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アトム「ぐぅ!これが…アルマゲンドの最後の一匹のチカラか!」
原子「ヘッ!笑ってやがる。…これまでいくつの惑星を食いつぶしてきたんだ?お前は」

月に寄生し、巨大なモンスターへと成長したアルマゲンドの最後の生き残りは赤子のような
笑い声を上げた。しかしそれは慈愛を求めるような声ではなく、全ての生命を嘲笑うような声だった。
アトムと原子は幾度と無く月と同化したアルマゲンドに渾身の攻撃を加えるが、圧倒的な巨大さと
再生力によってそれも無効化されていった。
月と同化したアルマゲンドはその巨大な身体で地球に衝突し、地球とも融合しようとしている。
タイムリミットは近い。

アトム「…原子。これが最後の戦いだ」
原子「何度も言うなよ、分かってるって。俺たちはコイツを倒す。地球のみんなのために」

アトムのスーパーコンピュータに直接つながり、脳波によってその戦闘能力を増幅させる操縦桿を原子は握り締めた。

アトム「月に寄生したこいつを倒すには今までのやり方ではダメだ。私の演算装置がそう言っている」
原子「ほう。どうすんのよ」
アトム「私の動力源のエンジンを火薬として、私自身を巨大な爆弾とする」
原子「周りくどいね。つまりは自爆だろ」
アトム「…すまない。アトミックブレイバーも、サンシャインレーザーも、全開で放っても月ごと一気に消滅させるほどの破壊力はないようだ」
原子「へ、分かってるよ。俺だって知能指数500だぜ?そんぐらい計算できてる」
アトム「…ここまで君と戦えたことを光栄に思う」
原子「俺もさ、相棒。思えば変な話だよなあ。人類を恐怖に陥れるはずの俺たちがみんなのためにがんばっているって」
アトム「私は素敵な話だと思うぞ。私たちを目覚めさせてくれた、私たちの中の者たちに感謝しなければ」
原子「ああ。”あんたたち”のおかげで俺たちはあいつらと同じにならずにすんだ」

原子はそっと胸に手を置く。その小さな胸には平和を求め、悲劇を嘆き続けた幾多の魂たちが鼓動を打っている。

原子「…さあて!最後の大仕事だ!日本人の意地と根性みせちゃるぜぇ!」

再び操縦桿に手を置き、今までに無いほどの力で握り締める。

アトム「フフ、私も日本製の意地と根性を見せてやるぞ!」

原子・アトム「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」


数え切れない魂が一つの真っ赤な光となり、悪夢の中心へと飛翔した――


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最終更新:2010年01月15日 20:37