深い闇の中にいた気がする。
宇宙空間で、助けを求めてそれから何があったかはよく覚えていないが
絶技で強引に結婚させられそうになったような気がするし、ずいぶん酷い目にあった気がするし
酷いことを思った気がする。
世界が終わるかもしれないな、というのは思った。
それがどうした、と開き直ってみたり、本当に終わったらどうしようと落ち込んで見たり
何もできずに足掻いて、何もできない状態なのになにかしようとしてさらに失敗したり、
何をやってるのだと思う。
今も、そうだ。言葉にならない、行動に移せずになにもできなかったが
多くの偶然と幸運と誰かの努力があわさって今ここにいる。
今いる自分は何をすべきなのか、ここに来て「不幸なすれ違いだった」ということに
してしまえるという選択肢を出されて今迷っている。
謝りたい、逃げ出したい、好きだと伝えたい、やっぱりあわせる顔がない。
同じような言葉がぐるぐると何度も何度も頭のなかを巡って、正しい答えが導き出せない。
これはゲームだ、おちつけ海法紀光、おちつけ。
何度も自分に言い聞かせても、ゆかりのことになると冷静に判断できそうになかった。
―世界は闇ではない、世界は夜だ―
そうかもしれないが、そんなもの気がつけなければ闇も夜も関係はない。
―夜には星が瞬いている―
でも、星なんて見えない。動かない星を探して、方角を見ることもできない。
っていうかお前が言うなよ。それ言って散々、舞踏子のほぼ全員にプギャーされたのに
本当に懲りないな。っていうかなんでお前がモテるんだよ。俺か俺以上にダメじゃないか
リア充爆散しろよ。マジで。
思いっきり呪いたくなってきたところで、
ふいに、誰かの声が聞こえた気がした。「思いは届くんだよ」と。
23-00442-01:高原鋼一郎
さあぐだぐだしないでとっとと行きましょうね。
いやもう・・・。
18-00341-01:九音・詩歌
男子の本懐、果たしてらっしゃいませ
お前が言うな。
33-00647-01:GENZ
ここが男を見せるチャンスですね! あらゆる障害と躊躇いを避けてGO!!
ありがとう、でもお前が言うな。
23-00434-01:はる
冷蔵庫にプリンがあります。
それはこの際関係ない。あとで食べるけど。
沈みきってるところに聞こえる声が普通にマイペースな声ばかり聞こえて
緊張しているのがバカらしくなってくる。
力が抜けると不思議と暖かい言葉が耳に入ってくる。
03-00058-01:多岐川佑華
どうか、海法さんがゆかりさんを連れ帰れますように。
幸運をお祈りいたします。
34-00669-01:琥村 祥子
好きな人には優しくしてあげてください。
お二人が幸せになれるよう応援しております。
遠くで、勇気付けるかのように誰かの声が星になる。
目の前に何個か広がる星はいくつもの形をなして、ただ「がんばれ」と呼ぶ声だったり、「しっかりしろよ!」というメッセージだったり
それらがひとつひとつ星の川になった。
7月7日におこった儀式魔術よりは小さいかもしれないが、
それでも確実に前に推し進める印になる光がある。
普通の男ならまあ、なんだ。もうゆかりとは一生まともに話せない気もするが
うるさい黙れ。敵は芝村だ。
いろいろ罠にハメやがって誰のせいだ誰の。
今、ここにいるのは、普通の男ではない。
今から逆転に行くから、まってろ!
<strike>ハメたな!おまえらみんなで俺をハメたな!許さんぞぉぉ</strike>
応援ありがとうございます! そいじゃちょいと行ってきます!
海法 紀光
最終更新:2011年07月20日 23:30