無数に広がる並行世界。その中に発展と衰退を繰り返す世界があった。
そんな激変する世界の中に一切変わらず生き続ける1匹の化け物がいた。
化け物は薄暗い森の中、無数の小さなお墓が並ぶ場所にずっと住んでいる。
自分がいつ生まれたのか?なんで生まれたのか?誰が生んだのか?
どうして森に住んでいるのか?いつから森にいるのか?なぜ自分の右手が剣なのか?
そんなことも忘れてしまうほどの時間を森で過ごしていた。
化け物は強かった。何度も戦い何度も勝った。
ある時は食料を探しに来たもの、ある時は森に迷い込んだもの、ある時は腕試しに来たもの、
ある時は勇者を名乗るもの、ある時は魔王を名乗るもの、ある時は化け物を退治しに来たもの、
ある時は新兵器を試しにきたもの。
しかし化け物は決して喜ぶことはなかった。勝っているのに悲しんだ。
化け物は見た目の割にとても優しかった。
巣から落ちた小鳥を助け、しおれた花に水をやり、けがした動物を手当てして、
飢えるものに食料を与え、獣に襲われたものを助けた。
しかし化け物はその都度恐れられ、逃げられ、襲われる。襲われる度に返り討ちにしてしまう。
そして化け物は小さなお墓を作り、涙は出ないが泣いていた。
化け物はいつものように森をさまよっていた。すると一人の旅人が獣に襲われていた。
化け物は獣を倒し旅人を助けた。いつものように逃げられたり、襲われたりすると思っていた。
しかし旅人は感謝した。自分の強さを褒めてくれた。初めてだった。
そして化け物は旅人を安全な場所に連れて行き、涙は出ないが泣いていた。
旅人はひどい怪我を負っていて、歩くことすら出来なかった。手当てをしたので命に別状はなかった。
医者に診てもらおうと思ったが、森の外のことを知らないからできなかった。
知らないことは怖かった。化け物は臆病だった。
仕方ないので自分が世話をすることにした。
旅人は別の世界から来たらしい。世界は1つではなくたくさんあるらしい。
いろいろな世界を旅していろいろなものを見てきたらしい。
その中で自分より怖いものをたくさん見てきたらしい。
別の世界で襲われて、傷だらけの状態でこの世界に来たから獣にやられかけたらしい。
旅人は様々なことを教えてくれた。自分が見たことない自然。
個性豊かな人々。森にいない動物。とても恐ろしい化け物。いろんな世界の文化。
不思議な世界。おもしろい世界。怖い世界。
そして旅人は化け物に名前を与えた。名前の意味は見た目からつけたらしい。
彼はその名前をとてもうれしそうに受け取った。
旅人は衰弱していった。軽い手当てだけではどうしようもなかった。
それでも旅人は笑っていた。いままで一人で旅をしていたので、誰かが隣にいるだけでうれしいらしい。
死の間際まで旅人は笑っていた。誰にも看取られずひっそりと死ぬものだと思っていたかららしい。
そして彼は大きな墓を作り、涙は出でないが泣き続けた。
彼は悩んでいる。旅人が死んでからあること計画している。旅に出ようと思っている。
旅人の話を聞き、森の外に興味がわいた。好奇心が強くなってきた。
でもまだ少し勇気が足りなかった。1歩踏み出すきっかけがほしかった。
すると神から問いかけが来た。並行世界で1番強いのは誰か。そして彼は名乗り出ることにした。
彼には色々な考えがあった。1歩踏み出す勇気が出るかもしれない。並行世界を旅できるかもしれない。
最強になれば誰か褒めてくれるかもしれない。誰か友達になってくれるかもしれない。
旅人の家族に会えるかもしれない。旅人の死を伝えられるかもしれない。旅人を襲った奴に会えるかもしれない。
そして彼は様々な期待を胸にして、旅人の家族の写真と遺言書を持って旅に出た。
スマイル・ブラック
身長 2m50cm
年齢:数えきれない 性別:不明
性格:穏やかでやさしい。困ってる人をほっとけない。臆病。
変わらずの森と呼ばれる場所に住む正体不明の生物。独自の魔力を原動力としている。
頭部にあるのは模様で目、鼻、耳は別にある。口にあたるものはない。
戦意がない状態で危害を加えられると意志に関係なく手加減できなくなる。
魔力は生成されるものと、他の生物などから吸ったエネルギーを変換して作る方法がある。
生成される魔力は少なく。普通に生活するのに必要な分より少しだけ多く生成される。
吸収する方法は右手の剣で吸収する。魔力や生命力、エネルギーなど様々なものを魔力に変換する。
物理的なエネルギーは変換効率が悪い。
魔力は身体能力の向上、肉体の再生、皮膚の硬化などの使い道がある。
肉体がばらばらになっても魔力があれば再生できる。
魔力が尽きると行動不能になり、この状態でやられた場合自然回復で魔力が回復するまで再生できない。
魔力は体から出ると空気に混ざり消えるが、圧縮して固めることで保存できる。圧縮した魔力は再び吸収できる。
今まで溜めた魔力を試合数分に分けて固めてある。ちなみに魔力は量が多ければ紫色に見える。
右手の剣は魔力を放出することもでき、主に斬撃やビーム状にする。
触れる、切る以外にも離れた場所から吸収することもできる。
距離・範囲は自由に広げられるが、広くしすぎたり長時間吸ってると、剣がオーバーヒートし数分間剣の機能が使えなくなる。
剣が砕かれた場合周囲からすごい勢いで吸収し、溜めた魔力と合わせて急速に再生する。
左手は触手になっており、本数、硬さ、太さ、長さを魔力を消費することで強化できる。減らす分には消費しない。
かなり器用に動くため手の代わりに使用している。言葉を発せないので触手でペンを持ち筆談する。
その他にも先端から魔力を霧状にだし視界を遮ったり、魔力を塗って文字や絵を描ける。
魔力の生成は戦闘ではほぼ使えないが、生成機能を暴走させることで戦闘で使えるようになる。
暴走させると魔力の生成スピードが使いきれないほどになる。この時は魔力の吸収はできなくなる。
効果時間は3分間で、効果が切れると24時間魔力の生成と吸収ができなくなり。
さらに魔力が一気に体から放出され動けなくなる。