凛「……こんなんで本当に出るわけ?」
渋谷凛は路地裏で魔法陣を描いていた、同じアイドル仲間の神崎蘭子から教えてもらった黒魔術の方法を試して見たのだが…
凛「…やっぱりオカルトってただの迷信って事だね」
内心何が出るかちょっぴり期待していたが何も起こらないと分かるとバッグを肩に担ぎ背を向け立ち去る、魔法陣が光っていた事を知らずに…
凛「離してよっ!きゃっ…」
しばらく経った後、凛は再び路地裏に戻って来た。
不幸な事にガラの悪い男達に絡まれてしまい無理矢理連れて来られたのだ。
凛「いや…やだ…助けて……プロデューサー…」
怯える凛を見てニヤニヤと笑い出す男達、その時である。
女性「貴方たち」
1人の男が前のめりに吹っ飛び凛の後ろの壁に顔をぶつける…だけではなく顔が完全に壁にめり込んだのだ。
女性「おバカさんね」
1人が振り返ると顎に鋭い蹴りがぶつかる、衝撃が脳をシェイクするどころか顎がズレてそのまま倒れ込む。
別の1人が掴みかかろうとするが片腕を掴み捻る、ボキボキと嫌な音が鳴りトドメに腹に膝蹴り、夕食とアルコールと血液がミックスされた汚い液体を口から吐き出す。
凛「……え?」
女性「あなた大丈夫?こんな夜道に女一人なんて随分度胸があるわね」
凛「えっと……誰…?」
女性「あなたが呼んだんでしょ?クラスはアーチャー」
凛は反射的に自分の手の甲を見る、そこには赤い令呪が刻まれていた。
それを見てハッキリする、自分が彼女を呼んだのだと。
アリス「アリス・アバーナシーよ、その様子じゃ興味本位で呼んだのね…全く…ついてないわ」
凛「え、あ…ごめん、なさい…」
アリス「いいのよ、出会ったのも何かの縁…ついてない女同士仲良くしましょ?」
最終更新:2020年10月11日 23:15