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私は生まれた時から「ヒトデナシ」らしい。
私はお腹から母親を喰らって生まれてきたそうだ。
父親は罪"人"だったからもしかしたら半分は人なのかもしれない。
だけど透明な薬を飲むと父は近所の怖い犬のように吠えて暴れて
捕まっていたから本当はヒトではなかったのだと思う。
私が母を喰らってから7つの年が過ぎた頃、父はいなくなった。
いたいいたい心がいたいと泣き、透明な薬の量は増すばかりだったから
私を見るたび苦しそうに顔をゆがめていた父が幸せになったのなら
それはよいことだと空を見上げた。
ヒトデナシ
148cm
46kg
ヒトでない私を恐れたのか周りには誰も近寄らなかった。
父がいないことは誰にも気づかれていなかったように思う。
一人ぼっちになって8回季節が変わったとき耳元で何かが囁いた。
「君は見た目はおいしそうだけどヒトではない香りがするね」
頭の中のおしゃべりは得意だったから私はさして驚きもせずに返事をした。
「そうよ。私はヒトデナシだもの。」
「めずらしいお嬢さん、百鬼夜行に出ないかい。」
「なーにそれ。いいけどあなた姿を見せてくれないかしら。」
「妖怪じゃないとみせられないな。」
姿の見えない誰かはそういってくすくす笑った。
ああ、ヒトデナシは妖怪でもないらしい。
ヒトでないことは苦ではなかったがおしゃべり相手がいないと
少しだけ空腹の辛さが増す気がしていた。
「百鬼夜行で先頭になったら君に妖怪の目をプレゼントしてあげよう。
そしたら君もぼくらのなかまさ」
一人ぼっちのヒトデナシから抜け出すために
私は妖怪になりたいと思う。
<透明な薬>
アルコール度数65度
実体の無い敵を火傷させる
自分でなめると酩酊状態となり相手を傷つけることに対する躊躇がなくなる。
<無感情>
どんなに不可思議なことが起ころうとも決して精神が乱されることはない。
<母のお守り>
家のひきだしの奥から出てきたどこか懐かしい香りのする赤いお守り
肉体に対する攻撃を三回まで無効化する。
<おいしそうな見た目>
人を食べる妖怪にとってはごちそうのような容姿
見ると酔っぱらったようになり正常な判断ができなくなる。
<模倣>
戦い方なんて知らない。誰も何も教えてくれなかったから。みんなが先生なの。
相手の能力と同じものを80%のパワーで再現することが可能。
但し、相手が自分の目の前で使った能力に限る。
補足
最終更新:2014年10月21日 10:19