じこげんきゅうせい 【自己言及性】
〔補説〕 self-reference
自己自身を指示・言及すること。パラドックスを導くものとして数学・論理学の領域で注目され、社会システム理論でも問題とされる。

※自己言及のパラドックス
自己を含めて言及しようとすると発生するパラドックスのこと。
「この文章は嘘である」
という文を考えてみよう。これが本当であった場合、「この文章は嘘」が本当であるなら嘘であることになる。一方、嘘だとすると、「この文章は嘘」は嘘であるからこの文は正しいことになり、どちらと考えても矛盾が起きる。このようなパラドックスのことをいう。しかし、
「この文章は正しい」
ではパラドックスは生じない。パラドックスを引き起こすためには、自己言及とともに真偽の反転が必要である。



最終更新:2007年05月10日 08:28