HPVの種類
たしかに、HPVは100種類以上の型があります。しかし、子宮頸癌に関与するとが確認されている「高リスク型」は、約18種類程度しかありません。
また、ある病気に対して薬・ワクチンが有効かどうかというのは、その病気の型全般に対応する必要があるものではありません。その病気を特に引き起こす可能性が高い特定の型に対応できているのか、という点が重要だと考えます。その点では、子宮頸癌においてHPV-16/18/31/45の割合が約80%であり、サーバリックスのそれらの型に対する予防効果が90%以上あるということを考えれば、他の型に対して有効ではないにしてもかなりの確率で子宮頸がんの予防効果があるといえるでしょう。
サーバリックスの他の型への効果
ワクチンの効果があるという場合、通常の抗体価(抗体の量と考えてほぼ良い)が10倍以上あることを意味します。
上記の論文のDATAを一部引用し、表にまとめました。
HPV16/18 L1 VLP vaccine (商品名サーバリックス)接種後12ヶ月後の抗体価
HPV16 |
HPV18 |
HPV31 |
HPV45 |
HPV52 |
HPV58 |
4028.9 |
3804.6 |
45.9 |
19.8 |
7.3 |
6.1 |
このように、HPV16/18に対しては高い抗体価を示しており、HPV31/45に対しても10倍を超えており、「ワクチンの効果がある」と言えます。
一方、HPV52/58に対しては、10倍を超えていないため効果があるとは言えないが、それぞれ通常の7倍、6倍の抗体価が得られたとは言えます。
最終更新:2011年02月24日 04:10