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 小さな空き缶が、くるくるまわって木から落ちてきた。
「いじょーなしです、ぼす!」
 どこからか見つけてきた情報により、人里はなれた洋館にいる女性の見張りを
頼まれているのだ。缶用の望遠鏡でのぞけば、清楚なメードたちに囲まれた、
長い髪の女の姿が見えたらしい。
「いや、そっちに異常ないのはいいんですが、こっちに異常が」
「だいじょうぶか!めだるか!めだるがたりないのか!」
「それ以上いうと版権的にアウトになるから黙ってなさい」
「あい」
 イー!ともろアウトなポーズをとりながら缶を再度木にのぼらせる。
このサイズなら人に気がつかれる心配もないが、問題は肝心の男であった。
「大丈夫、俺はやれる・・・俺はやれる・・・」
 ぶつぶつ呟く森国人の背中をけり倒したい衝動に駆られながら、あらぬ方向を見ており、
ぐるぐるしてるときって人間こういうカンジだよなーといういかにもというか。
平たく言ってダメである。

「どうしよう」

この作戦、突入する本人がつかいものにならないとどうしようもないのだが
決行ギリギリになってもなお、指針が定まっていない。
イベントはじまってしまえばどうとでもなるといえばどうとでもなるのだが。

「安価、下>>3」
「いや、ソレで決まるのは土場だけだから、まあ待て落ち着け」
「(舌打ち)」
「最近、そのリアクションスキだな、お前」

ちなみにここの会話はすべて犬や猫、缶によって行われている。
隠密行動のためのニンジャが数人潜んで護衛もおこなわれているが、
あくまで主役を引き立てることと、相手を刺激しないメンツに限られていた。

「あ、あと応援もいるんで応援席つくってきまーす」
トテントテンと、建築家のみなさんが奥に応援席を作っている。中継は
あくまで秘密裏に行われているらしい。
そろそろ精神クラッシュするんじゃないかと思われるが、やっている方は実にノリノリだった。

「メッセージかえってきましたよー」
他の世界から来る作戦方針係が、宰相府から届いたメモを広げている。
「えーと・・・
『普通の男ならまあ、なんだ。もうゆかりとは一生まともに話せない気もするが、大丈夫かしらん。』ですって」
「そうか 海法さんはふつうの男じゃないから大丈夫ってことですね」
「そうですね」

あくまで本人不在のままトントンと物事をビジネスライクに進めていく。多額のマイルがうごいている以上、ここはブレてはいけないのだ。

背後をみると、まだ主役はうずくまっている。
コレは精神集中タイムです。というテロップがそろそろ必要かもしれない。

「・・・しかたないな」
「よし海法狩りの用意をするのだ!」

イエス、ボスという声が聞こえなにがしかの機械音が聞こえ始める。
「これより、海法狩りを我らは行うわけだが、ここで狩るのはつまりこの、逃げたい!避けたい!というまるでだめなおっさん、略してまだおな海法の心である」

 心あるプレイヤーはきいてほしい。
なんとしても、不幸なすれ違いで恋人たちが不幸になるのは避けなければならない。
 みんなの暖かい声援で、このうずくまる男に歩き出す力を!
弱い心に打ちかつ勇気を与えてはくれないだろうか!

 心ある人は、ここのコメント欄に国民番号と名前とメッセージを添えて書き込んでほしい。締め切りは20時 はっきりいって時間がない。
だが、キミたちならば、必ずこの男をこの海法の地獄から再び立ち上がる力を与えてくれると信じている!!

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最終更新:2011年07月19日 23:15