以下、例によって嘘用語とか多分に含まれている可能性があります
――ニュード耐性を持つ者は人類のみとは限らない――
ニュードをめぐる一通りの紛争終結後、両陣営関係者のPCから流出した資料の内、
ニュード研究者のレポートと思わしきとある電子文書はそう締めくくられていた。
そして資料の大半を占めるBR戦闘記録において、極少数――意識しなければ
気がつかないほど――の情報が、それが"事実"であり、あるいは戦場において
兵器として、既に実用レベルで運用されていた可能性すら有った事を示していた。
残念ながらそれらは"事実"である。
しかし、"真実"の断片にしかすぎない。
私は知っている。
彼らは我々と同じく、泣き、悩み、そして喜びを共にする同胞であったと言うことを。
騒がしくも輝かしいあの日々の記憶が色褪せぬよう、彼らの物語をここに記しておく。
地球に降り注いだニュードの大半は陸上であった。
エイオースの事故から数ヶ月、主戦場が陸上であること、
ニュード耐性者― ボーダー ―達の駆るBRこそが戦場の主役であったこともあり、
当時ある小さな島の海域の治安維持と防衛網監視の名目で建てられた
基地(どうみてもほったて小屋)の司令を任されていた私にとって、
それらの事柄はある種対岸の火事であり、日々伝わってくる戦況報告は
精々、話題の種でしかなかった。
戦場の花形は陸上
花道を歩くはBRとそれを駆るボーダー
つまりそういうことである。
なのであの日、本部からわざわざ辺境の片隅の基地(ほったて小屋)に
エリート秘書官―オペ子―殿が、子犬や小牛や子猫を数匹連れて
今時珍しい紙媒体による極秘命令書を携えてやってきた事は、
当時の私にとって寝耳に水であった。
て電話きた
最終更新:2010年04月25日 22:32