「はぁ……」
 夜道、青年が大層疲れた様子で街灯もない道を歩いていた。
 今日も学校に一人しかいない先生の手伝いをし結局遅くなってしまったわけだが、青年が疲れている理由はそれではない。
 先生の手伝いと言っても、書類整理等を手伝うだけで高2の青年にとっては造作もないが、それ以前に例の発情中の狐娘に再び求められていたのだ。
 隙あればトイレや体育倉庫で、狐娘は青年を襲い、その度に3回は果てていた為、青年の体力は限界が迎えていたのだ。
 激しくダルい体を引き摺りながら歩いていた時、青年はある場所に立ち止まる。そこは以前青年が狐娘に襲われ、あろう事か童貞を持って行かれた青年にとっては忌まわしき寺へと続く山道だった。
「……」
 フラッシュバックのように襲われた光景が青年の脳裏に蘇る。
 そんな記憶を振り切るかのように、首を数回横に振ると無視して歩き出そうとする。
 しかし、青年は立ち止まり再び寺へと続く山道を登り始めた。
 再びあの狐娘が誰かを襲っていないか確かめに行くため。本来関係ないといえるが、事情を知ってしまった為誰かが襲われれば後味悪いからだ。
「……やっぱやめよっかな」
 寺までたどり着くと、青年の足は止まり思わず呟いてしまう青年。
 しかし、青年は勇気を振り絞り、もうすぐ満月になろうとしている赤い月に照らされている妖しげな寺へと歩み寄り、そぉ~っと中を覗く。
「……あの人は」
 青年の目には、例の狐娘同様大きな2本の尻尾を生やした女性が、赤い月に照らされていた。
 青年にはその女には見覚えがある。以前狐娘との交わり中に、狐娘が”お母さん”と呼んだ女性。つまりは狐娘の母親なのだ。
 女の美しさに、青年は目を奪われる。
「ん? 誰だ?」


 青年がしばらく、ただ座っている女を見ていた時、その女は青年の存在に気づくと、やや敵意の篭った口調で言う。
 目の前にいるのが、あの発情狐娘だったら速攻で逃げている青年だったが、目に映っているのは血縁者とはいえ違う女性なので、恐る恐る戸を開けて寺の中に苦笑いで入る。
 青年の事を既に知っていた女は、青年が入ると優しげな口調に戻る。
「君は……どうしたんだ?」
「あ、いや」
 静かに青年に問いかける女。
 青年は見蕩れてたなんて言えず、少し口篭ると女は少し笑い、こちらに来いと青年に言った。
 青年も断る理由がないので、女の側までより静かに座る。
「こんな時間に、こんな所でどうしたんですか? 女性一人は物騒ですよ?」
「心配、してくれるのか? 優しいな、君は」
「いえ、そんな」
 腰まである黄金色の髪の毛に、真紅の瞳。白い薄着の着物に黄金色の2本の尻尾。
 残念な事に赤い月が照らすので、女は赤く染まってしまっているが、そんな事を感じさせないほどの美しさに、青年は再び魅了され、自分から話しかけておいて曖昧な返事を返す。
「それから、この前は、私の娘が迷惑をかけた」
「あ、いえ、気にしてませんから」
「そうか。そう言ってくれると、助かる」
 女は青年に、自分の娘が犯したことを代わりに頭を軽く下げてわびると、青年はニコっと笑い女に言うが、それは女に対する嘘であった。
 それに気づくはずのない女は、頭を上げると再び少し笑う。
「そういえば、まだ名乗っていなかったな。私は、久遠(くおん)と言う。私の、夫が付けてくれた名だ」
「くおんさん、ですか。いい名前ですね」
 女、久遠は青年に静かに名乗り、青年もまた自分の名前を言おうとするが、その前に久遠に止められ”君”でいいと言われなくなく名乗るのをやめた。
「君は、こんな所で、どうしたんだ?」
 そして青年がここに来た理由を問う。
 ここには元から誰も寄り付こうとはせず、特に夜になれば久遠か、発情狐娘ぐらいしか来ないからだ。
「俺は……あいつがまた誰かを襲ってないか、確かめに」
「なるほどな」
 青年は久遠の問いに、答え辛そうに答えると、久遠は自分の娘の事なので少し苦笑いで返した。
 そして青年は気づいた、久遠の変化に。
「あの、久遠さん? どうしたんですか? さっきから息が荒いですし」
「あ、いや、何でも、ない」
 久遠に心配そうに尋ねる青年に、息を切らしながら答える久遠。肩で呼吸をし、何やらモジモジしている久遠の様子は誰が見ても大丈夫ではない。
 青年の耳には、久遠の荒い息遣いだけが聞こえている。そんな音に何かを覚えたのか、青年の股間は膨らみつつあった。
「ヤバ……えっと、その……今日も赤くて綺麗な月ですね」
「そう、だな。君……」
「な、何です?」 
 話題を変えようと話しかける青年に、久遠は俯きながら口を開いた。
「これ以上用事がないなら、もう、帰ったほうが、いい。以前言ったが、私も、発情している。私の、理性がある内に、帰りなさい」
「は、はぁ」
 久遠の口調は真剣で、恐らく本当にヤバい状態なのだろう。
 青年も以前、発情により襲われている為ただ従うしかないが、顔を真っ赤にし息を切らしている久遠の何とも言えない色気に、完全に青年のナニは昼間出しまくったのにも関わらずカタくなっており立ちたくても立てない。あそこは勃っているのに。
「どうした?」
「あ、いや」
 久遠も青年の変化に気づいたのか、ゆっくりと青年の側まで寄ると青年はドキリとしながらもその場で硬直。
 青年の胸まで抱くように寄る久遠は、青年の股間の変化に気づくと、最初こそ驚くもののやがて潤んだ瞳で見つめ始めた。
「君は、こんなに」
「あ、あの、久遠さ――」


 本格的に様子のおかしい久遠に、青年は戸惑いながらも問うとするが、その前に久遠に唇を押さえられ中断された。
 久遠は青年の口内を探るように舌を絡ませ、青年も無意識に久遠の舌と絡ませるが脳内では混乱中。
 お互いの口が離れると、お互いの荒い息遣いが寺中に響き、青年は少し思考が停止していた。そんな中、久遠は青年の胸に擦り寄る。
「いきなり、すまない。もう、我慢が、きかない。悪いが、君で、私の疼きを、晴らしてはくれないか?」
 潤んだ瞳に上目遣いという、最強のコンボで青年に問いかける久遠。
 その顔も体つきも子持ちとは思えないほど若く美しく、未だ20代でも通る美女であり、青年は人妻という言葉が脳裏をよぎるが、既に久遠とのキスにより思考は少し麻痺し頷くしかなかった。
 青年の返事を嬉しそうに受け止めると、久遠はそのまま青年を押し倒し、再び青年の口に自分の口を押し当て舌を絡ませた。
 その傍ら、片手で青年のズボンの脱がしトランクスも脱がす。そこには、天に向かって雄雄しく立っているイチモツが姿を見せ、脱がした片手でイチモツを握ると上下に動かし始めた。
「っ……っ……」
 片手で両手の手首を押さえられている青年は、ただ久遠が与える快感に身を寄せるしかなく、シゴかれているイチモツからは透明液が溢れ出し久遠の片手を汚し、水っぽい音が寺に響く。
「……っ、フフっ、もうこんなに出てしまっているのか? 若いとはいい」
「っ!!」
「しかし、まだ、精液は出してはだめだ」
 上と下に刺激を与えられ続け、早くもイッてしまそうな青年だったが、不意に口を離されイチモツの根元をギュッと押さえられ為出したくても出せずにいた。
 しかし我慢出来なくなったのか青年はイッてしまい、射精をせぬまま体を痙攣させると久遠は妖艶な笑みでその様子を見た。
「ほう、出さずに、達したか。フフフっ、女のようだな、君は」
「す、すみません」
 思わず謝ってしまう青年に、久遠は青年の頭を撫でるとそのままイチモツを片手に青年に跨り、発情で既に濡れていた秘所にあてがい、そのまま腰を静かに沈めていった。
「はっああぁぁっ!! お、大きいぞ!」
「く、おん、さん……」
 青年のイチモツは完全に久遠の膣内に納まった。
 しばらくその快感に浸る久遠であったが、既に物凄い快感に身を震わせていた。
 ただがむしゃらにイチモツを締めつける狐娘とは違い、久遠の膣内はまるで単体の生物であるかのように蠢きイチモツを擦り上げてくる。
 今にも射精してしまいそうなくらい恐ろしい快感が青年を襲う中、久遠は上下に腰を振り始めた。
「ぐっ、ぅぅっ!」
「んあぁっ! い、いいぞ! 奥まで、届いているっ! き、君も、動くといい、あぅっ!」
「久遠、さん。もう、だめです、抜いて……」
 口から唾液を淫らに垂らし、肌を赤らめ快感に酔っている久遠を目にし、青年のイチモツは今にも精液を噴出さんと言う様に膨張し限界を伝えていた。
 流石に人妻の中で出すのはまずいと思ったのか、青年はイチモツを抜くよう久遠に言うが、久遠の耳には既に入っておらず早く出せと言うかのように一層膣内を締めつけた。
 その締めつけに、青年はついに久遠の膣に精を放った。びゅくびゅくと音が出るのではないかと言うくらい、昼間散々出したのにも関わらず大量の精液が久遠の膣内を汚す。
「っ! も、もう、んんっ、出てしまったか。若い、な……」
 久遠は青年の射精を感じていたが、気にせず腰を動かし始め、射精後にも関わらず青年のイチモツは早くもカタくなってきている。
 その事に青年自身も驚きつつも、再び押し寄せる快感の波に身を震わせながら、腰を突き上げ久遠の喘ぎが更に増す。
「んああっ! こ、こんどは、君の、好きなように、していい」
「っ……!」
 潤んだ久遠の真紅の瞳が青年を見下ろす。その瞬間、青年の理性が消え体を上げると、正常位で久遠を犯す。
 久遠の唇に口を押し当て下を絡ませる。激しく腰を振る青年は、再び精を久遠の膣内に放ち、久遠はそれを痙攣しながら受け止める。
 そして二人はその後も、バックに座位に立位とやれる体位はやり、すっかり二人の熱気に包まれた寺の中で、ただ肉と肉がぶつかり合う音がただ響く中二人は狂ったようにお互いを求め合っていた。


 その後何時間経っただろうか。
 青年は気がつけば気を失っていたらしく、久遠に脱がされていた服をちゃんと着ている。
 そして久遠の姿はもうそこにはいなかった。
「……俺………絶倫なのかなぁ」
 久遠との行為を思い出し、思わず呟いてしまうが、理性が切れたとはいえ人妻の中に出してしまった事に思いっきり後悔し頭を抱えた。
「俺は、何と言う事を!」
 これではあの淫乱狐と同じではないか、そう思うとますます罪悪感が増す。元は向こうから誘ってきたわけだが、やはり膣内はまずかったと青年は思った。
 しかも、後半あたりは記憶が曖昧でよく覚えてはいない。
「ん~……一応謝っとくかな」
 そして青年も放置されていたカバンを手に持ち、赤く照らされている寺を後にした。
「そういえば……赤い満月の日には気をつけろってどういう事だろう?」
 最後に久遠が青年に伝えた言葉を思い出し、その言葉が引っかかりながらも。