題名:充電鬼

概要:
 平安京には鬼が棲んでいた。鬼たちは稲妻を呼び、雷電を食らって腹を満たした。故に、自らを「充電鬼」と称した。頭に角があることを除けば、鬼の外見は人間と変わらなかった。人間の中には鬼を毛嫌いする者もあったが、美しい鬼を見初める貴族もあったという。
 延長八年。文子という名の鬼が右京七条で暮らしていた。文子は毎夜、太宰府のあばら屋で暮らす老人の夢を見るようになる。
最終更新:2022年07月18日 22:32