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H.C.

 

製作者 立冬(りっとう)
出場大会 第八回大会
経歴  

 

 

 

 

 

設定

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科学タワー事変後、
政府が実施した一般市民への検査の結果、その少女は特殊能力未発症者だと診断され、その結果を少女は喜んで受けれた。
「普通の生活でいられる!」
はずだった

それから数ヶ月後
朝、妙な違和感と共に目が覚めた。
この感じはなんだろう?起きたばかりの頃はまだ些細と言えるような違和感だった。
その違和感は益々大きくなり、もうお昼過ぎになる。
その頃には無視出来ない、焦燥感すら感じるほどの"気配"となっていた。
大きな気配となった事である事に気づく、それは一定の方角から感じる気配であると。

「これの原因がわかってスッキリできるのであれば」
余り良い考えだとも思えないが…
焦燥感に耐え切れなくなった少女は、藁にもすがる思いでその気配を感じる方角へと向かってみる事にした。
それからしばらく歩き続け、日も大分傾きだした頃、少女は裏路地にあるシャッターの下りたガレージの前で立ち止まった。
どうやらこの気配の元はこの中にあるらしい、何故かそう確信できた。
シャッターの横に備え付けられたドアの上半分には、すりガラスがはめ込まれており、
覗いてみたが中は暗く、ぼやけたガラス越しでは中の様子は殆ど計り知る事ができなかった。

「直接入ってみるしかないか」
鍵が掛かっていない事を祈りながら少女はドアノブを回す。
期待に応えるようにドアノブはガチャリと回りドアが開き出した。
握りこぶし程度の隙間が出来た頃だろうか、
隙間から覗き込もうとした少女の鼻腔を悪臭が襲った。

「うっ・・・」
少女は本能的に袖で口と鼻を覆った、若干目にも染みている。
生ごみを発酵させアンモニアを垂らしたような・・・悪い予感がする。
一寸引き返そうか思案したが、ここまで来たら正体を知っておきたい、という結論に至り室内へ一歩を踏み出した。
小さな個室だ、どうやら今居る場所は予備部品、工具等を置いておく為の場所なようで
数メートル先にある半開きのドアから作業場へ行けるようだ。
この部屋には何も目ぼしい物は無い、小走りで作業場に通じるドアへ向かう。
臭いは一層きつくなっていく、それと同時に急激な冷えを感じる、作業場へのドアへ手をかけ開く。
やはり暗く、中の様子を窺い知る事はできない。
それでも少女が寒さに両腕を擦りながら目を凝らしているとある事に気づいた。
自分の向かいの壁に本当に弱く光るオレンジ色のランプが見える。
どうやらこの部屋の電気のスイッチに付いたランプのようだ。
足先で闇を確認しながらまずはその場所に向かう事にした。
スイッチまでの距離、後半分といった所だろうか。
グチャッ
なにかドロドロした物を踏んでしまった。

「しまった・・・」
靴越しの感触と跳ねてすねに付いたドロドロの感触に少女はうぇっと表情をし、
これの正体を確認する為にスイッチの場所へ急いで向かう事にした。
途中靴に付いたドロドロのせいで転びそうになったが、なんとかスイッチにたどり着き電気を入れた。
ブゥウウンという音を出しながら部屋が明るくなり、少女は照明の位置を見上げた。
その時自分の息が白んでいる事に気づいた。
ガレージの外に居た時はまだ暖かかったのに…
少女は不思議に思いながらも足に付いたドロドロした物を思いだし視線を落とした。
するとそこにはなんともいえない色をし、不純物をたくさん含んだスライムのような物体が
止めてある車の廃棄筒の下の辺りにぐちゃりと小範囲に広がっていた。
なんだろうあれは、よく見ようと駆け寄ろうとした時、強い視線を感じ車の中に目をやりハッとなった。

「あっ!人…の顔…半分?」
そこには裂かれた人の顔があった、それだけではない他のパーツも、車の中には人間の様々なパーツが詰め込まれていた。
それを見るやいなや少女は声にならない叫び声を上げながらガレージから飛び出し治安当局に通報した。
治安当局が言うには能力を持った犯罪組織による犯行だという。
事情聴取を受けた後すぐに家へ帰り、いつもよりずっと長く風呂に入った。
いくらお湯で流しても体温は戻らないし、臭いも体にこびりついたままだからだ。
日付が変わった頃だろうか、とうとう諦めてその日は寝る事にした。

深夜3時頃、「お…き……って…くれ!」の声に目が覚める。相変わらず寒い。
「やつ…こ……て!」どうやら外の遠くの方で何人かが叫んでいるようだ。
何を叫んでいるのかはよくわからない。
こんな時間に…と思いながらも一応外を確認しようとベッドから起き上がり窓に近寄っていった。
その途中に気づく、音の発生源を追い越してしまった事を。
「たの…やつを…」今声は少女の後ろ、この部屋から聞こえている。
少女は固まった。
「おれ…かた…うっ…てくれ!」

固まったまま数分が経っただろうか、ようやく声が止んだ。
振り返るのが怖い、しかしこのままでは埒が明かない。
少女はすぅっと息を吸い込み意を決して振り向いた。
そこには無数の口が付いた黒いもやが部屋を埋め尽くしていた。
少女が目を見開くと口々は嬉しそうに口を開いた後それぞれ叫び出した。

「頼む俺の仇を討ってくれ!」 「殺せ」 「奴を殺せ!」 「超能力者だ!」 「殺せ!」
「殺せ!」 「組織の奴だ!」 「能力者だ!」 「あの子の為に!」 「殺せ!」
「殺してくれ!」 「殺せ」 「お願い救って!」 「殺せ」 「政府関係者だ!」
「仮面の奴だ」 「実験に使われた!」 「殺せ!」 「裏社会の奴だ!」 「殺せ」


少女は気絶した。

 


数週間後、少女の周りでは未だに寒さと悪臭と大合唱が続いている。
これらは少女にしか感じないし聞こえない。
このまま続くと本当にどうにかなりそうだ。
おかしくなって死ぬのはいやだ。
そうなるぐらいならこいつらの仇を取ってやり、居なくなってくれる事に賭けるしかない。
この数週間で気づいた私の能力もある、できるかもしれない。

そうして少女はあの惨劇をもたらしたであろう能力者達を探し続け、当たりがでるまで狩り続ける。
いつかこの"悪霊達"が成仏してくれる事を夢見て。

 

…この"悪霊達"がたまたまあの場に居合わせただけの、能力者の死を要求し続ける、決して、満足する事のないただの化け物達だとは知らずに。

 


悪霊達
H.C. 腐敗した憎悪
(Hatred of us corrupt.)

その始まりは科学タワー事変時、特に被害の多かった塔の建っていた地区、
その犠牲者の死後の思念にエネルギーの残滓が偶然交わる事ができ集合思念体となった。
その頃はまだ誰にも見えず特別何かをするわけでもなく、ただ他の思念を出会った端から吸収するだけの存在だった。
しかし能力者同士の戦いが始まり、それにより命を落とす能力者が出だした。
例外はあるが、能力者には元々の素養として精神力、心の力が飛びぬけている者が多く、
そんな者達が戦いの果てに残す思念、それは得てして強い憎悪や後悔である事が多い。
集合思念体がそういったどす黒い思念を吸収し始め、徐々に性質が変わっていった。
「俺を、私を殺したあの能力者を同じ目に…」
そんな思念を連日大量に吸収し続ける事で、いつしか思念体達にはそんな目的が出来ていた。
その為にはもっと大きく成らなければ…

能力者の死は最早日常だ。
地下には見世物として死が蔓延り、地上に於いても対能力部隊と犯罪者の死が蔓延している。
悪霊達が十分な力を得るのはすぐの事だった。

町外れの裏路地にあるガレージ、そこで"それ"は開花した。
その最後の一欠けらはマフィア同士の抗争で死んだ者だろうか、どうでもいいそれよりも今は…。
今までに無い力を感じる。
やっとこれで…これで目的を果たす事ができそうだ…ッ!
それにはまず依り代が要る。
依り代と成り得る、波長の合う人間を近くに感じる。

…招待状は送った、後は待つだけだ。

 

能力
H.C.はとり憑いた少女に以下の能力を付加する。


少女はH.C.にとり憑かれた事で常に身体に関する全ての能力が大幅に上昇している(リミッターは外されている)
それにより大きな力と多少の技術で扱う武器であれば大概の物が扱える。

また悪臭、寒さ、大合唱によりそれらの感覚(嗅覚、触覚、聴覚)が鈍い(それらの細かい異変に気づけない)

相手を斃した場合相手の死から生まれる思念はH.C.が永久的な追加パワーとして吸収する。


1清算請負
対戦相手が背負う小さく黒い思念体(H.C.幼生)を少女が吸収する。
吸収する条件はそれを目視できている事。
憑いている思念体を吸収しただけでは相手が弱くなる事は無い、むしろ相手は多少の体の軽さを感じるかもしれない。
この吸収した思念体達はその対象を恨み、憑いていた幼生達に過ぎず、
長時間拘束し続ける事はできないし、相手を斃す(亡き者にする)事で消滅する。

相手が今までに殺した能力者の数だけ相手に憑いている黒い思念体は多い。


2罪の存在
能力者とその能力へのみ物理的干渉を行う事ができる、黒い思念体の触手を空間へ設置する事が可能。
触手の数、大きさは使用する黒い思念体により増減する。
またこの触手は特別な力でも無い限り、少女以外が視認する事はできない。

 

3罪の認知
※清算請負で吸収後限定
吸収した黒い思念を一時的に強化し対象に纏わせる。
対象に纏わせた黒い思念の数だけ重さを増し、対象の動きを阻害する。
また、この重量の増加は能力者のみが感じる事ができる。
この時対象が人物であった場合、脳内では今まで自分が殺した場面が想起される。
それでどういった反応を起こすかは相手しだいだ。


4清算執行
※清算請負で吸収後限定
吸収した、手持ちの黒い思念を全て自分の強化に当てる。
更に爆発的なパワーを一時的にだが手にする事ができる。
これで消費した黒い思念は完全に消滅する。

 

 

生まれたばかりであり、これからの成長は未知数である。
執拗なまでの能力者への固執は、この世界の偏りすぎたエネルギーへ対する自浄作用のひとつなのかもしれない。

 


補足

 

 

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最終更新:2015年03月12日 23:34
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