男「飲めないんだから気をつけろよな」
女「へへっ、いつもいちゅもごめんにぇー」
男「なんでオレが来たときにはすでにベロンベロンなんだよ」
女「おそいよー。おそくて待ってらんなかったんだよお」
男「急いで来たってのに、まったく。……さて、帰るぞ。立てるか?」
女「立てにゃー。おんぶー」
男「わかったわかった、タクシー乗るぞ」
誰か助けてくれ。なんでこんなことになってんだろうな。
まぁいつもと同じといえばそのとおりなんだが。
1時間前に突然に女からかかってきた電話から始まる。
男「……もしもし? なんか用かよ」
女「んー、ちょっとね。飲みたい気分だから付き合ってよ」
男「ったく、今何時だと思って――」
女「じゃあいつものとこだから早く来てねー」
男「……まじかよ。勘弁してくれ。いつものこととはいえしょうがねえなぁ」
いつもいつもよく振り回してくれるものだ。まぁ断れないオレもオレか。
タクシーの後部座席に女を強引に押し込む。
男「――までお願いします」
女「…………」
男「…………」
女「…………」
男「だいじょうぶか? 起きてるか?」
女「ねーてーるーよー!」
男「ったく。あ、そういえば先週3日ほど音信不通だったけど何やってたんだ?」
女「んー、教えてあげにゃーい。……気になるのー?」
男「…………別に、久々に平和な週末を過ごせて良かったよ」
女「えへへっ? 今の間はなにかなー? なにかなー?」
男「……まぁ少しはな。保護者みたいなもんだし」
女「ふーん、保護者さんかぁ。…………ちょっと残念かも」
男「……なんか言ったか?」
女「なーんでーもなーいよー」
男「あ、ここで停めて下さい。……ほら、降りるぞ」
女「うーごーけーなーいー。おんぶー。中まで運んでー」
男「……しょうがねぇな。ほらっ」
女「んー」
そのまま家まで運び扉の前で立ち尽くす。
男「カギ」
女「…………」
男「……寝てんのかよ」
女「…………」
背中から女の体温を感じる。
男「……気にならないわけないだろ……」
無意識に言葉が口から溢れる。
いつからだろうか。こんなにも好きになってしまうなんて。誰か助けてくれ。
男「さすがにもう限界だな……」
眠っていてくれればこうやって言えるんだがな。
男「……女のことが好きだ。オレのものに――」
女「オレのものに?」
―― SAVE ME!? ――
最終更新:2008年06月05日 08:52