少年「お疲れ様でした、まじめさん!」
まじめ「うん、お疲れ。支援ありがとうね、助かったわ」
少年「い、いえ! まじめさんのお役に立てたなら僕も嬉しいです!」
まじめ「あははは、頼りになるなぁ、少年クンは」
少年「いえ……そんな……! あ、そうだまじめさん、よ、よかったら……
こ、これからお食事いきませんかっ?!」
まじめ「んー……そうね、いい時間だし一緒に行こうか?」
少年「……! はい! 奢らせていただきます!」
まじめ「あら紳士ね少年クン。でも年上に奢るなんて、10年早いぞー?」
少年「す、すいません……!」
まじめ「あはは、じゃあ、割り勘ってことで」
少年「はい!」
熱血「おー、飯行くんか? 俺も付き合うぜー」
少年「え、あ、その……」
まじめ「こーら熱血、あなたは食事なんて言ってる場合じゃないでしょ? メカニックさん怒ってたわよ?」
熱血「げ……」
まじめ「またBRに無茶させたそうじゃない? 見つけたら首に縄つけてでも連れてこいってすごい剣幕よ?」
熱血「あー、マジかよ……」
少年「………」
まじめ「こんなことで嘘ついても仕方ないでしょ? 大体アンタの戦い方は大雑把過ぎるのよ。
とにかく突進、ひたすら突撃、あくまで吶喊、気付けば突出……
アンタも少年クン見習って、周りに合わせることを覚えなさいな」
熱血「だ、だってよぉ……あん時はプラント押さえられてて、まずは取り戻さないと始まらない状況だろう?
俺が突出してんじゃなくて、周りが腰引けてんだよ!」
まじめ「開き直るんじゃないわよ」
熱血「う、サーセン……」
少年「………」
まじめ「ま、その辺のお説教は食事の席でみっちりしてあげるから」
熱血「お、じゃあメカのおっさんへの出頭は見逃してくれるんだな?」
まじめ「そんなわけないでしょ? 私のお説教が済んだら突き出すわよ」
熱血「お、鬼かお前……!」
まじめ「なんとでもおっしゃい。アンタは一度徹底的に絞られた方がいいのよ」
熱血「し、少年ー! お前もなんかこの血も涙もない女に言ってやってくれ!」
少年「え? いや、その、僕は……」
まじめ「こーら、少年クンを巻き込まないの。……そんなわけで少年クン、お食事はこのバカも同席に
なるんだけど、いいかな?」
熱血「誰がバカだ誰が」
まじめ「ウマシカでダメならイノシシね」
熱血「くっ……!」
少年「あ、その! ぼ、僕もメカニックさんに呼ばれてたんでした! すいませんまじめさん熱血さん、
お食事はまた今度にお願いします!」
まじめ「あら、そうだったの? 引き止めちゃってゴメンね」
少年「い、いえ、おかげで思い出せましたから!」
熱血「少年ー! 俺を見捨てないでくれー!」
少年「あははは、まじめさんと二人きりなんて羨ましいですよ、楽しんできてくださいね?」
熱血「し、少年がこんな嫌味を言うように……純真だった少年はどこにー?!」
まじめ「ほら、バカ言ってないでさっさと行く!」
熱血「あててて! こら、耳引っ張るんじゃない!」
少年「………………………………………………」
少女「…………………」
少年「………………………………………はぁ」
少女「なーに真昼間からたそがれてんのよ、暗いわねぇ」
少年「し、少女……!」
少女「さしずめ、憧れのまじめお姉さんを勇気出して誘ったけど、熱血さんとの仲のよさに逃げてきたってところ?」
少年「う………………」
少女「図星? アンタって判りやすいわねぇ」
少年「ほ、ほっといてよ!」
少女「あっそ、じゃあ好きにすればいいわ。はいこれ」
少年「え? なにこれ?」
少女「なにってお昼よ。食事に行き損ねたんでしょ?」
少年「え……?」
少女「いつまでもメソメソしてないで、それでも食べて早く元気だしなさいな」
少年「め、メソメソなんてしてないよ!」
少女「そ。だったら今は食欲ないなんて言わないわね?」
少年「う……うん」
少女「よろしい。それじゃああたしは先に戻るね、戻る時にはちゃんと涙は拭きなさいよー?」
少年「な、泣いてなんかないよ!」
少女「あははははは、じゃあねー!」
少年「あ、待って」
少女「ん、なぁに?」
少年「その……ありがとう」
少女「…………感心感心、ちゃんとお礼を言える子は好きよー?」
少年「なに子供扱いしてるのさ、僕と大して違わないクセに」
少女「そうやって口答えするところがまだお子様ねー♪」
少年「む」
少女「あはははははー、じゃあねぇー!」
インテリ「あら? 少女どうしたんですか?」
お嬢「クールさまとお昼をご一緒するんですー、ってテイクアウトしてったじゃありませんか」
少女「あははは、なんていうか、その、成り行きで」
ベテラン「若いな……」
ナルシー「青春ですねぇ」
最終更新:2009年12月13日 18:17