
設定
2.キャラクターのプロフィール設定
◎設定① 動機
【無限地獄のような牢獄の話】
彼専用の牢獄が開いたときには、もはや何が起きているのかわからない状態だった。
しかし、すぐに囚人たちの怒号や発砲音を感じた途端、あらゆる刺激が生皮を剥いだ肌の上の痛覚にさらされたように、彼の全身に激痛が走った。
痛い痛い!眩しい!うるさい!死んでしまう!
普通の人ならば多少不快に感じる程度の騒音だったが、長いこと感覚に慣れていなかった彼には猛毒だった。
反射的にその場にうずくまり、彼は“自分の能力”を発動させた。
暗闇にさらされ続けた眼球に、光は毒だ。だから、まずは弱い光から慣れよう。
一切震えなかった鼓膜に、騒音は毒だ。だから、まずは小さな音から慣れよう。
それには、普通サングラスや耳栓がいるところだが、彼は“波を操る能力”を持っていたから、光波や音波を操り、それと似たことができた。
一刻。
環境に慣れ身動きが取れるようになった彼が真っ先にしたことはその非人道的な牢獄から出ることだった。
出口までのたった数メートルを息も絶え絶え這って這って、脱出した。彼は息を切らしながらつい振り返り、その地獄を見て身震いする。
隙間一つなく光源もない暗闇
高度に防音加工された音の侵入も脱出も一切許さない沈黙
防熱加工された部屋はビニールハウスのように春夏秋冬いつでも20度に保たれた常温
そんな牢獄。
それが、あらゆる波を遮断しあらゆる変化から遮断した部屋が、波を操る事のできる彼を閉じ込める専用の牢獄だった。
ところで、人は45分以上無音状態にいると発狂するという話がある。完全な防音室だと、あまりに静かなせいで自分の心臓音や肺の音、胃の音が体内でうるさ
く響くのだそうだ。やがて、それに耐えかねて自分の音を打ち消すための幻聴を聴くようになるらしい。そうして、自分という存在を消そうと、狂ってしまうと
いう。
では、それに加えて無音かつ寒さも暑さも感じない部屋に入れられたら人はどうなるのか?
それも丸1年間の間…途中、その部屋の中で粗末な飯程度が支給される際の僅かな休息があったとはいえ…ずーっと、入れられていたら?
当然、彼は狂っていた。だが、不思議なことに、自我を失うことなく意識はしっかりしていた。なぜなら、その牢獄の中で彼をこんな目に合わせた人物に対して“復讐”という言葉の読経をひたすら繰り返していたからだ。
…しかし、訂正しよう。やはり、彼には自我はなかった。もはや自分のことはわからず、復讐する相手も分からなくなっていた。あえて言えば、理由もなく“復讐”することが彼の自我だった。
そうだ! 復讐してやるんだ!
対象がないならば、その復讐の先は“この社会”だ!
「アハハ! 僕は復讐者だ!」
まずはここにいるすべての人を痛めつけ、苦しませ、服従させよう。逆らうならそれは復讐対象だ! 殺してやる!
そう思う頃にはすでに、彼の能力で衝撃波を食らわせ何人かを八つ裂きにしていた。
その時、彼の耳にどこからかこんな声が聞こえた。
「ボスを決めよう」
それを耳にした彼はよだれまみれの唇をぐにゃりと曲げて、ほとんど息がもれるような音しか出ない声で笑った。
“社会”への反逆には力がいる。まずは、ここの囚人たちを掌握しようじゃないか。そして、強力がつ暴走した力を“社会”に無差別にぶつける。なんと素晴らしいことか!
そして、姿を消した。周囲の波を遮断し、文字通り、不可視の状態になったのだ。
牢獄の中にいたように誰にも知られることのない存在に自らなったという皮肉には、当然彼は気づいていない。
◎設定② プロフィール
【名前:「復讐者」】
※
本名は「マイケル・フロイド」。ただ、狂った性で自分の名前がわからない。かつ、外界から隔離されていたせいで特殊収容所の誰にも覚えられていない。なので、自分で名乗る場合には「復讐者」と口上する。
【年齢:23】
【性別:男】
【性格】
狂人である。
もともとは、聡明な人柄の成績優秀な学生だった。しかし、実のところは、非常に自己中心的な性格で、姑息な手段を好む。また、人を見下す傾向にあった。また、能力を得る前から、犯罪や薬物に関わる情報を扱う"情報屋"をし、金を稼いでいた。
しかし狂った今では、制御不能な復讐心でのみ動く。「復讐対象」は「社会」であり、目の前にいる人間も「復讐対象」の一部である。ただ、狂う前の性格もあって「復讐対象」には屈服させたいと考える。結果的にそうできなければ、殺そうとする。
【収容される理由】
科学タワーの事故によって、“波を操る能力”(後述)を得た。
能力を得る前から、“情報屋”で金を稼いでいた。ただ、その頃はまだリスクの少ない外に漏れてもグレーな範囲の情報しか取り扱っていなかった。
能力を得た後は、ヤクザの情報や政治家の不正の情報など、より社会的に重要な情報を取り扱うようになる。能力のお陰により、自分の身柄を明かすことなく、より多くの情報を取引することができた。次第にそれがエスカレートし、ついには自分から情報を盗みに行くようになった。
能力を不正利用し、科学都市内の国家施設、研究施設、企業に不法侵入し、重大な機密を盗むなどした。
また、それらの罪が発覚しそうになった時には、セキュリティの甘い回線に侵入し、人の端末に盗んだ情報を置き、赤の他人数名に重要機密を盗んだ罪をなすりつけようとした。実際に数名が逮捕されており、社会問題にもなった。
罪が発覚した際には捜査に応じず逃走。対能力者部隊からの逃走中に、能力による攻撃、研究施設から盗んでいた銃器による発泡、また、爆発物により自爆テロ
(彼自身は能力により「爆発による衝撃波」「熱波」等を遮断し無事)を起こした。これらにより、能力者部隊の隊員2名が死亡している。
最終的には、対能力者部隊の攻撃による負傷で逃亡が不可能となり、逮捕された。
【罪状】
- 重要な機密を盗んだ罪(判明している彼が実行した事件の件数は4件)
- 個人情報保護に関する法に反した違反(他人の端末に侵入した罪・4件)
- テロによる罪
- 能力者部隊2名を殺した罪
【懲役年数】
懲役47年 ※能力者であったことから、実質的には特殊な牢獄内への監禁。
【特徴:「復讐心」】
既に狂っているため、精神的な干渉を受けない。恐怖、悲しみ、怒りなど負の感情はすべて“社会への復讐心”に変え、“社会への復讐”の大義を果たそうとする。
「うう・・・怖いよこわいよコワイヨ。こうなったのも、こうなったのも全部お前らのせいだ!!!!」
【弱点:「高慢」】
自分は優れていると過信しているため、有利になると油断する。隠れておけばいいのに、つい本人の前に出て高笑いして降伏勧告する、など。
「ひひひ、もうダメなんだろー? 屈しちゃいなよ。悪いようにはしないからさぁ!」
【弱点:「生身」】
能力を持っている以外は普通の人間である。お腹も空くし、眠くなる。殴られれば痛いし、銃弾で打たれれば死ぬ。
【能力:「WWW(World Wide Wave)」】
「波はこの世界のあらゆる事象を作っている。それを操れる僕に、勝てるはずないじゃないかあ!」
この世に存在するあらゆる波を操る力を持つ。すなわち、地震、津波、光波、音波、熱波、マイクロ波などを発生させたり、直感的に増幅させたり、減退・消滅させることができる。
能力を用いた攻撃方法等は後述のとおり。
攻撃の思考は、極力正面からの攻撃は避け、相手の裏や死角を取ろうとする。また、不利になると、パーフェクトステルスなどを駆使して逃げてから、再度攻撃に回る。
◎能力による主な攻撃方法
【かまいたち】
- 腕を振ることで真空波を作り出し、相手を切り刻む。真空波は10m程度の射程がある。
- 衝撃波により弾丸を空中で叩き落とすなどの防御法も取る。
- その他にも、かまいたちは多様な使い方ができ、両腕を横にふるソニッブーで飛び道具にしたり、縦にふるレップーケン的な地を這う衝撃波とかを出し
たり、接近してパンチと一緒に繰り出すバーンナッコー的な近接攻撃を繰り出す。なお、本人は常人の筋力しかないので、攻撃の威力は衝撃波による。
【ミュージックアンプ】
- アンプのように、音を増幅させて、その声を大音量にする。遠くの人にも音を届けることができる。
- 自分の声を増幅させるなどで、相手の鼓膜を破く。アラレちゃんのンチャ砲を体現。
【サイレンサー】
- 周囲の音波を消滅させ、無音状態にする。 怒られた時には無視するのに使える。聞ーこーえーませーん!
-
さておき、攻撃には主に拳銃を打ったり、爆弾を爆発させる際のサイレンサーとして使用する。なお、極端に言えば、バズーカだろうがマシンガンだろうかグレネードだろうがすべて無音化できる。
- むろん、この攻撃方法は武器調達が出来ればの話であり、今回は収容所内の看守の死体から数丁漁っている程度。弾についてはマガジン数個程度は確保。
【アクティブ・ディナイアル・システム】
-
電子レンジの仕組みのように、指向性のマイクロ波を発生させ、人体の表面上の水分を急激に発熱させることで、対象に耐え難い痛みを与えることができる。相手は痛みにより行動が極めて制限される。痛みに対抗できなければ、無力化する。
- 非殺傷攻撃のため、相手の自由を奪うときにつかったり、相手の痛みに歪む顔を楽しむ時に使う。また、降伏勧告など絶対的な服従を要求する際に使う。
-
射程距離は500m程度。指向性があるため、まっすぐ放射する。もちろん、マイクロ波は不可視であるし、相手からは攻撃されたとしても攻撃されている方向は分からない。ただし、遮蔽を超えることはできないため、対処は簡単である。
◎防御法やその他の主な能力利用法
【パーフェクトステルス】
- 周囲の可視光波、熱波、音波などをすべての波長を透過させ、不可視状態かつ、サーモグラフィや音も検出できないようにする完全迷彩。
- 普通の人間では認識できないし、赤外線センサーなどの機械にも検出されない。
- ただし、この能力を使用している時、この能力に集中しているため他の能力との併用不可。
- 移動可能。
-
機密を盗む際には使用し、ほぼ検知されなかった。唯一検知されたときは、それらの情報以外の検知方法で検知されたと考えられる。(何で検知されたかは本人もわからない。特殊能力的な何か?)
【ミス・ザ・ブルズアイ】
- 弾丸などの射撃攻撃を衝撃波や電磁波により弾道を曲げ、まるで弾丸の方から逃げるように回避することができる。
- レーザー攻撃や爆風などの非物理的なものも例外でなく、光線や熱波を屈折させることにより同様に回避する。
- 自然に発動するため、弾丸を視認する必要はない。ただし、発動したときに他の能力を使用していた場合、それらは一時的に解除される。
【バキュームジャグ】
-
訳すると、魔法瓶。周囲の熱を伝えるための波を遮断し、どんな高温化(あるいは低音化)でもその影響を受けない。本物の魔法瓶のように、真空状態の壁を作るわけでなく、熱そのものを遮断する。
【チャフ】
- 機械系の通信波を消すことで、自身から10m以内の無線通信を無効化する。
◎その他の能力(戦闘では利用できないような設定レベル)
【スニッフィング】
-
コンピュータ上、あるいは、通信回線そのもの(有線ケーブル内の電気通信、あるいは無線電波等)から、信号を傍受し、情報を得たり、情報を流したりできる。(パーフェクトステルスとともに、重要機器の情報傍受やハッキングの際に使用した)
【ドルフィンセンス】
- イルカのように周囲の音の反射音(音波・高周波)から、暗闇のなかや視覚を失った状態でも物体の位置、特徴を識別できる。
【暗黒】
-
自分から周囲一体を暗闇にする。暗闇内では何も見ることはできない。ただし、自分も同じであるため、位置を把握するにはドルフィンセンスなど他の能力を使う必要がある。
【無間地獄】
-
暗黒を発展させた能力。自分が閉じ込めた牢獄のように、周囲の光・音・熱など外界の情報を全て遮断する空間(半径10m程度)を作る。その中に迷い込んだ人物は十数分程度であれば問題ないが、長時間に渡ると精神に異常をきたす。
補足
最終更新:2014年06月20日 10:15