- 開催日: 2022年7月30日(土)15:30-17:30
- オンライン開催
- 課題本: キム・チョヨプ「わたしたちが光の速さで進めないなら」
第69回 BtoZ読書会 キム チョヨプ「わたしたちが光の速さで進めないなら」無事終了
ふんわりとやさしい作風で、どれも美しい光景が目に浮かぶような、フォトジェニックな短編集
たまたまイーガン読書会の直後だったこともあり、読みやすすぎてショックを受けるほど、サクサク読めます
SF的な設定の細かさにこだわる人には向いてませんが、心が疲れているときにはこんなストレスのない読書体験がよいのではという評価も
「感情の物性」は藤子・F・不二雄的な「すこしふしぎ」発想が作風にマッチしていて一番完成度が高いという意見も。
「じゃじゃーん!もしも、感情が、モノになったらー!!
この短編集では、主人公と親または恋人との関係性を映画のワンシーンのような印象的な場面をつないで描く手法が多くみられました。が、「実は親・恋人に対して作者も作中人物もあまり興味がないのでは」という洞察が、ドロドロとした人間関係ではなく、さらりとした読み味に繋がり、膝を打ちました
ダイバーシティ&インクルージョン(巡礼者)フェミニズム・親子関係(館内紛失、スペースヒーロー)などのテーマも挿し込まれているものの、それが書きたい中心ではなく、館内紛失であれば図書館ネタが先にあって、親子関係の話はあとで出てきたような感じなのは、小説の組み立て方として興味深いです
最後に「感情の物性」が実現したら「面白い漫画を読んで脳汁がブシャーっと出てるときの感情」を何度でも味わいたいという意見で盛り上がりました。「チェンソーマンを初めて読んだとき」とか。
時限性があるなら、営業でお詫びに行くときだけ「悲しみ」をもっていくいう発想は「大人のドラえもん」?
今日は女性参加者がほとんどだったせいか「二次創作BLのSSっぽい」という感想がわりと出ました。「時よ止まれ、この関係性よ永遠なれ(=関係性の変化・キャラクターの成長、プロットひねりはあまりない)」的なあの感じが好きな人に向いているかもしれません。
最終更新:2022年08月04日 21:43