「は~」
ここは魔法都市ルルクドゥ近くの迷いの森。
「どうしたトト」
この二人はアセルとトト。
「これ完全に迷ってるよアセル」
二人の使命、それは世界を歪める邪悪な石アルカナム・プリズムを壊すこと。
「まだそんな事言ってんのか?大丈夫だっつてんだろ」
現在迷子中。
「だからこの森入る前に出会ったおじちゃんから魔法コンパス買おうって言ったじゃん、それをアセルは俺様の第六感さえあればこんな森楽勝よ!なんて言うから…」
「だーもうウダウダ言ってんじゃねぇー!!ゲットオン、マジレイド!!!!!」
「うわぁー!何でマジレイドを!?」
マジレイドをアセルの剣、ロンドフェイムから召喚する。
アセルはどこでもいつでもマジレイドを呼び出せるのである。
「乗れ!トト」
「なにするの?どうするの!?」
「決まってるだろ?突っ走る!」
「ちょっと待っ…、アーレーーー」
マジレイドは走る、トトを掌に乗せ。
マジレイドは走る、木があろうがなんだろうが。
マジレイドは走る、ただひたすら真っ直ぐに…
「殺す気ですか?」
森の出口に到着したもののトトはボロボロだった。
「結果オーライ」
親指を立てたアセルを見てトトは思った。
(こいつバカだ)
わかっていたことだけと、わかっていたことだけにトトは無性に悲しかった。
「ほら、見ろよトト。街だ」
丘の上から街を見下ろすアセル、トトも顔をひょっこり顔を出しほっと胸を撫で下ろす。
これからどんな困難が待ち受けているか知ってか知らずか、この二人の顔は希望に満ち溢れていた。
マジレイド ~マジック&ブレイド~
1話「アセルとトト」
「なに怒ってんだよトト?」
無事、魔法都市ルルクドゥに到着。
アセルだけ…
「別に、この街見てていきなり崖の上から突き飛ばされてもぜーんぜん怒ってないよ」
「なんだ?変な奴、所でこれからどうすんだ?」
「そうだね、マジレイドのメンテに必要なパーツを揃えたいな」
「おう、買いもんか?値切りなら俺様に任せとけ」
(こういうときだけアセルは頼りになるなぁって思うよ、本当)
行き先が決まった二人はさっそく魔導機神専門店に入る。
なにやら店の人と二人組の客が口論しているらしい。
「店長さんよ、俺達がアークシュラドーウと知っててこの欠陥商品売りつけたんだろうな?」
「けっ、欠陥商品だなんて」
「やかましい!あり金全部渡しな」
アークシュラドーウ、それはこの世にはびこる悪。
魔法を悪い事に利用している魔導師達の組織である。
その目的は謎とされている。
「あの野郎ども、俺達が今から買い物するであろう店の店長においたしやがって」
「かっ、かかわらない方がいいよアセル」
「黙ってろトト!やいやいテメェーら!!」
「あぁ?なんだ貴様?」
「先に目ぇ付けたかどうか知らないが、その店長は俺の獲物だ!!」
(なんか違うよアセル!)
「なんだこいつ、俺達をアークシュラドーウって知ってて言ってんのか?」
「アニキ、やっちゃいましょうぜ?」
「アク取りだかなんだか知らねえがやってやろうじゃねえか!」
「なっアク取り!?」
「絶対許さねえ、ぶっ殺す!」
そしてなんやかんやで決闘する事になり、舞台は店の外へ。
「そのでっけえ剣は使わないのかい?」
「てめえら雑魚相手にロンドフェイムを使うまでもねえ」
「なんだと!?その言葉後悔させてやるぜ」
男の拳に炎が纏う。
「へへ、アニキはアークシュラドーウ屈指の魔導師だ」
「おうよ、このナグメリケでボコボコにしてやる。うらぁーー!!」
アセルに立ち向かう男、しかしアセルは仁王立ち。
「甘い甘い、アセルは魔導剣士なんだ」
「なんだって!?」
指一つで男の拳をアセルは受け止めた。
「な…に……」
「俺に小手先だけの魔法は通用しねえ、おらよ!」
「うがぁーーー!!」
お返しとばかりにアセルの拳が飛ぶ、男は軽く4~5mくらい吹っ飛んだ。
なぜ、アセルの倍くらいある体格の男を軽く蹴散らすことができたのか?
それはアセルの魔法が発動していたからだった。
男の腹に拳が当たった瞬間、衝撃がほとばしったのだ。
それがアセルの魔法。
「やったあ」
「おぉ、すごい…」
「あっ!アニキ!!くっそう、こうなったら」
「ひっ!」
もう片方の男が店長を人質に。
「おじさぁーん!」
「お助けー!」
「動くなよ、黒い髪の魔導剣士さんよ」
「ん?俺の事?」
そう言って、なにを思ったかアセルは男との距離を徐々に詰める。
「動くなっていってんだろ!」
「お願い、お願いだから動かないでアセルー」
「くっそぉー、なめるなーー!」
凶器を振りかぶる男、もうだめだ!と思ったそのとき。
「グラビティー・フィールド!」
謎の魔女登場、間一髪の所で男の身動きを止める。
(これは重力の魔法?)
「なんだか穏やかじゃないわね、それにフェアじゃないわ」
魔女は店長を解放する。
「もう大丈夫よ」
「あっ、ありがとうございます」
と、男に乗っかっていた重力の重しは外れる。
「なんだったんだ?…うっうわぁーーー!!」
が、しかしアセルのデコピンで吹っ飛ぶ男。
うーん残念…
「やるな、魔女」
「あなたもね」
「お二人共、本当にありがとうございます」
「はっはっは、くるしゅうない。あり金全部渡せばもっとくるしゅうない」
「違うでしょうが、アセル」
「冗談だ、あっはっはっは」
(冗談に聞こえないよ…)
『笑っていられるのは今の内だぜ!』
さっき倒した男が悪魔導機神で仕返しにやってきた。
「あわわわ、どうしようアセル」
「慌てんなトト!ゲットオン、マジレイド!!」
「あなたもしかして…」
ロンドフェイムからマジレイドが召喚!
「キャー魔導機神!カッコイイ…」
「魔女のお姉さん、危ないから離れて」
「なっ!お前も魔導機神を持ってやがったのか!?」
「俺様のマジレイドをてめえらのチンケなカーズシリーズと一緒にすんなよ」
「貴様!カーズシリーズを知ってるのか!?」
「アニキ、見覚えがあると思ったらあいつアークシュラドーウのお尋ね者ですぜ。しかもどえらい強さだって噂だぜ」
「よくも俺の断りもなく店長をゆすりやがったな?」
「なんだと!?」
「昔の偉い人はこう言った。お前の物は俺の物、俺の物は俺の物!!!!」
……
(なんかよくわからないけどガキ大将がメガネをかけた少年に言いそうな台詞だな…)
「くっそぉー!こうなったら破れかぶれだ。剣を抜け」
「言っだたろ?てめえら雑魚相手にロンドフェイムは使うまでもねえってな」
「どこまでもなめやがって、こなくそーーー!!!」
「サークル・ショック!!」
勝負は一瞬でついた、二人組の機体は武器で攻撃を仕掛けるもマジレイドが紙一重で避ける。
マジレイドは避けるだけではなかった。
マジレイドを中心に円を描くように衝撃が走る。
その瞬間、二人組の機体は同時に真っ二つになった。
アセルの、マジレイドの魔法によって。
以上が駒送りで行われた一瞬の出来事。
「研ぎ澄まされた衝撃は鋼をも絶つ!」
「「おっ!覚えてやがれー!!」」
二人組の機体がちょうど割れた所にピッタリくっ付きながら逃げ去った。
「よっと」
「あなた!!」
戦闘を終えてマジレイドから降りたアセルに魔女が詰め寄ってきた。
直撃インタビューか?
「なんだよ?」
「私をお供させてください!!」
「あ?」
続く
最終更新:2010年01月15日 23:23