熱血「よっしゃあ!これでこのプラントは頂きだぜ!」
クール「余所見をするな、常に警戒を怠るな」
熱血「なんだよ人が喜んでる時に!!」
まじめ「ほらまたあんた達はケンカして!」
ショタ「あの・・・一応索敵してみましょうか?」
少女「あたしも一緒にやる~♪」
これだけ騒ぐのも無理はない
敵の最終防衛プラントだけあり、かなりの時間と労力を費やしたのだ
一時の雑談も生まれるだろう
しかし
その一瞬の気の抜けた間に頭上から落ちてくる手榴弾に気づいたのは、やはり長年の勘なのだろうか
ベテラン「・・・っっ!避けろ!!」
インテリ「えっ?」
お嬢「きゃあぁぁ!?」
咄嗟に二人を突き飛ばし爆風の外に出したが、目の前で炸裂する手榴弾
自分の体が後方に吹っ飛ばされるのを感じた
まじめ「ベテランさん!」
すぐさま駆け寄る
熱血「オッサン!しっかりしろ!」
クール「・・・致命傷は避けている・・・しかしこれは・・・」
インテリ「敵機発見!」
物陰に潜む二体の敵は姿がバレると同時に自コアへ向かって逃げ出した
熱血「ちくしょう!逃がすか!」
クール「・・・お前たちはベテランさんを頼む」
そうショタと少女に言い残し、熱血と共に敵を追い始めた
しかし追いかけながらクールは考えた
はたして先ほどの戦闘で疲弊した自分達であの二体を倒しきれるだろうか
油断していたとはいえ、我々に気づかれずに接近し的確に手榴弾をなげてきた
しかも投げた後の行動の速さも申し合わせたかのごとくである
罠かもしれない
ベテランをやられた怒りにまかせ突っ込んでいく熱血を止めようと声を発しようとした瞬間だった
なぜか目の前で敵機一体が大破する
おかしい
あの位置に地雷など仕掛けていなかったはずだが・・・
ふと振り向くと丘の上に立っているナルシーの姿があった
クール「・・・余計な事を」
内心ホッとしながらも冷静に熱血と共に残り一体を追い始めた
ベテラン「・・・無事か?お前たち・・・?」
まじめ「喋らないで!」
お嬢「貴方という方はなぜいつもこのような無茶を・・・!」
すぐ傍ではショタと少女がリペアを行っている
インテリ「この損壊率では・・・この先はたぶん・・・」
すると丘の上にいたナルシーが合流した
ナルシー「すみません、私の腕が足りず一体逃しました」
膝をつきバイザーを外し唇を噛みしめる
ベテラン「いや・・・上出来だ・・・」
そう言いつつ動き出そうとするベテラン
少女「待って!まだ無理だよぅ!」
ショタ「まだ半分も回復できてないです!」
半べそをかいている二人の頭を交互に撫でる
ベテラン「これぐらいで俺には十分だ・・・」
しかし膝をたてた瞬間崩れ落ちそうになる
ダメだ
ここで自分が荷物になってしまったら攻めるタイミングを逃してしまう
あの二人をサポートしてやらねば・・・
しかし武器が無いことに気づく
飛ばされた時にどこかにいっていまったか
武器を渡してくれと言おうとした時に顔を覗きこまれた
お嬢「あなたはここで休んでいなさいな」
インテリ「稼働チェックOK、まだ使えますよ!」
二人が手にしているのは我が愛機
ぼやける視界の中でナルシーが二人に指示している
ベテラン「っ!よせ!俺は・・まだ・・・動けるっっ!!」
その叫びを遮るかのように柔らかな手が顔を包む
まじめ「あなたは休んでて」
その顔は今まで見たことの無いほど険しかった
呆気にとられているうちに二人を追って走り去ってしまう
去り際に一言
ナルシー「あなたが動けない今・・・私が皆を守ります」
横では額に汗を流しながら必死に治療する幼い戦士二人と、周囲を警戒する女戦士がいた
~続く?~
最終更新:2009年12月16日 01:17