
設定
水の神の眷属であり、高位の神々が暮らす「神の庭」には入れない末端の存在。
霧と雨水を見守る役目を持つ者のひとり。
一定量の水を溜めておくことが出来る玉をいくつか身に着けている。
この玉が神の眷属としての力の源であり、肉体が人間と変わらない末端の存在は、これを失うと神としての能力がなくなる。
人間を愛していた彼は人間の近くにいることを好み、小さな村で正体を偽って暮らしていた。
だが、神と大地の戦争が激化したことで「神殺し」にされた村人たちに襲われてからは、神も大地も人間も憎み、全てを蔑むようになる。
神の庭からの命令に従って神殺しと思われる人間を殺しつつ、彼は世界中を放浪して、誰にでも平等に嘲笑と侮蔑を吐いて回るようになった。
どれほど人間を殺してきただろう。いつまでも続く戦争に飽いた彼は、世界の外からの声を聴く。
愛したはずの人間をこのまま殺し続けるよりはマシだと思い、逃げるように大会に参加する。
【能力1】
霧を作りだすことが出来る。また、何かの形にしたり、生物など水を含んだものから水分を奪ったりと水を自在に操れる。
ただし、水を奪うときや、剣などの形を取らせて取りまわすときは、その水、もしくは水を含んだものに直接触れていなければならない。
操る水は身に着けた玉から出すことも可能だが、無尽蔵ではなく、使いすぎれば枯渇する。一度に操れる水の量は30リットル程度。
【能力2】
飛べる。重力を感じさせない動きが出来るが、空中で静止は出来ず、止まったときは重力に従う。
【能力3】
神の眷属たる彼の言葉には力が宿る。彼の吐く侮蔑と嘲笑は、操る水に毒を混ぜることが出来る。
玉を破壊されたり、奪われれば、これら能力はすべて失う。
〈ダグラスがいた世界〉
いくつもの平行世界のひとつ、そこはかつて人間が覇権を握り栄華を誇った世界。
現在は、人間が作り出した「神」と、地上に生きるすべての生命の母「大地」との全面戦争が数百年続いている荒廃しきった世界だ。
人間は大地によって神を殺す「神殺し」へ次々と変化させられ、自我はあるものの大地に操られて神を殺すためだけに消耗される道具のような存在となっている。
大地によって生み出された人間は愚かで脆く、それゆえに母なる大地に愛され、命を糧に願いを叶える力を分け与えられた。
だが人間は大地のことなど知らず、そんな力を授けられたことも知らなかった。
大地は常に地上の生命を気に掛けるわけではない。豊作も飢饉もあった。飢饉を繰り返すたびに人間は口減らしのために同胞を殺し、救ってくれる何かを願い始めた。
誰かがそれを神と呼び、死んだ命を糧に神が生まれることになった。
人間は次々に神を生み出した。生まれた神々は天高くに住まうものとされ、大地の手を離れる存在になった。
人間は神を都合の良い存在として様々な力を持っているものとした。それは、批判する者が粛清されるたびに叶った。
こうして神々は大地にも匹敵する力を得ることになり、「神の庭」と呼ばれる雲の上の場所、また末端の多くは地上の人間たちのそばで過ごしていた。
神は人間が望むように、人間のために能力を使った。人間は神を信仰し、命はすべて神が生み出したものだとまで言い出した。
すべての命の母なる大地は、愛した我が子にされたこの仕打ちに怒り狂った。
人間から力を奪い、人間を、神が触れれば強烈な拒絶と憎悪の熱に焼かれて神も人間も死ぬ「神殺し」に作り変えていった。
作り出した大地以外に、神殺しと普通の人間は区別はつかない。いつ誰が神殺しになるのかもわからない。
人間に触れた神と触れられた人間が何も残さず燃え尽きて、ようやくそれとわかるのだった。
数多の神と眷属、そして人間が消失し、神々はようやく何者かに刺客を送られていることに気がついた。
そして大地から憎悪に満ちたメッセージが届く。
神々は、自分たちのほかに人を超越した存在がこの世界にいることを理解した。大地がすべての母であることを理解した。
大地は神を皆殺しにしたいと考えた。神々は大地を取り除かねばならないと考えた。戦争は回避できなかった。
神か、大地か。終わりの見えない戦争は続く。
補足
最終更新:2014年06月20日 15:25