製作者 | デオドラ |
出場大会 | 第七回大会 |
経歴 | 優勝 |
設定
正式名称:黒天樹神像(こくてんじゅしんぞう)
種族:人の思念や信仰心が木像に取り付いた生命体。九十九神に似ているが少し違うらしい。
大きさ:2m
好きなもの:祭り・水
○特徴
・ぬらりひょんの生まれた国とは違う場所で生まれた海外生まれ。
・黒天樹という貴重な樹でできた身体をしている。とても硬く燃えにくいが火力によっては燃える。
・ぬらりひょんの数人いる幹部の一人で、たまに庭先でぬらりひょんと将棋をしている。腕は同レベル。
・テンジュとはぬらりひょんがつけたあだ名。他の妖怪からはテンジュ様と呼ばれている。
・物静かでいつも眠そうな目をしている。口はないが、頭に直接語りかける。いい声。
・基本的に何も食さない。最近は人間の作ったミネラルウォーターを身体に浴びて生きている。
・身体は地面には付かず常に浮いている。
○詳細なキャラ背景
遠い昔、人がまだ神々の存在を敬っていた時代。
ある森の中に一本だけ存在する、大きな大きな黒い大樹を囲むように生きる小規模民族がありました。
大きな黒い樹は黒天樹と呼ばれる貴重な大樹で、硬く太く逞しく生き生きとその場所に存在していました。
小規模民族の人々は黒天樹を神の樹として敬い、祭りをしたり奉り大事にし、共に生きていました。
ある時、樹の民の一人が訴えます。黒天樹様の大きな枝を一本拝借し神の像を作らないか、と。
満場一致で可決され、祈祷を済ませた後作業にかかるが、黒天樹はとても硬くてびくともしません。
ノコギリや小刀ではまるで歯が立たない。が、樹の民は諦めずに交代で何度も何度も伐採に挑みます。
1年が過ぎようとしたある日、ついにズズン・・と音を立てて大きな枝が地面に落下しました。伐採成功。
しかし、伐採した大きく黒い丸太ほどの枝を彫刻して立派な神の像にするのには更に時間がかかりました。
が樹の民たちは、実に楽しそうに一生懸命コツコツと毎日毎日、職人総出で丁寧に彫刻していきました。
像を作る計画を立ててから3年と10ヵ月後、ついに立派な樹の民が崇める神の像が完成しました。
その日は夜通し祭りが開かれました。完成した日の月と同じ形の月が空に上がる日は祭りをすると決定します。
人々は一族の繁栄と永遠の平和、蛮族たちの排除を祈りながら日々楽しくひっそり暮らしていきました。
が。ここで話は終わりません。終わりと悲劇は突然やってきます。
黒天樹神像が大事に祀られてるようになってから584年と143日目の夜。
突如として近隣の大国が攻めてきました。樹の民達を蛮族とし、根絶やしにするというのです。
理由は、大国へ改宗して属国として仕えよという話を断ったから。攻められるのは皆覚悟の選択でした。
樹の民達は剣や弓などで必死に抵抗するのですが、銃や大砲などの圧倒的武力で蹂躙されてしまいます。
女子ども構わず全てを虐殺していく敵兵に殺される前や隠れている間、樹の民はみな同じ事を祈ったのです。
《どうか助けてください、我等が神よ。全てを滅ぼしてください、我等が神よ。我等はいつも貴方と一つ。》
黒天樹神像の前に立ちふさがる最後の子供達も殺され、絶叫と赤い血が床や神像に飛び散り、静寂が訪れます。
「最後にこの薄汚い邪神像を消し炭にして任務終了だ。」敵兵がそう言って笑った顔が一瞬で固まりました。
何故なら、目の前にあるただの木材で出来ているの筈の像の閉じた目が開いて、自分と目が合ったからです。
敵兵達が絶叫するのと同時に、黒天樹神像は浮かび、怯える敵に向かって記念すべき第一声を発します。
《コロシテヤル、シネ。》
数日後。
黒天樹のあった森は黒天樹もろとも燃えて何も残りませんでした。
近隣にあったはずの王国も瓦礫だけが残り、その全てを樹の民の怨念が宿ったテンジュが破壊しました。
樹の民の仇を討ちましたが、テンジュについた怨念は消えず、台風の様に他の村や森、生物を破壊し続けます。
その後テンジュは、暴走したまま若き日の妖怪大将ぬらりひょんと遭遇、数日に渡る激闘を繰り広げます。
戦闘の末にぬらりひょんに敗れ、取り付いていた灼熱のような怨念を沈める事が出来ました。
この事に恩義を感じたテンジュは、ぬらリひょんの百鬼夜行に加わり、現在まで幹部として活躍しています。
○大会に参加する理由
ぬらりひょんの真意は分からなかった。が、この周囲が盛り上がりワクワクするこの感じは嫌いではない。
それに、長い時間を生きたが、どうやらそろそろこの体は限界らしい。身体が軋む。
どうせ散るならば、次世代に全てを任せ、大好きな祭り、愛すべき仲間達の中でフィナーレを迎えたい。
もしかしたら、ぬらりひょんもそう考えているのかもしれんな、と小さく笑いながら大会出場を名乗り出た。
○戦闘スタイル
テンジュは、人からの信仰や畏怖などの感情をエネルギーとして存在しています。
最近は妖怪など信じない世界のため、昔受けた信仰を少しずつ消費して生きながらえています。
なのであまり持久戦は得意ではないが、強敵だとワクワクし長期戦をしてしまう昔からの悪癖があります。
また昔ほどの戦闘力はないのですが、いずれも歴戦を潜り抜けた強力で癖のある技なので侮れなません。
あと、常に浮いているので地震系の攻撃は効果ありません。
○身体能力
身体が軋み、スピードも少し衰えてがきている。
小刻みな動きは苦手になったが、簡単な動きや瞬間的なスピードはかなり早いと言える。
むしろパワーは百鬼夜行TOP5に入るほど強い。
○技
・黒天樹の身体:パッシブ。黒天樹という樹は、霊的生物に対して有効という性質を持っている。
つまり、霊的な身体をつかめたり、打撃を当てる事がつねに可能。
・手ん罰:ぬらりひょんが名づけた技。両腕を丸太のように巨大化させながら、地面に叩き付けたり格闘する。
なまじ受けるとズンズン重くなり、圧迫して地面にめり込ませる。《差別や運命を壊す革命の手》
・鐘突き:巨大化した腕を鐘突き棒のように遠心力を乗せて相手に叩き付ける。
破壊力は抜群だが、よけられやすい。相手が動けない時やとどめに使われる。
・台風:高速で回転し、何者も逆らえない風の渦を作り巻き込み薙ぎ払う技、だった。
現在はそこまでの回転力はないので、回転しながら硬い腕を何度も相手に叩き付ける。
・全てを見通す瞳:見つめられるだけで全ての行動が不能になるほどの恐怖を叩き込まれる瞳術、でした。
現在は視界に入った者に瞬間的に強烈な悪寒を与えて、3秒間行動不能にさせる。
同じ相手に使う度に有効時間が0.6秒ずつ減っていき、最後には効かなくなる。
ちなみに、この技を使う時普段眠そうな大きな目がパッチリと開く。
・全てを平等に包む掌:樹の民が信仰する神は、全ての生物に平等に死を与える。その技も当然使え、た。
ぬらりひょんによって怨念がなくなり、信仰も残り少ない現在のテンジュには使えて一回しか使えない。
残る全てのエネルギーを両手の掌に集めて相手をつかみ、一気に相手にエネルギーを流し込む技。
相手はショックで死ぬか再起不能のダメージを受ける。そして、今のテンジュは技使用後この世から消滅する。
この技は、こいつだけには百鬼夜行を背負わせる事は出来ないという相手にのみ使う。
補足