- 1回の接種だけでは十分な効果が得られません。始めての接種、1ヶ月後の接種、6ヶ月後の接種の3回必要です。
- HPV-16/18型に対する予防効果はありますが、その他の型に関しては認可を受けていません。その他の型の予防効果に関してはサーバリックスのHPVに対する有効性をみてください。
- 定期的な検診の代わりになるものではありません。定期的な子宮頸がん検診が必要です。
定期健診での子宮頸がん及びその前病変部の発見は80%といわれています。サーバリックスと併用することでより100%に近づけることが可能です。
- 接種時にHPVに感染していた場合、またはHPVに伴う病変がある場合はその進行を予防する効果はありません。
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上の間隔をおいてサーバリックスを接種すること
- 接種に関しては注意が必要な人
- 血小板減少症や凝固障害を有する者[接種後に出血があらわれるおそれがある]
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者
- 過去に痙攣の既往のある者
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
- 高齢者に対する有効性及び安全性は確立されていません。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人への接種は妊娠終了するまで延期することが望ましい。[妊娠中の接種に関する有効性及び安全性は確立されていません。]
- 授乳中の接種に関する安全性は確立していないので、授乳婦には予防接種上の有益性が危険性を上回る場合にのみ接種すること。[ラットにおいて、抗HPV-16抗体あるいは抗HPV-18抗体が乳汁中に移行することが報告されている。]
- サーバリックスの接種に伴う副反応を理解すること。
「
平成22年度第9回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会、第3回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会及び第1回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会の合同開催について
」の資料が厚生労働省のサイトから閲覧できます。
子宮頸がん予防ワクチンの副反応報告状況(PDF)
によると、サーバリックスによる副反応報告数は、のべ接種人数1,016,144人中、販売業者からの報告が99例[0.01%](うち死亡0例[0%])、医療機関からの報告が29例[0.003%](うち重篤11例[0.001%]死亡0例[0%])となっています。その他に「接種事業を行っている市町村における副反応の報告」「重篤な副反応の一覧」「非重篤な副反応の一覧」「後遺症症例」「アナフィラキシーが疑われる副反応症例」「迷走神経反射が疑われる副反応症例」など詳しく書いてあるのでサーバリックス接種を考えている人は一読をお勧めします。
- 2011年2月に添付文書が改訂され、「ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。」(
添付文書 2.重要な基本的注意(4))
との記載がなされました。
- HPV-16/18型に対する予防効果が一生続く事はありません。現時点では始めての接種後、最長6.4年の持続効果は確認されていますが、長期的なHPV感染を予防するためには5年程度の間隔で接種する必要があります。
最終更新:2011年03月04日 21:51