
| 製作者 | 飛鳥 |
| 出場大会 | 第八回大会 |
| 経歴 |
設定
「何故俺はここに居る。」
沸き起こる歓声、それは黄色い歓声とは程遠い、欲にまみれた、泥のような、
殺セ殺セと響き渡る歓喜の声。
戦わなければ生きれない者、只々殺しを好む者、金に目が眩んだ者。
極限の者達が、権力者達の暇を埋める為だけの戦場。
"俺"は此処をよく知っている。
だが何故、何故俺は此処に居る。
見覚えのない手足、聞き覚えのない声。
頭の中を引き裂くような騒音と悲鳴。
一人目の敵を目の前につぶやく。
「俺は、"死んだ"はずだ。」
【名前】∀ (オール)
過去、この血みどろのトーナメントを連覇した男が居た。
能力を持たず、ただ純粋な力と技のみでトーナメントを制覇する彼は人知れず【人外】と呼ばれた。
何が【人外】だ、奇妙な力を使いだす奴らのほうがよっぽど人外じゃねえか。
男はそう言うと、「能力者」に止めを刺す。
彼は呪う、身勝手に能力を振りまき、母を殺した能力者を。
故に、彼は殺し続ける。異常な力を持つ化け物共を。
だがその連覇は途切れる事となる。
男が死んだ。
呆気無い物だ。
突如大会に現れたローブの男に、見るも無残に串刺しにされ、絶命した。
---そう、ここまでが男の記憶である。
科学都市の闇に紛れた、ひとつの機関があった。
機関の名は「Isolation(アイソレーション)」
異端な研究内容により名の通り『隔離』されたその機関は何者にも干渉されず、ただ歪な研究を続けていた。
研究の内容は、新たなる究極の能力者『次世代(セカンド)』の創造。
機関は能力者が絶滅するのを恐れていた。
偶然の産物である能力者は減りはすれど増えはしない。
これほどまでの実験材料を、ただのお遊びで削っていくことに機関は苛立ちを覚えていた。
そこで機関は新たな能力者を生み出す研究を始めた。
だが現時点での能力研究は他者から能力を移すもののみしか成功例は無く、新たな能力を生み出す実験は全て頓挫してしまっている。
そこで彼らは横たわるそれに目を付けた。
"死んでしまったのなら、そこから創ればいい。"
人体実験などという非人道的な行為はご法度だが、彼らはもう死んでいる。人ではない。
機関は強力な能力者を作り上げ、ヒエラルキーの頂点に置く事によって能力者の生死を完全に制御する事を、
死体から新たな『次世代』の能力者を練り上げる事を目論んだのだ。
機関は大量の能力者の死体をかき集めた。
集める事はそう難しくない事だ。
大量に死者を出す【大会】、死刑の執行を行う【牢獄】、そして闇が人を食らう【裏側】
集めた死体は三桁を超え、機関はそこから一体の『人形』を創りだした。
だがその『人形』は不完全だった。
大量に寄せ集めた能力の制御は不完全であり、制御しやすいように書き込んだ人格は秒を刻む事に他人へと移り変わってゆく。
『器』が必要だった、何百人の能力と負の意思を制御しうる『器』が。
そんなとき、機関は見つけた。【人外】を。
能力を持たずとも大会を連覇し、強力な意思を持つ存在を。
機関は『人形』に【人外】を殺せという命だけを与えた。
『人形』は複雑な命令を理解することが出来ないが、簡単な命令ならば確実に成功させて帰ってくる。
故にその死体を持ってくる事にも、さほど時間はかからなかった。
やがて機関は【人外】と『人形』から『次世代』を作り上げた。
全てを持ち、始めを知らぬ存在。機関はそれを「∀」と名づけた。
機関は動作テストと言う名目の元に「それ」を大会へと出場させ、
混沌渦巻く歓声の中 ∀は全てを知らぬまま、目を覚ます。
∀は大会の先に自分の存在の理由があると信じて大会に優勝することを望む。
通常∀は生前の【人外】の思考を持つが自らが危機に陥ってゆくにつれて死者達の意識が入り混じり狂気に侵食される。
肉体は生前の【人外】よりも強化され、たとえ体が吹き飛んでも近くに「肉」があれば再生することができる。
強靭な体と驚異的な身体能力を併せた白兵戦を得意とする。
特性:狂化
自身が追い込まれてゆくにつれて意識は死者に侵食され狂気に満ちてゆく。
侵食が進めば進むほど正常な思考はできなくなり、只々戦闘と殺戮を求めるだけの攻撃的な意思を持つようになる。(能力や技の使用には影響しない)
狂化が進めば進むほど攻撃の威力や速さ、能力の出力が急激に上がるが、自身の再生速度が急激に落ちていく。
対象の殺害、もしくは戦闘の強制的な解除で狂化は解除される。
能力:無力
大量の能力者の能力が絡み合い彼が使うそれは能力では無い"何か"になってしまった。
体から紅い肉塊の様に鼓動する巨大な"何か"を数本生やし、自在に操ることができる。
能力が絡み合い打ち消し合いできたそれは触れた他の能力を消滅させる事ができる。
"何か"は自由に形を変形させることが出来、超硬合金のような硬さから水のような形状までも変化することができる。
"何か"は∀が傷つくと牙を持つ形状に変形し、敵を捕食し再生を行わせる。
技:
天獄
相手の痛覚に干渉し、∀からの攻撃による痛みを快感に変える事ができる。逆も可能。
痛みを消した状態では痛みは蓄積され、反転させた時に全ての痛みを一気に受ける事になる。
絶望
能力や体で触れた相手の肉体の部位を自らの制御下に置く。
制御下に置いた部位は自らの意思で動かす事ができる。
制御下における部位は2つまでである。(3つめを制御下に置く場合1つめか2つめを解放する。)
混沌
強力な能力波の反発を発生させることにより周囲の能力者や機械の思考回路や記憶を混乱させる。 効果時間10秒
効果終了後も多少の混乱が残る。
あまり多用すると自分にも影響を及ぼしかねないので1試合に3回までしか使わない。
禍津
能力に触れる事によってその時だけ相手の能力を自分の制御下に置く。
能力が消滅すれば制御は切れる。
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「彼は…『∀』は完成したのでしょうか。」
「完成?するはずが無いだろう。あれは試験型(プロト)だ。完成にはもっと大量の死体と調整が必要だろう。」
「では何故…何故大会などに出場させたのですか?もしあれが壊れでもすれば計画は振り出しに戻ってしまいます。」
「壊れる?馬鹿な事言うな。逆に壊れて、壊してもらわないと困るんだ。」
「…?」
「なにせ俺、いや、この『機関』はもう」
"死体からしか能力者を創れないのだから"
補足