
設定
年齢:18歳 性別:男
身長:159cm 体重:49kg
日本に魔法が浸透している世界線の、魔法学校に通う男子学生。
魔術師としての筋は決して悪くないのだが、肝心な所で抜けていて、盛大に転んで資料をぶちまけたり、箒で思うように飛べずそのまま遅刻したりというようなドジやヘマをしてしまう。その様子が女の子のようでいつもそのことでいじめられていた。いくら女の子ではないと否定しても抗い続けても、聞く耳を持たないどころかそのいじめは徐々にエスカレートしていき、ついには女装をさせられてしまう。しかも不運なことにいじめてくる奴らは学校内でも秀才や天才と言われている連中だった。どうあがこうとも、彼らに対抗ができなかったのである。
そんな毎日で鬱屈としていたある日、彼は一枚の紙切れと本を拾う。乱雑な字で確かに書かれた言葉。“あらゆる並行世界の最強を決める大会、○○日より××にて。なお会場への道しるべは―――”。おそらく神の問いかけに反応した者のメモ書きだろう。ポケットから落としてしまったのだろうか。しかし彼にはだれの物かなんて関係がなかった。「最強を決める大会――、もし自分がこれに出て優勝さえすれば、いつもいじめてくるやつらを見返すことができるかもしれない」。もしかしたら死に直面するかもしれないようなところで優勝すれば、のうのうと平和な机で論議する奴らに自分が弱くないということを証明することができるのではないか。「あいつらを見返すためならどんなことでもしてやる。」そう思った彼に迷いはなかった。出場するつもりだったであろうこのメモと本の持ち主には悪いがちょっと借りていくことにしよう。幸いこの本には自分が普段学校で習うようなものではない、もっと実戦向きな呪文も載っているようだ。
一人の少女(?)が紙切れと本を手にしたのを陰で見ている者がいた。
少女は紙切れをみた後、めらめらと燃えたような目つきをしてみせた。
その様子を確認した何者かは不敵な笑みを浮かべてつぶやいた。
「お前の犠牲は無駄にはしないさ。せいぜい舞台を狂喜で満たしてくれよ?」
魔術
魔法は多種多様だが、「自身により近いものを起源とすれば、体力の消費が少なく安定した術をかけることができる」というのがこの世界では常識であり、彼もまたそれに習って「自分のドジ性・失敗癖」を起源とした魔術を使う。術は以下のとおり。
何もないところで転ばせる。外的痛みよりも精神的ダメージが大きい。
自身に使うことで緊急回避も可能。
対象が手に持っているものを落とす。
応用して、相手が何かに掴まっていた時そこから落とすこともできる。
機械系の物を持っている者のみに発動可能。
切ろうとしたスイッチの電源がONの状態のままになる。
対象の持ち物を「持ってきていなかったこと」にする。
一人につき2アイテムまで。
対象がしようとしていたことを忘れさせる。
技の発動を阻止するのに有効。一試合5回まで。
自宅のガスの元栓を閉めたかこたつの電源を切ったか家の鍵を閉めたかどうか不安にさせる。家に帰りたくなる。
いつの間にか現れていたタンスの角に小指をぶつける。
めっちゃ痛い。
パイ投げみたいにケーキが顔面に飛んでくる。
しかも砂糖ではなく塩を使っているので不味い。
著書「Con Nod Act Term」
タイトルから察するに、自分に賛同しない者を従わせる呪文を集めた本。
ところどころ字が潰れていて読むことができなかったので、使えるのは最初と最後に書いてあった二つの呪文のみ。
前者は「相手を30秒間捕縛する魔術」。体力消費的に一試合3回まで。
後者は「相手を一瞬で倒せる魔術」らしいもの。詳細が分からないので、いざという時に使うようだ。
数ヶ月前、聖大魔術図書館から一冊の本が盗まれた。
本の名前は<Demon contract>。通称、“悪魔の契約”。
しかしその名では皆が畏怖し、誰も読んでくれはしないから本は自分の名前を変えた。
あたかも「自分に反対するものを従わせる“だけ”の呪文を集めた本」とみられるように。
本当は世界を破滅させる本。
初めは何でもない単純な対人魔法を使わせて徐々に読む者の心を奪い、
やがて最期の呪文を唱えさせる。
対価は国一個分程度の命。
それだけで、世界が終る。
最終更新:2014年06月13日 22:35