製作者 | 風鈴屋 |
出場大会 | 第十二回大会 |
経歴 |
設定
とある学園に錬金術師として将来を期待されていたが、自身の研究に熱中しすぎて何年も引きこもっていた為にいつの間にか除名されていた魔術師がいた。
彼が熱中したその研究とは、ずばり世界の創造である。
といってももちろん本当に世界を作る魔法があるわけではなく、世界の始まりから現代までを観察するといううたい文句の子供向け知育玩具で遊んでいただけである。
しかしこの魔術師、誠に優秀であった。
その玩具は、夏休み1回分で世界がまわる事を想定して作られていたがこの男はその小さな世界を自身の雷の魔道で地球儀の様にぐるぐるとまわし、時間の流れを滅茶苦茶に掻きまわしたのである。
キャパオーバーした世界は世紀末の様に荒れた世界になり観察どころではなかったが、奇跡的な才能のあった錬金術師はその世界に手を突っ込み、一人の人類を取り出すと教育を施しまた元の世界に返した。
人類はその一人を基盤にめまぐるしく進化した。
しかしここで事件は起こる。
世界を高速でまわす電の魔道に玩具は耐え切れず、真黒に焼け焦げてしまったのだ。
錬金術師は酷く悲しんだがすぐに立ち直った。
「玩具では耐えきれなかったのなら今度は自分自身で創ればいいじゃないですか。私の方が優秀なのですからもっと丈夫で美しい世界を作る事ができる筈です。」
錬金術師は何度も世界を創り、様々な進化を遂げた文明を生みだした。
が、全て結果は同じ。世界は現在の数年後に滅びていた。
それは、戦争の末の終末であったり、静かな衰退であったり、一人の魔道師の暴走であったり、と様々な原因があった。
その中でなにより致命的だったのは前議長の死後に起こる大魔導決選である。
結論から言うと誰が勝っても世界が滅びたのだ。
もちろん次の大魔導決選に出場する者も架想世界の文明の一部な為、実在の人物とは多少異なる。
それでも何度も繰り返し滅びるという事は世界に何らかの原因があるはずなのだ。
何故ならこの錬金術師は天才なのである。
表面的文明の発展度は違えど、大きな事件や惨事は何らかの形で無意識に実装しているのである。
たとえそれが未来であっても。
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何度もやり直して十三回目の世界。
無事に世界は維持され、新たな発展を迎えている。
しかしそれは自身が起こり得る十二の最悪の結末を回避できるようにお膳立てした世界。
自身が世界を完全にプロデュースした世界。
もし、十二の結末のどれかが現実でも起こったら?
多くの人が死に、多くの知識が失われ、種の危機に瀕し、そして最後は・・・
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議長が死去し、次代の議長で全てが決まる。
「平和な世界を望むのならだれでもいい。ようはこの世界の知識を授けられればいいのです。」
【人物説明】
生物の誕生を喜び、その死を悲しむ、いたって普通の平和主義者だが、自身の創った世界の生物には非常に厳しく、時に縦として使う、錬金術の材料にする等猟奇的で残忍な面もある。
それは自分が作ったもの=ただの道具としか見ていないためであり実際の生物に対しては基本優しく親しげに接する。
世界平和の為に圧倒的な力と人々を納得させることのできる発言力を求めており、自身の発言に耳を貸す人材を議長に指名しようと考えているが、宗教的な物言いの為にほとんどの魔道死には相手にされていない。
【能力】
『第十三次元空想論上の世界(スフィアエクスマキナ)』
が作りだした世界の模造品。地球儀の様な形状をしている。
作成当時は完全なコピーだったが時間の流れが現実より遥かに早く、何度も進化と衰退を繰り返し、独自の文明を築いてしまっている。
更に、世界を高速で廻す力の多大なる負荷により、三次元から遠くかけ離れた新たな次元にいたっており、常にその表面を削り取っている為触れた個所を抉り取り高電圧で塵になるまで燃やしつくされてしまう。
その性質上、これ以上の発展が望めない世界は数日の猶予を残し機能を強制的に停止している。
リビルドはこれに触れる権利、取り出す権利、放り込む権利を自身に設定しており、発展した世界を持ち歩き、時に武器として、時に盾として文明の利器を取り出して戦う。
『第一世界』
あまり発展しなかった世界。
魔法の科学もなく生物の知性の乏しい。
学習意欲が無い為、繁栄せず滅びた。
投げられるものは石くらい。
『第二世界』
科学力が現代よりも優れている世界。
魔道を頼らぬ生活により魔道師が絶滅したった一人の魔道師の暴走を止められず滅びた。
銃や爆弾など近代的兵器を取りだせるが、リロードの仕方が分からない。
『第三世界』
魔道師と魔道を使えぬ人々が争い続ける世界。
幾度も繰り返される戦争の末に滅びた。
魔防の装備などが取り出せるがとても動きにくい。
『第四世界』
人類がおらず獣が進化した世界。
知性が段々と失われてゆき、最後は火山の噴火と氷河期の到来により滅びた。
つっこむと大概のものが凍りついてしまう。
『第五世界』
人類がおらず虫が進化した世界。
蠱毒の様にお互いを殺し合い最後の一匹も深い眠りについた。
猛毒を持った虫を取りだせるが覚醒するまで動きは遅い。
『第六世界』
人類と魚類が融合した様な生物が支配する世界。
リビルドの手を離れて独り歩きした為、制御がきかなくなり高電圧の魔道で全ての生物が滅びた。
美味しい(?)焼き魚がとれる。
『第七世界』
現実と特に変化のなかったで世界。
普通に発展したが隕石の衝突というランダムに設定していた仕掛けによって滅びた。
各国の美味しいものが取り出せる。
『第八世界』
厳しい状況で人はどんな進化を遂げるのかを見守っていた世界。
必要最低限の物資に耐え切れず互いを貪り喰い誰からともなく滅びた。
骨くらいしか取り出せるものはない。
『第九世界』
厳しい状況で人はどんな進化を遂げるのかを見守っていた世界。
突如起きた感染症に特効薬が開発されなかった為絶望した生物達が自ら滅びを選んだ為リビルドも黙認した。
病のウイルスは取り出せるかもしれないが危ないのでよっぽどの事が無い限り触りたくない。
『第十世界』
記念すべき十回目という事で遊びに遊んだファンタジック世界。
ドラゴンにスライム、ハーピィや魔王といった設定を盛ったはいいが勇者なんて言う都合のいいものが産まれなくて滅びた。
魔物類が取り出せる。なんなら入って勇者になって遊ぶこともできる。安全の保証はないが。
『第十一世界』
滅びる年代が同じ事に気がつき始めて対策を試行錯誤した世界。
自然災害や争いを最低限に抑えたが革命をうたう一派の登場によりリビルドを世界から追い出し実権を握ろうとし世界の均衡が乱れ最後は一部のリビルドの話をよく聞き共に対策を練った仲間のみ残し自然消滅した。
この世界から取り出せるものはすべて次の世界にもっていった。
『第十二世界』
万全の態勢、全てを承知の支配者、ある程度育った文明レベルから始まったシミュレートの為だけの世界。
全ての対策を完璧に行い人々も指導が行き届いていたが数代後に誰が支配者として一番優れているかという古典的な理由から支配者が争い初め、最終的に国同士が争い始め何度も繰り返してきたように滅びた。
この時に初めて議長、ないしその立ち位置にいる人物が死去した際発生する何らかの争いによって全てが始まるという結論にたどり着く。
『第十三世界』
リビルドがすべての事柄に関与し適切な人材を配置した世界。
隕石の衝突や神罰とも思える落雷、果てには新種の感染症まですべてに対応し何とかことなきを得た世界。
他の世界と違い現実より数年ほどの時がたっている。
現実にあるもののほとんどを取りだせるがリビルドはまた滅びが始まるのではと思い必要以上にこの世界に触れたがらない。
『第零世界』
初めに創った玩具の世界。
いたってシンプルな地球儀。
実は一番平和でこれといった事件も起きていなかった。
要するに次の議長が争いを選ばず国防対策もしっかりとしていた模範的な人物だった世界。
到達する結末としてはこの結果の確率が一番高い。
これらの結末はリビルド本人により余計な設定をいくつか盛り込んではいるものの何らかの形で実際に起こり得る可能性のあるイベントであり回避の為のフラグをたてない限りいずれかが次の議長が決定した数日後に現実世界に起こる。
【弱点】
・彼は一番望ましい第十三世界の結末を求めている為普通に話しのわかる人物と戦うつもりはない。
それが嘘かどうかも本人には関係が無くただ実行されれば満足なので「話を聞いてくれる者」が議長もしくは対戦相手ならば普通に降参もする。
・本来の彼の魔道は雷電系の、物質の要素と要素を一つにまとめるものだがその力のすべてを第十三次元空想論上の世界に使用している為現在使用できない状態になっている。これは"錬金術師"としては致命的であり、本人の触れられたくない部分でもある。
【 所属国家設定 】:
リザール帝国
新皇帝が選ばれたばかりの国。
新たな皇帝はかなりの心配性で「もしも」や「かもしれない」だけで国を動かすのをためらっており、予言者や風水師等を何人も抱え込んでいる。
国全体の動きが多少運任せなところがあり、それでもなんとかできるだけの対策も万全に行われているという不安定なのに安定した国でもある。
皇帝がリビルドの開発した地球儀をひどく気に入りその結末に恐怖した為に是が非でも新議長との対談を望んでいるとの噂もある。
補足