片原「あれは征界様がまだ幼い、2歳くらいの頃でしたから、もう28年も前になりますか……。」
前総理が一度目の総理、私が官房長官に任命されていた頃です。昼食をご一緒したときの、何気ない会話がきっかけでした。
片原「そういえば、最近征界くんの様子はいかがですかな?」
総士郎「いやあ、この頃言葉を覚えてきてな、もう可愛いのなんの。ま、俺が帰るとたいていもう寝とるのだがな……
しっかしあれだな、遅くに生まれた長男だけに、どうも甘やかし過ぎちまいそうで怖いよ。」
片原「ハハハ、独身ものにはわかりかねる悩みですな……では、養子をとって一緒に育てる、というのはいかがでしょう?」
総士郎「……いいな、それ。さすが片原さん、すっげえ事お考えになる。」
片原「恐縮です。……まさか総理、本気に……」
総士郎「それならわが子ばっかり甘やかすなんてできねえもんなあ。いい考えだよ。な?な?な?」
総理は秘書官や私の秘書官に問いかけていらっしゃいました。
総士郎「ああ?いや待てよ……そんならもっとたっくさん子供集めてよ、学校開くってのはどうだ?」
片原「学校?」
総士郎「おう、生徒はみんな征界の兄弟だ。実は俺子沢山に憧れとったんだが、このトシで一人だからなあ。」
片原「総理、そんな理由で……」
総士郎「もちろんそれだけじゃない。その学校では政治を教え込んで、卒業したら社会に放つんだ。社会で苦労して、
被選挙権を持ったらすぐ若手議員になる。これで年寄りばっかりの国会も若返るぞ。いいだろ、な?な?な?」
秘書官たちはもう、ただただ呆気にとられておりました。
片原「これが英武チルドレンの誕生秘話です。」
諭子「それじゃ、最初は単に兄さんの教育のために……?」
稔「……聞きたくなかったっス、そんな話。」
最終更新:2009年11月24日 23:05