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サーバリックスの注射液には、ワクチンの効果を高めるため、アジュバントという成分が含まれている。アジュバントは強い炎症反応を起こさせるのが目的であるため、皮下注射には向かない。そのため、長い注射針で深く筋肉注射をするように指示されている。ある程度太い注射針を使わねばならず、注射時の痛みが強くなる。
メーカーの添付文書によると、疼痛(ずきずきする痛み)99%、発赤88%、腫れ79%、と記載されている。さらに、ワクチン接種後の全身症状として、疲労58%、筋痛45%、頭痛38%、消化器症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛など)24%、と記載されている。インフルエンザワクチン接種の経験と比較すると、10〜(100)倍痛みが強く、副反応も多い印象である。
局所反応、全身反応の強いワクチンを接種した場合、免疫システムに変調を来たし、まれに死亡がおこることが予想される。サーバリックスの注射により、英国では14歳の少女が1人死亡している。他社の同効のワクチン「ガーダシル」により、米国では数十名、インドでは4例の死亡があったという報道がある。
副反応に関して、インフルエンザ予防ワクチンと比較した「個人の印象」を書かれても困ります。サーバリックスの添付文書から副反応を列記したのであるから、同様にインフルエンザ予防ワクチンの添付文書からも列記するべきです。佐藤氏は医師なのですからこれらの添付文書を手に入れることは容易なはずです。何故佐藤氏はインフルエンザ予防ワクチンの副反応を列記しなかったのでしょうか?これはサーバリックスの副反応との大きな差異が認められなかったからです。佐藤氏の代わりに
新型インフルエンザワクチン(A/H1N1) 添付文書
から副反応の引用をこの記事の最下部にしておきます。
佐藤氏は医師ですから恐らく「有害事象」という言葉を知っていると思いますが、佐藤氏が挙げている死亡例はワクチン接種に伴う有害事象として報告されたものです。「ワクチン接種に伴う有害事象」とはワクチンを接種した後に起こる全ての悪い症状・現象をいいます。つまり「ワクチン接種に伴う有害事象」=「ワクチンが原因による悪い症状・現象」+「ワクチンとは全く関係ない悪い症状・現象」とう等式になり、接種後に自殺をしても交通事故で障害を負ったとしても全て「有害事象」として報告されます。詳しくはタグにある「有害事象」の関連記事を読んでください。
新型インフルエンザワクチン(A/H1N1) 添付文書より引用
4.副反応
成人を対象とした国内第II/III相臨床試験において、199例中、本剤1回目又は2回目接種後7日以内に、局所反応が167例(84%)、全身反応が81例(41%)に認められた。主な症状は、局所反応では注射部位疼痛163例(82%)、注射部位紅斑33例(17%)、注射部位硬結19例(10%)、全身反応では疲労51例(26%)、頭痛47例(24%)、けん怠感23例(12%)であった。また、本剤1回目又は2回目接種後22日以内に、その他の副反応が24例(12%)に認められた。 (承認時までの集計)
6ヵ月から19歳以下を対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験において、本剤1回目又は2回目接種後7日以内に、3歳未満では、21例中局所反応が9例(43%)、全身反応が12例(57%)に、3歳以上では、101例中局所反応が95例(94%)、全身反応が54例(53%)に認められた。また、本剤1回目又は2回目接種後22日以内に、全症例122例中その他の副反応が31例(25%)に認められた。(本剤の承認された用法及び用量は、【用法及び用量】の項参照) (臨床試験終了時までの集計)
(1)重大な副反応
1)ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明注1)):ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2)急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明注1)):急性散在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常、接種後数日から2週間以内に発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
3)ギラン・バレー症候群等の神経障害(頻度不明注1)):ギラン・バレー症候群等の神経障害があらわれることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
4)痙攣(頻度不明注1)):痙攣があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
5)血管炎(頻度不明注1)):血管炎があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
6)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明注1)):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
7)肝機能障害、黄疸(頻度不明注2)):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
8)喘息発作(頻度不明注2)):喘息発作を誘発することがあるので、接種後は観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
**9)血小板減少性紫斑病、血小板減少(頻度不明注2)):血小板減少性紫斑病、血小板減少があらわれることがあるので、紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
**10)アレルギー性紫斑病(頻度不明注2):アレルギー性紫斑病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、紫斑等があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
**11)間質性肺炎(頻度不明注2):間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状に注意し、異常が認められた場合には、胸部X 線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
**12)脳炎・脳症、脊髄炎(頻度不明注2):脳炎・脳症、脊髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
**注1)海外のみで認められている副反応及び本剤と同じアジュバントを添加したワクチンの海外における副反応については頻度不明とした。
**注2)国産ワクチン(H1N1)で認められている副反応については頻度不明とした。
最終更新:2011年03月05日 19:29