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鬼
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赤や青の人間離れした肌の色と頭に生えた大きな角、虎柄のパンツを履いた大きな姿。
毎年節分で見る鬼さんのイメージってこんな感じだよね?
少なくとも、江戸時代には今と同じようなイメージが定着していたみたいだ。
一口に鬼といっても、見た目はそれこそ筋骨隆々で金棒持ってるようなのから、
この世のものとは思えない程の美貌を持つ美男・美女まで多種多様に存在するんだ。
鬼という言葉が現代で言うところの"クリーチャー"とか"モンスター"に近いニュアンスで使われる場合、
それは実態を伴う化物ってことで、強盗団や単に容姿が怖い人、時の権力者に逆らった人なんかも
こう呼ばれることがあった。全く理不尽だよね~。
もっと古い時代には、「おに」は人の目には見えないもの、
つまりこの世のモノじゃない存在を意味する言葉だったんだ。
例えば漠然とした恐怖心とか、正体不明の威圧感とか、御先祖様の霊魂とかね。
そういう"ゴースト"とか"スピリット"に近いものが元々鬼と呼ばれていたんだよ。
ああ、ところで虎柄パンツ履いてるのは、比較的新しい鬼さんなんだ。
だって、日本には野生の虎がいなかったんだからね♪
ずっと昔の人は、当然虎なんて見たことも聞いたことも無かった。
つまり鬼が虎柄パンツを履き始めたのは、虎っていう動物の存在が日本に伝わってきた後ってことになる。
あ、別に虎が知られるより前の鬼はみんなパンツ履いてなかったわけじゃないよ?
秋田のナマハゲを思い出してみて。ちゃんと服着てるでしょ♪
彼らは虎パンツが流行る前からこの国にいた古い鬼なんだよ。
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最終更新:2012年02月16日 11:59