、デコイの世間の中で動く主人公としてスティーブ・ハントを作り上げました。
余談ですが、その頃から今に至る間にハードボイルドものの知名度を爆上げさせた作品が世に出ました。『仮面ライダーダブル』です。率直に言って私はこういう作品が出たことに感動しました。
最初はクロウやノアらヘブン関係の人間とは関わらせず、遺跡とも無縁な巷の出来事に関わっていくキャラにしようと思ってました。
ノアやクロウと対立した陣営『古き神々』の下部組織に当たるロワイアル・ファミリーとの因縁は最初から想定していましたが、そんな設定とは関わらせずにいようと。
ただ、いつのころからかそれでは勿体ないと思うようになりました。そこで今作の話を構想し、その前段階の話として『深淵の眼』『刹那に生きる者』を執筆した感じです。

他にも色々語りたいキャラは多いのですが、ここから今作の話についてしていきたいと思います。
2008年公開の映画『ダークナイト』は私に直撃した映画でした。未だに私の中でこれを超えるアメコミ映画は存在しないくらいです。『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ローガン』など匹敵する作品もありますが。
多分この映画が好きな人の大半はヴィランの「ジョーカー」が好きだと思います(私はその他の登場人物も好きですが)
で、こういった混沌・無秩序なキャラを悪役として扱いたい!と思って造形したのがビートルジュースでした。
また陰謀・策謀を巡らせるビートルジュースに対して、己の力でクロウを越えたいと執着するキャラとしてジャンゴ・ザネッティを、
どんな形であれ復讐したいと執着するキャラとしてベルカナ・フォン・ロワイアルを造形した感じです。
彼らのコードネーム『ハーピー』『ファフニール』『ゴースト』から気づいた方も居ると思いますが、今作の敵対集団はロックマンゼロのボスキャラをイメージしてました。
それに加えて、ビートルジュースとジャンゴ、ベルカナ、そしてレイラは喜怒哀楽の感情をテーマとして取り入れています。
戦いを至上の喜びとするジャンゴ、怒りの感情で復讐に臨むベルカナ、人間の感情に絶望し悲観するレイラ、それとは逆に人々の混沌を楽しむビートルジュース、といった感じに。
そして感情の無いノアのコピーとしてバアルを設定。この名前もロックマンゼロのバイルをもじってソロモン12柱の悪魔の名前にした感じです。

『続・雪の町に集う者達』のテーマとして、『世代交代』を意識しました。
これは終盤に描かれたクロウとジャックの関係だけでなく、ヘブンの文明や古代人と言われる人々から、文明の主導権がデコイへと移り変わるという意味も持ちます。
まぁ、それはあまりうまく表現できなかったかなと少し思うのですが、このテーマを意識した時点でクロウの最後の相手は普通の、一般人に近いデコイと決めていました。
ただ、それだと元粛清官であるクロウに敵う筈も無い。だから、長年身体を鍛え続けて粛清官にも匹敵する戦闘力を得たデコイ、という設定のキャラを作り上げました。
それがジョン・クラフトです。最後にクロウの前に立ちはだかるボスキャラ、それに相応しいバックボーンを持ち、この物語のもう一人の主人公として設定しました。
また、これも分かります通り、名前はロックマンゼロ4のクラフトから取っています。当時四天王が出てこず、このキャラがゼロシリーズ最終作のライバルキャラになったことに驚愕しました。
『クラフト』という平凡な名前(当時はドイツ語で『力』が語源とは分からず、普通にCRAFTだと思ってました)、四天王に比べると特徴の無いバズーカが武器、
それでいて赤色がトレードマークのゼロに対して色的に対称な緑がイメージカラーとという渋さ。ゼロとは別の形でバイルに反旗を翻そうとする生き様。
ロックマンゼロ4をプレイして、最終作の登場人物として制作陣が気合を入れて作ったキャラだと次第に理解しました。
なので、私もそれに倣おうとした結果がジョンです。
彼のモデルになったキャラクターは数多いのですが、かつて現役時代に名を馳せながら、長年自宅に籠って自身を鍛え続けたという点で、ジョン・ウィックがモデルの一人と言えます。
ジョン・ウィックの他にも、『舐めてた相手が殺人マシーン』系の映画が一時期流行ったことがあり、その頃にジョンのキャラクターを考えていたのも影響がありましたね。
でも最後まで決まらなかったのが彼の戦闘スタイルでした。当初は元のクラフトに倣ってバズーカにしようかと思いましたが、何だかしっくりこず。
執筆が一時中断したこともあってその間考え続けていましたが、やっと思い浮かんだのが十字架型の杭打機でした。
雪の降る山道にして彼の妻子が命を落とした場所が戦闘場所ということで、それに合った武器にはなったかな、と。
余談ですが、クロウと彼の戦闘シーンを執筆中、『攻殻機動隊 SAC 2nd GIG』のBGM『半島の東』という曲をずっと聞いていました。

最後にラストの展開について。彼女の正体については最初から考えてました。実は。
彼女の本名についても、過去作で一度だけ名前が出たことがあります。気になったら探してみてね。
私の作品はロックマンDASHの世界観なのですが、根幹の部分にオリジナル設定を入れてます。デウス・エクス・マキナもその一つ。
もし続きの展開を描けたらその辺も開示できるかもしれません。

これから先、オリジナル作品を中心に活動していきたいと思いますが、それが行き詰まったりしたらまたスティーブの話を書くかもしれません。
その時はビートルジュースとの決着も書きたいですね。
(更に余談ですが、ビートルジュースの正体を開示してからしばらくして、まさか現実の方があんなことになるとは・・・)

ということで、ロックマンDASHの二次創作もここで一区切り。これからオリジナルの方も頑張って行きますので、応援して頂ければ幸いです。
最後に、私の作品を最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
そして各所で私のインスピレーションを刺激して下さった方々にも感謝を。道が分かれた方も結構居ますが、今も感謝していることに変わりはありません。

それでは、またどこかで。
最終更新:2023年01月22日 14:34