題名:堆積のはじまりに

概要:
 10年前,異世界とつながってしまった世界。世界中がその突然の出来事に戸惑う中,日本政府もまたその対応に追われていた。
 騒動が収まり,法制度も整い始めたころ,とある県で司法修習生となった主人公は,刑事裁判修習においてとある部に配属される。“刑事第6部”――そこは異世界の住人が関わった刑事事件を専門に扱う刑事部であった。
 日本が異世界の国々と締結した諸条約に由来する特別法により,異世界の住人が関わろうとも日本の刑法は全て適用される。それは司法試験合格者の常識であった。ロッケイに配点された1件の“殺人”事件を機に主人公はその常識を疑うようになる。
 ロッケイに所属する裁判官たちとの交流,“殺されない”被害者との交流を通じて,裁判という,人知の記録の堆積。その始まりに主人公は直面する。

最終更新:2016年06月01日 20:09