雑音指数
雑音指数について学習しました。
図1:雑音指数
雑音指数は、出力側のSNに対する入力側のSNの比を表しており、
ですが、入力雑音

は、

で定義されています。
ここで、kはボルツマン定数です。Bは雑音の帯域幅だと思います。
「雑音指数は入力雑音が

のときで評価される」ということを忘れていると、縦続接続した場合の雑音指数の計算方法が分からなくなってしまいます。
増幅器の利得を

とすると、図1の雑音指数は

となります。
また、

と表すことができるとすると、

と表現できます。
縦続接続した場合の雑音指数
図2:2段縦続接続
図2のように、雑音指数が

、

の増幅器を縦続接続した場合のトータルの雑音指数を考えて見ます。

、

とします。
雑音指数は、
となります。
さらに、n段縦続接続した場合の雑音指数は、
となります。数学的帰納法を用いれば簡単に証明できます。
+
|
... |
(1) n=2のとき
先の計算より、  と求まっており、n=2のとき(A)式は成り立つ。
(2) n=kのときに(A)式が成り立つと仮定する。すなわち
図3:k段縦続接続
が成り立つと仮定する。
図4:k+1段縦続接続
次に、図4のように(k+1)段縦続接続した場合の雑音指数を導出する。
 とする。
(B)より、
が成り立つ。
以上より、n=kのときに(A)式を仮定した結果、n=k+1の場合にも(A)式が成り立つことが証明された。
(1)より、n=2のとき(A)式は成り立つ。(2)より、n=2のとき(A)式が成り立つのでn=3のときにも(A)式が成り立つ。引き続き(2)より、n=3のとき(A)式が成り立つのでn=4のときにも(A)式が成り立つ。
したがって(1)、(2)より、  のすべての自然数nについて、(A)式が成り立つ。
証明終わり。
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最終更新:2008年10月03日 17:12