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火鼠(かそ・ひねずみ)

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火鼠は元々中国系の妖怪で、火光獣(かこうじゅう)とも言われている。
もう見るからに火属性なお名前なんだけど、更に更に火山の中でメラメラ燃えてる木の中に住んでるらしいよ。
「鼠」って言われるとちっちゃい気がするけど、実は体重250キロ、毛の長さは50センチ以上あるらしい相当大きな妖怪さんだ。

火鼠と関係が深い日本の昔話に『竹取物語』がある。
かぐや姫が五人の貴公子からの求婚を断る為に無理難題を突きつけるんだけど、
それが仏の御石の鉢、火鼠の皮衣、龍の頸の五色の玉、燕の子安貝、蓬莱の玉の枝をそれぞれ持ってくること。
この五つ、どれもこれも伝説級のマジックアイテムなんだよ。
で、ここに出てくる「火鼠の皮衣」を作るのに必要なのが火鼠。
火鼠は中国の妖怪なんだけど『竹取物語』の中では「火鼠の皮衣は天竺(インド)産」とされてる。
皮衣を手に入れる以前に、まずあの時代にインドまで行けってあっさり言うのが無茶苦茶だよね。
ちなみに、火鼠の毛を織って作った布は「火浣布(かかんふ)」って言うんだけど、これが火に燃えないし、
汚れても火に入れればまた真っ白になるって特別な布。
実はこれにそっくりなものが現代にもあるんだ。
石綿(アスベスト)って聞いたことあるかな?
人体や環境への有害性で問題になってるけど、石綿の特性は火浣布の特徴と一致する。
だから、「火浣布」や「火鼠の皮衣」みたいなものが当時本当にあったなら、
その正体は石綿だったんじゃないかって言われてるんだよ~♪


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最終更新:2012年04月02日 12:19
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