この季節に欲しいもの

ベテラン「もうすぐクリスマス、だな」
お嬢「そうですわね……」
ベテラン「……どうした? 随分とたそがれているな」
お嬢「い、いえ、大した事ではありませんわ」
ナルシー「ずばり、当ててお見せしましょう」
ベテラン「ほほう? ナルシーには推測がついているのか?」
お嬢「え? それは……?」
ナルシー「ええ、お嬢さんは……ずばり! クリスマスプレゼントをもらえるかを悩んでおいでですね!」
お嬢「は、はあ……」
ベテラン「おいおいナルシー、外れだった様だぞ?」
お嬢「はあ……まぁ、当たらずとも遠からずといったところですが……」
ナルシー「でしょう? サンタクロースをやっていると、自然と他人の欲しいものが判るようになるのですよ。
      ですので昔取った杵柄、サンタパワーを駆使して見事お嬢さんの欲するものをご提示いたしましょう」
ベテラン「………どこから突っ込むべきか……?」
お嬢「欲しいものといわれましても……」
ナルシー「おや信用できない? それもごもっとも。では、ちょっと実際に試してごらんにいれましょう。む、むむむむ」
ベテラン「………………」
お嬢「………………」
ナルシー「む! 出ました!」
ベテラン「………………?」
お嬢「なんと出たのですの?」
ナルシー「熱血さんはいま、新しいジャケットが欲しいそうです」
お嬢「……!」
ベテラン「熱血の希望じゃないか!」
お嬢「いいえ……信じますわ、ナルシーさん。いいえ、少し早めにやってきてくださったサンタさん」
ナルシー「はい♪」
お嬢「では私、急用を思い出しましたのでこれで失礼しますわ」
ベテラン「あ、おい……結局お嬢のほしい物を提示するって話はどうなったんだ?」
ナルシー「野暮は言いっこなしですよ♪」


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最終更新:2009年12月27日 18:36
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