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ある日のランナー達のブリーフィング中
少年「ねぇねぇ、今日はいつもの変態いないね」
幼女「今日のお仕事は格下相手で割にいいのにねぇ~」
少年「いつも、お金にはうるさいのにね」
幼女「ほんとぉ、珍しいねぇ~」

ナルシー「ここに来るのも、もう三度目ですか。」
一人の男が、無機質な白い金属の十字架に向かい、呟く。
何千もの十字架が規則的に立ち並ぶここは、戦没者墓地。
ただ広いだけの土地には彼と数多の礎だけがあった。
ナルシー「まったく、貴方がいない日々は退屈ですよ。毎日毎日、狙い、狙われ、
逃げ帰る。その繰り返しなんですから。」
男はそういいながら、持ってきたカバンから何かを捜す。
ナルシー「本当に、因果な商売についたものです。」
彼が取り出したのは紺色の水筒と、墓場には不釣合いな白く可愛らしいティーカップ。
そして彼は、墓前でカップに水筒の中味を注ぎ始める。
ナルシー「貴方があの爆発事故に巻き込まれて、私の前で消えてしまったあの日から
私の計画は狂いっぱなしですよ。
中々あなたを忘れられないで辛いばかりですしね。」
カップから、蒸されたセイロンの香りが立ちこめる。
ナルシー「それでも、また逢える日は近いのかなと思うと、少しは気が楽になりますよ。
もう少しですから、我慢してて下さい。全部終わるのは、もう少しですから。」
男は白いカップに、銀無垢に輝く小さな指輪を入れて遠い目をした。
彼の左薬指に輝く、同じ指輪に触れながら。
数刻の後、彼は一言だけ彼女に呟いた。

ナルシー「また、来ますね。」

また戦場に、一人の悲しい物語が流れていく………

勢いで投下。反省は、少ししている。
ナルシー、やっぱ好きだわ。


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最終更新:2010年04月25日 22:48
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