今日は少年くんの誕生日で、同僚がプレゼントを贈るようです。
「まずは俺からだ。さあ開けてみろ」
「大きい包みですね・・・わっこれ革ジャンだ!」
「あらあら、隊長さん柄にも無く奮発しますわね。ってこれ、クリーニング屋のタグが
付いてるじゃない」
「俺のお古だからな。ホレ着てみろ」
「うわっ、大きい」
「君も早くこのくらい大きくなれということだ」
「ありがとうございます・・・とりあえず、上掛けにします(ボソッ」
(ダボダボの上着を羽織る少年くん・・・なかなか『ツボ』を抑えているわね)
(隊長さんもやりますわね)
「次は俺だな。そこのクール野郎と一緒に選んだんだぜ」
「(ブロアのハンズの袋だね)・・・あ、これ腕時計ですね!」
「おうよ!G-SHOCKの20世紀復刻モデルよ!」
「この前スカービでコクピットにぶつけて壊したと言ったろう。そんなイザと言うときに止まって
そうなヤワな官給品、皆とっくに他のものに買い換えるからな。お前はいつまでもそんな物を
使い続けるようだからからこれにした」
「えっこれバンド、ゴムで出来ているんですの?」
「ウレタンだ!」
「なんか全体的に玩具っぽいわね」
「おま、G-SHOCKなめんなよ。ここの管制塔から落としても壊れんのだぞ!」
「コレ違うの持ってたけど、バンドがケースとの付け根部分から裂けてくるんだよなぁ」
「隊長ォ!扱い方が雑なんすよそれ!」
「でもブラストが踏んだらぺしゃんこになりそうだね~」
「どうせオンナにゃわからん渋さだよ!」
「僕、嬉しいです!ありがとうございます!大切にします!」
「くぅっ少年、贈った甲斐があった!」
「いいけど割り勘で立て替えてるんだから早く返せよ」
「うっせ!言われんでも返すわ。次の給料日に」
「次はいよいよ私ね・・・さあ少年くん。受け取りたまえ~」
「わーこれも大きいというか。(インテリさんの眼鏡がギラギ、ギトギト光ってるというか)
なんだろ・・・
- !!!わわわ何ですかこのフリフリでフレンチメイドな服は!」
「あら、ちゃんと憶えててくれたのね」
「そりゃブロアのドンキでさんざ着ろだの似合うだの言われたら憶えてますよ・・・まさか
買ってくるなんて・・・」
「違うわよ~少年くん。これはね、手作りよ!」
「えっ」
「縫ったのよ!」
「ええっ」
「オーダーメイドよ!メイドだけに!」
「うわぁ・・・」
「生地も本場ニッポンから取り寄せて!」
「何の本場ですか!!」
「もうこれ、あなたにピッタリなのよ。私の完璧な採寸からパーフェクトに導き出したパーフェクトな計算によってパーフェクトにうんぬんカンヌン」
(い、いつ採寸したんだろう)
「・・・でもこれは、あなたが着ないと完成しないの。パーフェクトじゃないの。わかるわよね」
「わかりません!」
「ちなみにわたくしは、このブーツをプレゼントして差し上げますわ」
(うわっすっごい高そうな化粧箱に入ってるんですケド・・・女物だけど!)
「わたしはこのヘッドドレスを・・・」
(まじめさん!そのドサクサに紛れたようなプレゼントはなんですか!)
「ささ、新婦はこれよりお色直しに入りますので、みなさましばしご歓談くださいませ」
「ちょっ新婦ってなんですかぁ」
「さあ少年くん(グワシィッ)」「あっちでお着替えタイムですわよ(ググググッ)」
「いい痛いいたいですよ!」 「大丈~夫、痛いのは最初だけだから。ナールシーさーん!」
「はいはい、準備できていますよ」
「ナルシーさん!居ないと思ったら!あっ待って、たすけっ、いやあああぁぁぁ」
「ほらじっとしなさい!すっぴんでみんなの前に出るつもりですか。といっても、ナチュラルメイクで問題ないようですね」
「うわぁ~少年君なんたる美脚・・・ソイエの出番がありませんわ」
「フムン、少年くんやはりというか予想通りというか、美味しそうな鎖骨をしているねぇフッヒッヒャッ[ECM妨害発生中]」
「し、下着の着方とかはわかるわよね。上はキャミだし」
(これ僕の誕生日会・・・だよね・・・)
「さぁ皆さま、お待っとさんでございました!とくと!とくとご覧じろー!」
「お、おまたせ・・・」
「「「なっ・・・!!!」」」
(まっ、俺のマーゲイが認定バッジ10個でボーダーブレイク!![ECM妨害発生中])
(男も化けるものだな・・・)
(すっかり女共の玩具だな・・・合掌)
「素晴らしい。さあこの姿見で見てごらんなさい。ワタシからの贈りものですよ」
「!!!(うえぇ・・・誰この女の子・・・)」
「少年くんよくケガするし、身体弱いでしょ?昔のニッポンにはね、男の子に女の子の
格好させて体の丈夫を祈願する慣わしがあってだね」
「そうですわ。身体が資本なボーダーの貴方に、わたくしたちがほんとうに贈りたかったのは
健康で丈夫な身体というプレゼントですのよ」
「みなさん今『かこつける』って言葉をすごく良く体言してますよ・・・」
「しょーねんくんお人形さんみたい。かわいいね」
「うん、一応ありがとう。・・・って言っとく」
「これあたしからのプレゼント」
「このメカパンダ、いいの、大切なんじゃ?」
「あたしのはこれ!この子は生別れの双子のすぺあでいもうとなの・・・しょーねんくん泣いてるの?」
「ううん、でもなんだかメカパンダ抱きしめてなきゃ、いろいろ耐えられないや・・・」
(こんな着ただけで気持ち悪いほど手間かけたのが分かるような服・・・要らないなんて言えないよ・・・)
このあと誕生会はシャンパンが何本も空いていく飲み会に変貌し、ひたすら女装少年をセクハラ
しながら夜は更けていくのでした。めでたしめでたし。
最終更新:2009年12月13日 17:11