
| 製作者 | あかり |
| 出場大会 | 第十回大会 |
| 経歴 |
設定
私のお父さんは、政治家をしています。役職は、大統領です。
お父さんは、毎日毎日忙しく働いていました。
なので、お父さんと会う機会がありません。
もちろん、一緒に遊んだ事はありませんし、一緒に食事をする事もありません。
すごく...寂しかった...... でも、我慢しました...
私には、お母さんがいません。
私を産んだ時に、死んでしまったらしいです。
そんな時も、お父さんは仕事をしていました。
その話を聞いた時、少し...お父さんを嫌いになりました。
私は、家族以外に育てられました。
雇われた人に泣かされ、雇われた人に叱られ、雇われた人に褒められました。
でも、お父さんには、泣かされも、叱られも、褒められもしませんでした。
家族なのに、私には一切興味がないみたい... 私はもう少し、お父さんを嫌いになりました。
私は、学校に行けませんでした。
お父さんが雇った、いっぱいの家庭教師に囲まれて学問を学びました。
いっぱい学びました。いっぱい覚えました。でも、お父さんは褒めてくれませんでした。
それどころか、更に家庭教師を増やしていきました。自由な時間は無くなりました。
私は、友達と一緒に勉強したかった。友達と一緒に遊びたかった...
私は、お父さんをもっと嫌いになりました。
そして、2年前のあの日。私の誕生日。
この国の首都である科学都市で、事件が起きました。
1人でバースデイの歌を歌って、1人でろうそくの日を消し、1人でケーキを食べていました。
その時です。外がピカッと光ったのです。
その光は、科学タワーへと刺さり、タワーを崩壊させました。
私はその光景を、窓に張り付きながら眺めていました。
そして、タワーが完全に崩れ落ちた時、私の中で何か変化が起きた事を感じました。
目を覚ました時、私は《能力者》になっていたのです。
その事は、すぐにお父さんのところに伝わりました。
お父さんは部下に命じて、私を家に軟禁しました。一切外に出れなくなったのです。
もう、お父さんは私の事を家族と思っていないのかな...
私は、お父さんをすごく嫌いになりました。
でも、寂しくは無くなりました。
私の能力で、人形達に人格を与えたからです。
それから毎日、人形達と遊びました。
初めてできた友達です。私は、とても楽しく、すごく嬉しかった。
雇われた人達は、私の事を不気味に思ったと思います。
でも、そんな事どうでもよかった... 初めて、私らしくいられるようになったから。
そしてまた、今年も誕生日がやってきました。
誕生日の朝、囚人グループが脱獄したというニュースを聞きました。
この家も、襲われるのかな... でも、いいか。どうせ殺されても、誰も悲しまないから...
囚人グループは、復興されたタワーを包囲しました。
当然、大統領のお父さんは対応に追われているはずです。この国を守る為、奔走してるはずです。
今年も...1人か。期待なんかしていない。でも...
その夜、ケーキを頼みました。1人で食べる為のケーキです。
玄関のチャイムが鳴り、私はドアを開けました。
その時、玄関にいたのは、テレビでしか見た事のなかった、お父さんでした。
私は驚きました。お父さんがこんなところにいるわけがないと。
今はとても大変な時なのに、こんな捨てた娘のところに来るはずがないと。
でも、そこにいたのは、紛れもなくお父さんでした。
そして、お父さんは笑っていました。
「ただいま、アメリア」
『おかえり...なさい......』
その日の夜は、お父さんと過ごしました。
お父さんと歌を歌って、お父さんと火を消し、お父さんとケーキを食べました。
終始、お父さんは笑っていました。こんな...嫌いな娘なのに、なんで...
夕食後、お父さんはこんな話をしました。
「今まで、ごめんな。私は、アメリアに何もしてやれなかった。
それどころか、いっぱい寂しい思いをさせてしまった。
母さんがいないのだから、尚更、私がアメリアと一緒に過ごすべきだった。
今更許してくれなんて言わない。でも、これだけは覚えていてほしい。
私は、アメリアの事を嫌いなんかじゃなかったって。
毎日、アメリアの事を思っていたって。
私は、心配性のところがあって、それでアメリアを苦しめたかもしれない。
でも、あれも君の為を思っての事だって... ごめん、こんな言い訳、鬱陶しいよな...」
この言葉を聞いて、私は思いました。
お父さんは、私を嫌ってなんかいなかったんだって。
私を愛してくれていたんだって。
だから、私も話そうって思いました。
『ううん、そんな事ない。ありがとう、お父さん...』
「本当にすまなかった...今まで本当に...本当に......」
その時、お父さんの目から、涙が流れたような気がしました。
次の日、お父さんは仕事でいませんでした。
それでも、私はもう寂しくなんてありませんでした。
昨日の話で、少し分かり合えた気がしたから。これから、少しずつ寄り添えると思ったから。
私はいつものように、テレビを見ていました。
その時、緊急番組が始まりました。中継の先に映っていたのは、大きな男と、お父さんでした。
その時のお父さんの顔は、とても...苦しそうでした。
私は祈りました。お父さん、頑張れって。お父さん、負けるなって。
その祈りが届いたのか、状況が変わりました。
あのタワーが謎の音声と共に光りだしたのです。
お父さんは、これを好機と睨んだのだと思います。
壇上に立ち、宣言を始めました。
そして、その宣言を遮るように...お父さんの首が......落ちました。
『う...うそでしょ......お...おとう...お父さん...うぇぇ...』
激しい吐き気と共に、深い悲しみがこみ上げてきました。
なんで、なんでお父さんが...ここから、ここからまた...やり直せるって思ったのに...
私は悟りました。
そうか、だからお父さんは、昨日無理を言って私に会いに来たのかと。
最後に見た涙は、別れの涙だったのかと。
...許せない。お父さんを殺した奴。お父さんを殺した奴ら。許さない。
戦争なんて、私にはどうだっていい。とにかく私は、許せませんでした。
私とお父さんとの未来を、一瞬にして破壊した奴を、私は許せませんでした。
だから、私は決意しました。
私が殺そうと。私が、奴らを退治しようと。
そして、お父さんの目指した未来を、私が実現しようと。
あの、歪んだ正義をかざす英雄気取りを、打ち倒そうと。
さぁみんな、狩りの時間だよ―――。
名前―アメリア
年齢―14歳
能力―人型使い
能力名―愛らしい猟犬部隊(アドラブリー・ドッグス)
能力詳細―
人の形をした器に人格を持たせ、同時に絶対的忠誠心を付与する。
1度に人格を与えられるのは、100体まで。
初期状態は、100体全てが人形で、武器に果物ナイフを持っている。
内部には、アメリアが自分の知識で作ったプラスチック爆弾が仕組まれている。
いつでもアメリアの意思で爆発させる事ができる。
また、人形程度の軽さならば、浮遊させることもできる。
人の死体であっても、人の形を保ったものなら人格を植え付ける事が可能。
また、同じように、絶対的忠誠心を植え付ける事ができる。
集団行動―
統率のとれた動きを行い、相手を攻撃、または自らを守る。
「包囲してっ!」
相手を覆うようにして包囲し、一斉に攻撃を仕掛ける。
「一気に突撃っ!」
二列縦隊を組み、スタートダッシュからの次々と相手を突いてゆく。
「ゲリラ攻撃っ!」
様々な方向から、予測のできないバラバラ攻撃を仕掛ける。
たまに、人形同士がぶつかったりする。少しかわいい。爆発はしない。
「囲んでっ!」
自身の体を包むように囲んで、衝撃に耐える。
もこもこで結構気持ちいい。
「城壁っ!」
自身の前に大きな壁を作り、更に大きな攻撃に耐える。
「空を飛ぶっ!」
人形の時のみ有効。
人形で自身を包んで浮遊する。あまり長くは飛べない。
その他―
この歳で結構肝は座っている。
また、死ぬ時は覚悟を決めて潔く父親の元へ行こうと思っている。
学力は、英才教育のおかげで14歳という年齢でいながら、科学都市大学入学試験で満点を出している。しかし、入学はしてない。
芸術センスや音楽センスもかなりのもので、油絵・水彩画とフルート・ヴィオラが得意。
しかし、運動は苦手。戦う時も、基本的に彼女は動かないで部隊が攻撃・守備を行う。
また、部隊を操る姿は、オーケストラの指揮者のように美しいらしい。
補足