
| 製作者 | |
| 出場大会 | 第十回大会 |
| 経歴 |
設定
暖かな日差し、賑やかな校庭、それなりに美味しい手作りの弁当、騒がしい教室、明るい彼女の笑顔。
とても見慣れた懐かしい光景、今はもう存在しない大切な時間
ふと目が覚める。何か夢を見ていた気がする。だが、よく思い出せない。
目を開けるといつもの薄暗い灰色の天井はなかった。
代わりにあったのは高校卒業後に使用していた隠れ家の天井だった。
頭がぼんやりする中、今の状況を整理することにした。
自身が「愛沢 恋」であり「少女A」の為に生きている。
少女Aの為に大統領を暗殺しようとしたが失敗し、特殊収容所に入れられた。
その後、牢獄の扉が開かれ、ボスを決める戦いが始まり脱獄のために優勝した。
そして計画通り特殊収容所を脱出し、隠れ家にしていた少女Aの家の屋根裏に帰ってきた。
その後の記憶はない。
恐らく特殊収容所の戦いから一睡もしていなかったので眠ってしまったのだろう。
収容所にいた頃から意識が飛んだ時に、こうして状況を整理して自分を保っていた。
少し調子が戻ってきたところで少女Aを探すことにした。だが、現在少女Aは外出しているようだ。
以前はスケジュールをすべて把握していたが、現在はわからないので急いで調査をする。
カレンダーや部屋の状況、パソコンからSNSの状況、彼女の歩行速度などから現在の位置を突き止めた。
現在少女Aは大学の課外授業で科学タワー付近にいる。
場所がわかったのなら行動あるのみ、能力を駆使して最短ルートで科学タワーを目指す。
少々急ぎすぎたか、きぐるみを汗で濡らしながらSNSを確認し位置を特定する。
少女Aが科学タワー前の広場にいると推測し、離れた位置から双眼鏡で広場を見渡す。
そして人混みの中から少女Aを発見する事ができた。
長い試練を乗り越えた喜びと感動からきぐるみを涙で濡らした。
しかし、よく見ると様子がおかしい。どこか見覚えのある軍団に広場が占拠されていたのだ。
少女Aに危害を加えるのならば容赦はしないが、
市民に危害を加えることが目的ではない様なのでひとまず安心した。
このまま事が済めば問題なく避難することができるだろう。
だが、この考えは間違っていた。
この場にいる全員が自分と同じような冷静な判断ができるわけではない。
この軍団がまっとうな訓練を受けた軍人ではない。
この2点を考慮していれば事前に対策をして無事に事を運ぶことができただろう。
今、現実としては正義感の強い馬鹿が無謀にも立ち向かい返り討ちにあった所だ。
その結果正当防衛のごとく軍団の一部が市民に手を出し始めた。
この軍団が少女Aに攻撃する可能性があると思うと頭に血が上る。
奴らを消そう。
速攻で広場へ降り、姿を消して敵へ接近する。
両腕を全て刃物へ変換し不意打ちを仕掛ける。
突然の攻撃に反応できず、首筋から血が吹き出す。
この時点で致命傷だが、怒りに身を任せ全力で切り刻む。
一人目を八つ裂きにしたので二人目にとりかかる。
しかし、この選択が大きく間違っていたことに気づいたのは、全てが手遅れになってからだった。
ふと少女Aの安否が気になりあたりを見渡す。
目に写ったのは胸を貫かれた少女Aだった。
頭が真っ白になる、そして何かを考えるよりも先に敵を肉塊に変えた。
目が覚める、何が起こったのかわからない。
位置としては広場より少し離れた場所にいるのはわかった。
夢でも見ていたと思いたい。
しかし、どう見ても目の前にあるのは死体だった。
血に濡れたきぐるみの様子を見るに自分が運んだものだとわかる。
どんなに目をこすっても、瞬きしても、頬をつねっても目の前にある死体は変わらない。
涙が溢れて止まらない。何も考えられない。ただ残酷な現実と深い絶望に押し潰され続ける。
今から何をしようとも、これからどうしようともこの死体が息を吹き返すことはない。
全てが手遅れである。もう彼女はどこにもいない。これから自分は何のために生きればよいのだろうか?
せっかく苦労して逃げ出したというのに、ずっと我慢し続けたというのに、せっかく戻ってこれたというのに。
そうか、また会いに行けばよいのだ。
あの脱出不可能と思われた収容所から逃げ出しここまでこれたのだ。
ならばまた会いに行けばいい。これは次の試練なんだ。
でも、このまま手ぶらで会いに行くわけには行かない。きっと彼女は許してくれないだろう。
お土産を持って行こう。この原因を作り上げたあいつらも連れて行こう。
あいつらが攻めてこなければこんなことはなかったんだ。彼女へ謝らせよう。
それでも許してもらえないと思うけど、精一杯謝りに行こう。
放送媒体ではうるさく脱獄囚によるクーデターの報道がされている。
いろいろと準備をしていると、気がつけば朝になっていた。
向かうべき場所はわかっている。
ふらふらとした足取りで科学タワーを目指す。
時間というものを気にしなくなったのは今まであっただろうか。
今までは一人で見守るだけだったね。
でも今日は違う、たくさんの人を連れて君に会いに行くよ。
何があっても君のもとに戻るよ。自分はそのためだけに存在しているから。
待っててね、必ず戻るから。
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【愛】
性別:男 職業:普通の脱獄犯 趣味:裁縫、ストーカー
その他一切の情報なし
対能力者部隊査定試合に参加した「愛沢 恋」であり、
特殊収容所内でボスを決める戦いで勝ち抜き、収容所の扉を開き脱獄したAである。
しかし、その両方の姿を知っているものはほとんどいない。
科学都市のデータベースからは彼の記録が抹消されているため、それを調べることも難しい。
収容所にいた時は一刻も早く脱出することしか考えていなかったため、
他の囚人の顔などはほとんど覚えていない。
対能力者部隊には以前暗殺を阻止された際に恨んだこともあるが、
今は立場上味方であるため優先的に攻撃することはない。
彼の戦う目的は査定試合の時も、収容所の時も現在も変わらず少女Aの為である。
彼女に対する償いのためであり、自身の罪滅ぼしのためでもあり、個人的な怒りでもある。
能力
自分の肉体を切り離し武器に変換することができる。
腕や指など細かい単位での変換できる。
変換する際にはイメージを頼りに変換するためイメージを変えれば形を変えることができる。
変換する際には元の質量よりも大きく作ることができる。
相手に対する殺意が強ければ強いほど武器は大きく、固く、鋭くなる。
殺意がかなり高まった時にはインド象を片手で握りつぶせるぐらいの倍率で大きくなる。
肉体が傷付けられても、多少ならば変換で修復することができる。
何があっても棺桶に触れてはいけない。
補足