1986
Christiano
On the Accuracy of Linear Quadratic Approximations: An Example
非常に興味深い論文です。著者は、ノースウエスタン大学の先生です。実物的景気循環の数値解法として、LQ法が適切な手法であることを主張した論文です。この論文は、Kydland and Prescott(1982)にも引用されています。この分野のテクニックの覇権は、この時点で、Christianoに握られていたことが分かります。この分野の問題点は、「精度」と「スピード」の対立に収束します。「スピード」を取れば、「精度」が失われます。それに対して、「精度」をとれば、「スピード」が失われます。つまり、行き止まりなのです。この論文は、LQ法が、「スピード」だけではなく、「精度」も十分な手法であると主張しています。この論文がなければ、実物的景気循環理論の発展はなかったでしょう。この論文がなければ、「精度」と「スピード」のジレンマに悩まされていたでしょう。ただし、個人的には、この論文の主張に全面的に賛成なわけではありません。
最終更新:2011年01月27日 05:35