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シャルル・パトリック・ブロー

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製作者 雪村
出場大会 第四回大会
■年齢:29歳
■罪状・懲役:極めて残忍な大量殺人(無期懲役)


設定


「この特殊収容所には死神がいる―――」

囚人たちの間でそういった噂が流れるようになったのはいつからだっただろう。
実しやかに囁かれるその噂によると、その人物に近づいたため、もしくは近づいてしまったが故に次々と囚人が死んでいくのだという。

ある者は、死神に近づいてしまった為に舌を噛み切り。
またある者は、食事用のスプーンで心臓を貫き。
溺れ、引きちぎり、砕き、――自ら命を捨て死んでいった。
そしてその者たちは皆同様に、恐怖に顔を歪めた表情で死んでいるという。

その無残な姿はあまりも異質で、収容所に噂が広まるのもあっという間だった。


「あいつは、・・・パトリックは死神だ。」


一見、気の弱そうなその男は「シャルル・パトリック・ブロー」と言い、特殊収容所には似つかわしくないような存在だった。
罪状も話そうとしなければ、能力も「視力を奪う」とぱっとしない。
間違っても多くの犯罪者を殺せるようには到底見えず、目の色素が薄いのか、いつもサングラスをかけているのが印象的な、ただそれだけの男だった。

そして噂が流れ収容所に広まった頃、気性の荒い囚人の何人かが力任せ真偽を確かめてやろうと計画が企てられた。
もし奴が実力を隠しているのであれば、さすがに襲われた際に本性を見せるだろう。
例えそうでないとしても不安分子を削除してやろうとさえ囚人たちは考えていた。

しかし、実際に襲われたその時の彼は、看守の止めが入るまで、ただ彼らのサンドバックにされていただけだった。

あまりにも非力で無抵抗な彼を見て、暴行を行った囚人たちや、それを遠めで見ていた野次馬たち全員が噂はデマだったと確信した。
こいつは死神でもなんでもない、ただの貧弱な野郎だと、誰もがそう思った。


――そう、次の朝を迎えるまでは。


朝、一人の囚人が目を覚ますと、いつもより強い檻の臭いが鼻についた。
あまりにも強い鉄の臭いと、いつもより静かな独房に違和感を感じ、囚人は檻の中から廊下を覗くと、目の前に広がる光景に目を見開いた。

その視線の先の風景は各独房から流れ出る赤い血の海と、助けを求めるように伸ばされた白い何本もの腕だった。

パトリックを襲った囚人全てが、死んでいた。

思わず悲鳴を上げると、何事かとすぐに看守が駆けつけたが、目の前に広がる惨状に思わず口元を押さえる。
思い出したかのようにむせ返る鉄の臭いに、つられて囚人が口を押さえると、ふと正面から視線を感じ、顔を上げる。

「おはようございます。いい朝ですね。」

視線の先でにやりと三日月のように笑うパトリックは、まさしく「死神」そのものだった。



人物

代々処刑人を担う家庭に生まれた、元・特殊収容所に勤める処刑人。

罪人を処刑することを生業として生きてきた為、罪人の命を奪うことに関しては抵抗がなくただ「仕事」として処刑を行っていた。
しかし、凶悪犯の処刑を行っていく内に次第に「罪を犯した罪人を自ら処刑する」ということに快感を覚え、歪んだ感情を持つようになっていった。
そして、それと同時に処刑し足りないという感情も…

そんな頃、例の落雷が起こった。

彼の手に入れた能力は「眼力」と呼ばれる部類のもので、
直接的な攻撃力は無いが、相手を翻弄し、自由を奪い、操る精神的な能力。

そしてシャルルはその能力を周りに完全に隠し、「処刑人」として街に潜む犯罪者を殺して回リ始めたのだった。

その手口は普段の処刑方法とは違い、残忍の限りを尽くし、
ある死体は四肢が削ぎ落とされ、
またある死体は、足の先から頭の先までスライスされ箱に詰められていた。
内蔵をすべて抜かれているものもいれば、恐怖に歪んだ顔のままピストルで口内を撃ち抜いているものもいた。

それでもシャルルは足りなかった。
通常の処刑だけでは足りない。
街の犯罪者だけでは足りない。
もっと罪人を。
もっと もっと もっと もっと………!


月明かりの中カツカツと独房に足音が響く。
左右も先も、視界には独房が並んでいる。すべて対能力者部隊に捕まった罪人たちだ。
こんな深夜に、しかも普段見ない看守の姿を訝しげに眺める囚人たち。
ここにいるすべての囚人たちを顔を一瞥したあと、彼はやっと手に入った玩具を見つめる子供のように、それは嬉しそうに、無邪気に笑った。

「さぁ、処刑の時間です。」

交代に来た看守が訪れると、目の前に広がっていたのは惨劇そのものだった。
気絶させられた同僚の背後には、この区域の独房に入れられてた18人もの囚人の死体が転がっていた。
そして今まさに最後の一人が斧で頭を割られ、ドサリという無機質な音がこの異様な空間に響いて消える。
異常な程の血の臭いと静寂の中にシャルルは立ち、呆然と立ち尽くす看守を見つけると「参りました、もう交代の時間でしたか。」と少し困った顔をしたあと、そのまま自ら捕まりに歩み寄った。

囚人の惨殺。しかも内部の反抗。
幸い他の独房には気付かれておらず、目撃者は看守2人だった為、この事件は闇に葬られることとなった。
シャルルは無期懲役となり囚人となるが、この収容所の処刑人であったということが他の囚人に知られるのは都合が悪く、看守たちの間でシャルルに関する情報を一切口にすることは許されなかった。
また、元々処刑人として的確に殺せるよう医術を学んでいたため、相手の脈や急所を正確に見極めることができ、
罪人の抵抗に対応できるよう特殊収容所の看守達と同様レベルの戦闘技術も持ち合わせてた為「視力を奪う能力」で相手を混乱・油断させ犯行に及んだと言えば、誰もシャルルのその能力を疑うものはいなかった。

こうして自ら囚人となったシャルルは、指一本も動かさず、檻から出るこのもなく、そして証拠が残らない形で囚人を能力で操り、死へ導いていったのだった。

しかし自分に奇襲をかけてきた囚人たちを殺した後、シャルルは地下の特別収容所に移動されることとなった。
証拠は一切無いが、囚人たちが怯え、シャルルの存在が不安を煽った為だった。
周りには誰一人おらず、囚人と顔を合わせる機会などまったく無い、無機質な部屋。
時々看守が来るが、罪の無い人間を殺すのは趣味じゃない。

退屈だ。
過去に目を合わせた囚人たちは、こちらに移って数日ですべて操り殺してしまった。
しかもその死んだ姿も見れやしない。

フラストレーションだけが溜まっていく日々にどうしたものかと考え始めた頃
独房のロックが 解除された。

外に出ると、いたるところで看守が倒れており、特殊収容所は罪人しか存在しない空間となっていた。


「ボスを決めよう」


誰かかそう声を上げた。
周りから黒い歓声が上がる中、シャルルは一人かつて死神と呼ばれた三日月のような笑いを浮かべ、小さく呟いた。


――――さぁ、処刑の時間です。


能力・戦闘


能力は「眼力」
視線を通じて、相手の視界または脳のからの指令を一時的に支配できる力。
能力は相手に視線を合わせることで発動でき、また解除の意思を持ち、もう一度視線を合わせることで能力を解くことができる。
視線を3秒以上合わせることで強制的に能力を解除することも可能だが、サングラス越しの視線を合わせるのは難しい。
ちなみにサングラスは特殊合金で作られているため割れることは無く、ストックは5つある。
技の重ねがけは3つまで可能。

戦闘方法としては能力を使い相手を翻弄し戦う。
メンタル的な攻撃を好み、囚人の恐怖に歪んだ顔を見ることが快感な為、えぐい殺し方をする傾向にある。
純粋な戦闘能力としては、特殊収容所の看守以上は持ち、街の犯罪者や能力を持った犯罪者を相手に出来るぐらいには強い。
また、使用している大きな鎌と斧は、かつて自分が処刑人の頃に使っていたものであり、それらを軽々と振り回す姿は正に死神。



  • 鳥目
 一時的に視力を低下、暗闇状態にする能力。
 周りが唯一シャルルの能力と認識していたもの。

  • 空目
 錯覚を引き起こし、目に映るものの認知度を下げる能力。
 (例:相手の姿を一瞬見失ったり、逆にいるように錯覚したりなどの「見間違え」を引き起こす。)

  • 蛇ノ目
 相手の動きを封じる能力。
 相手が自分に恐怖していればしているほど長く強固に動きを封じることができる。

  • 心眼
 視線を合わせている間、相手の思考が読める能力。
 この技の発動中は強制能力解除は効かない。

  • 百色眼鏡
 相手の視界を万華鏡のように歪ませる能力。
 1回に3分程度しか持たないが重ねがけは可能。ただし何度も使うと疲れる。

  • 覗き絡繰り
 視線を合わせた相手の体を自分の意のままに操る。
 囚人時に収容所で行った殺しのほとんどはこの能力で行っており、意識までは操れないが故に能力をかけられたものは自分で自分を殺す恐怖に襲われることとなる。
 その表情が見たいが為によくこの技を使うため他の能力と比べて「覗き絡繰り」は強固な能力となっている。
 また、一度目を合わせたものはいつでも操ることができる。

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最終更新:2014年06月15日 21:16