サルバールド リドラー

 

 

 

製作者 ろーそく
出場大会 学園編

 

 

 

 

設定

   私は見たい。 人が紅く染まり上がるのを。
    私は聞きたい。 血の吹き出す清音を。
      私は言いたい。 この学園を血で塗りつぶしたい、と。

   私はここに宣言する! 今この瞬間をもって、この学園は戦場となった!
   肉を裂き、血を流し、“混沌”の二文字を刻みこむのだ!!

さぁ諸君。 始業の鐘だ。 この学園を朱く紅く、染め上げよう。

               ・・・・・

人間の“血”のみを使って絵を描く『ブラッドアート』の熟達者。
元々、紛争地帯に身を置いていたのだが、その特質的な手法と異様なまでの写実技術を
認められ、菩氷学園に入学した。
菩氷からの多額な資金援助のお陰で生活水準ははるかに上昇したが、環境が整いすぎているがゆえ、肝心の“血”を手に入れることが困難となった。
以前なら、死体を探ればいくらでも手に入ったが、ここではそう簡単には行かない。
裏ルートを介するにも、その間の多くの団体・組織にいい顔をしてなきゃいけない。
そんな面倒くさいことはまずお断りだ。
人を殺すにも大量殺人、まして“血”だけが抜き取られていた、なんてことがバレたらその矛先は即刻こちらに向くに違いない。
しかし、“血”を手に入れない限り、創作活動を始めることもできない。

「仕方ないが、人を殺すしかない。」

人を殺すことは容易い。あっちではこれが仕事のようなものだったから。
最初のうちは渋々、そこらのホームレスを闇夜に紛れ殺した。“血”も半分以上残しておいた。

・・・足りない。こんなガラス瓶一本を満たすかどうかの量だけでは全然。
“血”は鮮度が命なのだ。色、光沢、粘度。鮮度によって全くと言っていいほど性質が異なってくる。

「血が! 血が欲しいィィィイイ!!!」

だんだん自分が抑えられなくなった。
絵を描くことも快感だが、人を殺すこと、人から“血”抜き出す行為になにより快感を覚えていた。

学園周辺で通り魔事件が起きた。
アレは通り魔というよりも殺人鬼の文字を当てたほうが正解なのかもしれない。
それほどの惨状だった。
学園内では事件の犯人は彼ではないのかという噂が流れた。それも無理はない。
彼は事件直後から、まるで魚が水を得たかように生き生きしていたからだ。
絵の創作もずいぶん捗っていたようだ。

治安隊が彼を訪ねてきた。
しかし、彼は笑顔を崩さない。余裕の表情を匂わせていた。
それもそのはず、現代の社会では、決定的証拠が上がらない限り、身柄を拘束することが許されていない。
紛争地帯育ちの彼が、証拠なんという足跡を残すはずがない。
結局、その事件は未解決に終わった。

学園内の噂が他の話題に変わって少し経ったころ、またもや彼は“血”不足に陥った。
さすがに、二度の犯行を犯すのはマズイと彼も自覚していた。

日に日にイライラが増していく。
クソッ!と目の前の赤く塗られた缶を蹴り飛ばす。
その缶の着地点にビラが落ちていることに気がついた。

そのビラには『調 停 委 員 選 挙 開 始』の文字。

あぁ、そんな行事もあったな―――。

・・・そうか。 自らが“調停委員”となってこの学園の生徒を“血液工場”として
運営すればいいのか。

この時から彼は、“血”以外のことは考えられなくなっていた。

彼は人ではなくなった。
“血”のために考え、“血”のために行動し、“血”のために戦う、名の通り『求血鬼』となったのだ。

彼は叫んだ。虚しく広がる大空に。
その叫びはかつて、世界を戦争の渦に巻き込んだ独裁者そのものだった。
惨忍で、凶悪で、しかし大衆を虜にしてしまうかような美しさだった。

叫び終えた彼は、一息呼吸挟み、そして。
学園の闇へと、消えていった―――。

名:サルバールド リドラー
年齢:15歳前後だろうが、実際のとこ不明
所属学年:1年
部活:美術部

代表作:血流の固着
人と流血の風景
血のプロフィール など

人物情報:
▷優れた運動能力と近接格闘術を駆使し、相手を速やかに始末する。
運動能力と格闘術は紛争地帯にいた時に身についた。
動体視力は、ナイフで銃弾を打ち返してしまうほど。

▷近接格闘術は主にナイフを使用する。
ナイフの所持数は、両腕の袖に二本と、制服の裏に二本の計四本。
ナイフの形状はククリ型とブッシュ型。

▷基本的な戦闘スタイルとして、筋肉、関節、神経などを切断し、
動けなくなったところで血液を抜き取る行為に移り、じわじわと衰弱死させる。

▷人体の構造・血管の配置・血流の動きなど、動物(基本は人間)に関する知識が尋常ではなく、どのように殺害すればもっとも少ない流血で済むかを常に考えている。
一滴でも血を無駄にしたくないためらしい。

▷死体から血液を抜き取る行為は、彼にとって最も快感を覚える行為であり、
その行為を邪魔した奴は徹底的に切り刻み、返り血などお構いなしに殺し尽くす。

▷採血用の瓶は常に携帯しているが、たまに割れる。その場合、かなり焦りが出る。

▷幼少の頃から薄暗い廃墟に暮らしていたため、強烈な光を苦手とし、
光を受けた場合、数秒うずくまってしまう。
また、銀を僅かでも含む物質に触れると発作を起こし、呼吸もままならなくなる。
そのため、ナイフは銀を含まない物を使用している。

▷過去に大きな火傷を負っており、火を見ると戦闘における正常な判断ができなくなる。

 


補足

 

 

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最終更新:2014年06月14日 23:07