お嬢「気を取り直して、本題に入らせていただきますわ。
本日は庶民の方々のショッピングについて聞かせていただけませんかしら?」
まじめ「え、いいですけど。お嬢、友達とショッピングとか行ったことないの?」
お嬢「ショッピングはお父様、お母様、そしてボディガードがついてくるのが普通だと思ってました…最近まで。」
まじめ「ボディガード…。」
お嬢「今は通販にて必要なものは手に入りますでしょ?
ですから、ショッピングというものに縁がありませんでしたの。」
まじめ「えー!買い物ってみんなでワイワイしながらするのが楽しいのに!
小物とか一緒に選んだり、カフェで買ったもの広げて見せ合ったりね。」
お嬢「え…カフェで41型手榴弾とか
ティアダウナーとか見せ合うんですの?!」
まじめ「女の子はそんなもの見せ合ったりしません!アクセサリーとかお洋服ですっ!」
お嬢「うふふ、冗談ですわよ♪必死に反論するまじめさん、ほんとお可愛いですわね♪」
まじめ「な…からかわないでください!」
お嬢「話は変わりますけど、貴女の携帯通信機に小さなフォト・ステッカーお貼りになってますわよね?
あれもお買い物中に撮られたと聞きましたが。」
まじめ「フォト・ステッカー…?ああ、"プリクラ"のこと?」
お嬢「あれは、どの様なシステムになっておりますの?
メイクさんとか、ヘアスタイリストさんはその場にいらっしゃいますの?」
まじめ「それ…本気で言ってます?」
お嬢「…やっぱり連れて行かなくてはいけないのでしょうか?」
まじめ「メイクもヘアスタイリストもいらないですっ!行ってその場で気軽に撮れるのが
良い所なんですから!」
お嬢「ふうん…そういうものですの?ワタクシは良いですが、普段あまりお化粧をされなさそうな
貴女とか、大変じゃありませんこと?」
まじめ「お…お化粧上手じゃなくても…ブラストランナーの中なら関係ないもん…だ…。」
お嬢「今度、ナルシーさんとワタクシで、頭の先からつま先まで全身コーディネートして差し上げましょう♪
なんだか楽しみですわ♪」
まじめ「うう…なんとなく怖い予感が…。」
お嬢「後、雑誌で見かけてどうしても食べてみたいものがありますの。」
まじめ「何かしら?有名店のパスタとか?」
お嬢「ポップコーンですわ♪」
まじめ「安っ…。」
お嬢「お父様ったら『あれは家畜の餌なんだぞ』って仰るもので、軍に入るまでは信じておりましたの…。」
まじめ「なんだろう、この、お嬢との間の見えない壁は…。」
お嬢「たまたまTVで美味しそうに召し上がるところを見てからは、一度は食べてみたいと思ってましたのよ。
ああ…きっと、スフレのような口どけで、ポルチーニ茸のように芳しく、フォアグラのように濃厚な後味なんでしょうね…」
まじめ「過剰な期待してると、きっと悲しいことになるよ…。」
お嬢「それでも、食べてみたいですわ。何事も経験ですもの。」
まじめ「いっそのこと、次の休暇にブロアの新市街地までお買い物行きましょうよ!インテリと少女も誘ってね♪」
お嬢「宜しいんですの?」
まじめ「もっちろん!へへ♪なんだかこっちまでテンション上がってきたわ♪」
お嬢「今度の休暇が楽しみですわ♪えーと、ボディガードは3人ほど手配しておけば宜しいかしら?」
まじめ「ボディガードは要りませんってば!」